無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

続「邦画に日本語字幕を」

2023-11-30 | 2023映画評
東京新聞11月28日の発言欄に載った投書です。
日本語字幕付きが増えるといいんですが・・・


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アンダーカレント」

2023-11-23 | 2023映画評


「アンダーカレント」 今泉力哉監督 ✗✗PPピース

 豊田徹也原作のコミックを実写映画化しました。
 実家の銭湯を継いだかなえ(真木よう子)は夫の悟(永山瑛太)と夫婦で穏やかな日々を送っていましたが、突然悟が失踪してしまいます。営業をなんとか続けようと「従業員場集」の張り紙を出すと堀(井浦新)が応募してきました。一方かなえは学生時代の友人(江口のりこ)から探偵(リリー・フランキー)を紹介され悟の捜索を始めますが・・・。

 十年以上前の事件のトラウマを抱えた人々の心の奥に流れる水流(アンダーカレント)が時折ふっと表に出てくる不気味さがホラーっぽくなりますが、リリー・フランキーのちょっとおとぼけな雰囲気が救いになっていました。
 ただ、ぼそぼそとした台詞回しが聞き取り難くせっかくの脚本が観客に届かないという大欠陥がありました。(録音 根本飛鳥)邦画にも日本語字幕をつけてほしいものです。
 犬や赤ん坊がいい演技(?)でした。

 タバコは、最近には珍しいタバコ宣伝映画で「タバコ屋の親父」の存在が大きかったり、「強いタバコ吸ってるのね。」というセリフがあったり、(このセリフは妙によく聞き取れた)ピースが大写しになったり、しました。俳優は納得して(無理やりかもしれないけど)吸わされているのでしょうが、なんの罪もないレトリバーが受動喫煙被害を受けているのは全くもって可哀想です。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

邦画に日本語字幕を

2023-11-17 | 2023映画評
邦画にも日本語字幕が当たり前となるといいですね。
東京新聞11月14日の発言欄の投書を紹介します。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「法廷遊戯」

2023-11-17 | 2023映画評


 「法廷遊戯」 深川栄洋(ふかがわよしひろ)監督 △

 弁護士で作家の五十嵐律人原作の法廷ミステリー小説を実写映画化しました。
 エリートが集められたロースクールではセイギ(永瀬廉)、幼馴染の美鈴(杉咲花)すでに司法試験に合格している結城(北村匠海)を中心に「無辜ゲーム」が流行っていました。数年後セイギも無事弁護士となった頃、結城から「無辜ゲーム」をやる、という連絡が入ります。いつもの場所へ行ってみるとそこには胸にナイフを刺され死んでいる結城とそばに美鈴がいました。殺人事件として裁判が始まりますが、過去のさまざまな事件が明らかになっていくのでした。

 電車内の痴漢事件、その冤罪、親のネグレクト、児童施設内での性的虐待、などさまざまな社会問題を織り交ぜた展開で期待以上の面白さでした。
 「遊戯」とつくタイトルがなんとなく子どもっぽいので若者用かと思っていましたが色々考えさせられる内容でした。大人受けのサブタイトルを付けると観客層が広がったかも。
 メイク特にヘアメイクが巧みでそれぞれの年齢がわかりやすかったです。杉咲花うまい!次作の「52ヘルツのクジラたち」も楽しみです。

 タバコは、セイギの下宿屋の管理人が喫煙者、という設定でタバコを手にしたり灰皿に吸い殻がたまっていたりしていました。実際には喫煙していませんでしたが。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「正欲」

2023-11-13 | 2023映画評


「正欲」 岸善幸監督 ◯

 朝井リョウの同名ベストセラー小説が原作です。
 第36回東京国際映画祭で「最優秀監督賞」「最優秀観客賞」受賞作です。
 子どもが不登校になり気持ちにズレが生じ離婚に発展しそうな夫婦(稲垣吾郎、山田真歩)、お互いに水の動きにしか欲望を感じられない二人の元同級生(新垣結衣、磯村勇斗)、異性や周囲の人に関心がなかったり恐怖さえ感じたりしてしまう大学生、(東野綾香、佐藤寛太)など自分自身を素直に認められない人々がある事件をきっかけに重なり合うのでした。

 落語にも金属をなめることが好きな家族の話があるくらいなので「水しぶきが好き」なんてどうということはないだろうと思いますが、「それにしか」というところが苦しさの所以なのでしょう。ただ、自分より立場が弱い存在を騙したり脅したりお金で買ったりすることは「正欲」とは言えないし、それでお金を儲けるのは犯罪ですね。偽装結婚も社会で生きていくためには良い手段だと思います。
 それぞれの俳優の競演が見どころです。

 タバコは、なし。無煙です。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アナログ」

2023-11-09 | 2023映画評


「アナログ」 タカハタ秀太監督 ◯

 ビートたけし原作の恋愛小説を映画化しました。
 手書きや手創りにこだわるデザイナー水島(二宮和也)は自身が内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で内装をほめてくれたみゆき(波留)と出会います。みゆきは携帯を持っていないので毎週木曜日に会う約束をします。二人は結婚を意識する関係になりますが、プロポーズをしようとした木曜日からみゆきは「ピアノ」に現れなくなります。そしてしばらくしてその理由がわかるのですが・・・。

 二宮和也の表情やちょっとしたしぐさに「たけしさん」が憑依して見えるほど自然な演技でした。また、水島の親友役の桐谷健太と浜野謙太のダブルケンタが脇で盛り上げています、脇といえば「ピアノ」の店長リリー・フランキーがセリフはほとんどありませんがおさえとして効いています。
 ビートたけしのアナログを愛する一面が素直に発揮された純愛物です。田嶋陽子先生の感想を聞きたいものです。

 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「愛にイナズマ」

2023-11-09 | 2023映画評


「愛にイナズマ」 石井裕也監督 ✗

 石井監督オリジナル脚本のファミリーコメディ(?)です。
 花子(松岡茉優)は子どもの頃からの夢だった映画監督に一歩近づきましたが、制作側と意見が対立し挫折、失意の中知り合った空気を読まない青年正夫(窪田正孝)とともに実家に帰り家族映画を撮る決意をします。病気の父(佐藤浩市)、恐竜マニアの長兄(池松壮亮)、教会で働く次兄(若葉竜也)を10年ぶりに集め「どうしようもない家族」を題材に映画を撮るのですが・・・。

 松岡と窪田をはじめ出演者がそれぞれ名演技で「演技のイナズマ」が炸裂しています。家族の大喧嘩の場面では悪いけど大笑いしました。また、数分しか登場していないのに印象に残ったのは高良健吾で、「茜色に焼かれる」のオダギリジョーを思い出させます。 
都会の真ん中の精肉工場、多額の税金を使った布マスク、コロナの保証金のおかげで太っ腹な対応のバーの店長、マスク警察風の学生、携帯ショップのスタッフ(趣里うまい!)、詐欺師のグループなど本筋を支える小ネタが面白いです。
 残念だったのが父親と過去に恩がある食堂の店長益岡徹とのセリフがききとれませんでした。母親が家出するきっかけにもなった事件のようで、もう少しわかりやすい展開にするか、日本語字幕をつけてほしいですね。

 タバコは、病気を抱えている恩人のそばで喫煙する益岡はありえないでしょ。煙は手で祓うくらいでは消えません。物語的にもありえないし現実的に1956年生まれといったらもうすぐ古希で喫煙するのはまさに命がけですね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ザ・クリエイター 創造者」

2023-11-06 | 2023映画評


「ザ・クリエイター 創造者」 ギャレス・エドワーズ監督 米 ◯

 AIと人類の戦いを描きました。
 2075年、AIが核爆発を起こし人類滅亡の危機を迎えました。元海兵隊員のジョシュア(ジョン・デビット・ワシントン)は人類を滅亡させる兵器を開発した「クリエイター」の潜伏先を突き止め暗殺するミッションを受けます。しかし、その超進化型AIは幼い少女アルフィーでした。ジョシュアは妻との関係からアルフィーを守ることになるのですが・・・。

 ニューアジアと言われている場所が舞台なのでネパール、インドネシア、カンボジアの風景が楽しめます。幼い少女が「創造者」という発想はネパールの宗教を彷彿とさせます。何でもできるAIがジョシュアを救うため一生懸命走る姿が妙に人間的でした。
 戦争場面は、平和なときには「空想」として楽しめますが似たような現実が目の前にあると能天気には楽しめません。映画を楽しむためにも世界に平和を!

 タバコは、なし。無煙です。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする