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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

藁の楯

2013-04-26 | 2015以前の映画評


「藁の楯」 三池崇史監督 ○ 禁煙マークあり

 連続殺人犯の殺害に、被害者の遺族から10億円の懸賞金がかけられます。次々現れる「敵」を相手に「人間のクズ」のような犯人を、命を懸けて守ろうとするSP(大沢たかお、松嶋菜々子)の奮闘を描いています。
 10億円というお金のためなら、と警察内部や医療従事者にも情報を売ったり、実際に殺そうとしたりする者があらわれる上に、「クズのためになんで命をかけて楯になるのか」という自分自身との葛藤はなかなかおもしろいものがあります。ただ、いくらなんでもSPに移送の決定権はないのではないか、とかちょっと無理な展開があることは否めません。細部を気にしなければ、娯楽映画としては出演者の好演が楽しめる作品です。特に「人間のクズ」を演じた藤原竜也が不気味でよかったです。個人的には「人は変わる」と信じているので、「喫煙者も変わることができる」と禁煙指導をしている者としては、ラストは納得できませんが・・・。
 タバコはなし。無煙です。新幹線の中では禁煙マークが何度も映っていました。三池監督初の無煙映画です。「やればできる監督」だったんですね。すばらしいです。

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ハッシュパピー バスタブ島の少女

2013-04-25 | 2015以前の映画評


「ハッシュパピー バスタブ島の少女」 ベン ザイトリン監督 ○ ☆

 立ち退き命令を無視している人々が住む「バスタブ島」(温暖化で沈みかけている島という設定)のオンボロ小屋にひとりで暮らす6歳の少女ハッシュパピー(クワヴェンジャネ ウォレス)の目を通して、「温暖化」「自然と文明」「親と子の関係」「生きる意味」などの普遍的な問いを投げかけています。
 毎朝、ハッシュパピーは友だちの鶏や豚や樹木などの心臓の鼓動を聞くことで生命を感じます。近くの小屋に住む父親のウィンク(ドゥワイト ヘンリー)からはぶっきらぼうな朝食の合図があります。小さな学校では氷河期に氷の世界に閉じ込められてしまった野獣の話を学びます。そんなある日、巨大な嵐が島を襲い大洪水となってしまいます。抵抗もむなしく強制的に避難所に入れられてしまうのでした。その上父親の不治の病が明らかになるのでした。
 映画初出演の親子のふたりが好演しています。ラストで野獣に立ち向かう少女の姿は観る者に勇気を与えてくれます(☆)。
 タバコはなし。無煙です。近未来、ビールはあるけど、タバコなんてなくなっているようです。

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ブルーノのしあわせガイド

2013-04-25 | 2015以前の映画評


「ブルーノのしあわせガイド」 フランチェスコ ブルーニ監督 伊 ×××

 50歳を過ぎゴーストライターとして気楽に暮らしていた独身男がいきなり「自分の息子」と暮らす羽目になったというお話です。
 ブルーノ(ファブリッツィオ ベンティヴォリオ)は元教師ですが、今は有名人の伝記を聞き書きすることと、何人かの学生に個人指導をしています。ひとりの学生の母親から「仕事で半年海外に行くので子どもを預かってほしい。」と言われます。実はブルーノの息子だったのです。初めは戸惑うのですが、成績は落第寸前でヤバい仲間とも付き合っている息子をなんとかしようとブルーノの奮闘が始まるのでした。
 笑わせる場面もあり楽しい作品です。ただ、主役がちょっと不潔に見えるのが難です。
 タバコは主役(×)や元女優(×)など喫煙シーンが大変多いモクモク映画でした。その上、勉強を教えている子どもの前でも喫煙します(×)。この件では、子どもを預けている母親から「教える時間は短いうえにタバコばかり吸っている、と子どもが言っているのでもう結構です。」と断られます。当然です。
 この監督は49歳で初監督ということでもあり、タバコを取り巻く今の社会の流れを勉強していないのかもしれません。

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わすれない ふくしま

2013-04-24 | 2015以前の映画評


「わすれない ふくしま」 四ノ宮浩監督 ××

 原発事故以後の福島県浜通り出身の家族の姿を追ったドキュメンタリーです。飯舘村から避難した一家は避難所や仮設住宅を移動し、建設現場で働き始めた父親は事故で脊椎損傷の大けがをしました。フィリピン人の妻は国へ帰りたいけれど子どもや義母のことを考えると簡単には帰れません。牛300頭を飼っていた人は殺すことはできないと警戒区域内で飼育し続けています。他の酪農家では牛小屋の中ですべての牛が餓死していました。
 政府は終息宣言をしていますが、現実には避難している人は16万人を超えています。これから浜通りはどうなるのでしょうか。
 タバコは取材対象者のふたりが喫煙していました(××)。

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フタバから遠く離れて

2013-04-24 | 2015以前の映画評


「フタバから遠く離れて」 舩橋淳監督 ×××

 原発事故後町全体が埼玉県の元高校に避難した双葉町の住民や町長の苦悩を描いたドキュメンタリーです。東電とのやり取りやデモなどの映像もあります。実際には帰れないだろうというあきらめの気持ちも伝わってきます。
 町長は「放射能にまみれているが、東京は放射能もなく栄えている。」と言います。事故の前には原発誘致を考えていた同じ人の発言とは思えませんが、1年半の避難生活で気づかされたようです。
「わすれない ふくしま」もそうですが、この作品も何を訴えたいのかもうひとつはっきりしないのがもどかしかったです。
 タバコは主な対象者が喫煙者という異常に高い喫煙率でびっくりです。放射能には敏感だけど、タバコのポロニウムという放射性物質には無頓着なのですね。この作品は海外でも上映されるようですがちょっと恥ずかしいです。

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先祖になる

2013-04-21 | 2015以前の映画評


「先祖になる」 池谷薫監督 ××

 陸前高田市在住で津波の被害にあったが同じ場所に家を建てようとする77歳の佐藤直志さんを描いたドキュメンタリーです。津波で消防団員だった長男を亡くし、妻と別居になっても壊れかけた家に住み、田植えをしソバを蒔き壊れかけた家に住み続ける佐藤さん。地域で培われてきた人間関係をなんとか維持していこうと尽力します。引退していた木こりの仕事を再びはじめ、七夕で使う木材の切り出しや藤づるの採集に先頭に立って作法通りに執り行います。芯は曲げない頑固なところもありますが、語り口は穏やかで賢くユーモアもあります。市井の人の底力を感じさせます。一番好きな映画が「ローマの休日」という佐藤さん。これからも元気でと願っています。
 木を切るときの作法など貴重な映像が残され民俗学的にも価値のある作品となりました。
 タバコは主人公の佐藤さんは喫煙しませんが、周囲で彼を支える人々が喫煙率が高く大変気になりました(××)。特にお墓参りの場で喫煙するとか、祭りの山車のそばで喫煙するとか、神様やご先祖様に対して失礼なのではないかと思います。
 陸前高田の戸羽市長が言うように「災害で生き残った命をタバコで亡くさないでほしい。」ですね。 

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食卓の肖像

2013-04-21 | 2015以前の映画評


「食卓の肖像」 金子サトシ監督 ○

 1968年、福岡県周辺で起きたカネミライスオイルによるカネミ油症被害者を描いたドキュメンタリー映画です。「美容と健康にいい。」ということで利用した人も多く、14000人以上に被害が広がってしまいました。原因はPCBとダイオキシンでした。
 被害者は体中に吹き出物ができたり、目やに、脱毛、下痢などに苦しめられただけでなく、結婚や出産にも影響を受けました。被害者のその後の人生は・・・。
 被害者の証言は胸に迫るものがありますが、最後まで「なぜ原因物質が混入したのか。」という初歩的な疑問に説明がなされずすっきりしませんでした。それが残念です。
 被害者の方は化学物質全般に反応するため、当然のことですがタバコはでてきませんでした。
 タバコはなし。無煙です。

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桜並木の満開の下に

2013-04-21 | 2015以前の映画評


「桜並木の満開の下に」  舩橋淳監督 □

 町工場で働く栞(臼田あさ美)は職場の同僚と結婚したばかりでしたが、夫が作業中の事故で急死してしまいます。その事故には同僚で夫の友人でもある工(たくみ=三浦貴大)が原因となっていました。栞は工を許すことができず、心が閉ざされた日々を過ごしていました。工は責任を強く感じつつ、冷たい視線を受けながらも一生懸命働き、一度はつぶれかけた工場を立て直すこともできました。そんな姿を観ているうちに栞の心は工に魅かれていくのでした。
 震災後の茨城県日立市が舞台です。「放射能汚染の影響で仕事が減っている。」というセリフもありました。原発事故もそうですが、予期せぬ事故で人生がすっかり変わってしまった市井の人々を描き、それでも生きていかなければという思いが伝わってきます。主演の臼田あさ美がいつも口が開いていて締まりがないのが気になりました。
 タバコは主役級は喫煙しませんが、工員が休憩中に吸っていました(□)。 

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グッバイ・ファーストラブ

2013-04-17 | 2015以前の映画評


「グッバイ・ファーストラブ」 ミア ハンセン ラブ監督 仏 ××× 逆PP

 舞台は1999年から2007年のパリです。15歳の頃に体験した初恋をずっと引きずり、大人になって大人の恋人ができても、初恋の相手を忘れられないという女心を描いています。主役のローラ クレトンが魅力的です。自然豊かな風景も織り交ぜながら、そのなかで繰り広げられる恋物語と言うフランス映画らしい作品です。
 邦題はいただけません。全然グッバイしていないです。フランス映画に英語のタイトルっていうのもなんだかですね。フランス人の監督は納得しているのでしょうか。
 タバコは父親がパイプを吸い(×)、主役の男女も喫煙(×)、ノルウェー人の恋人もいつも喫煙(×)そのためか彼女は流産をしてしまいます。(逆PP) 

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スカイラブ

2013-04-17 | 2015以前の映画評


「スカイラブ」 ジュリー デルピー監督 仏 ×××

 1979年、ブルターニュに住む祖母の誕生会に集まった親戚縁者が繰り広げる群像劇を当時11歳だった監督自身の目を通して描かれています。タイトルはその頃落下したアメリカの宇宙ステーションの名前です。
 総勢何人かわからないほどの家族が集まります。始めは愛想もいいのですが、時間が経って酒がすすんでくると、それぞれの本音が出てきてハチャメチャになってきます。子どもたちは子どもたちでやはりあれこれやらかしています。さりげないひとことにフランスの歴史や当時の政治的動きなどが語られています。
 タバコは79年が舞台とはいえ大人だけでなく子どもたちも喫煙し、フランスにモクモク賞があるなら間違いなく受賞です。ほとんどの場面で誰かが喫煙していました。フランスはFCTCを実行していないのでしょうか。2011年製作です。

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