
「藁の楯」 三池崇史監督 ○ 禁煙マークあり
連続殺人犯の殺害に、被害者の遺族から10億円の懸賞金がかけられます。次々現れる「敵」を相手に「人間のクズ」のような犯人を、命を懸けて守ろうとするSP(大沢たかお、松嶋菜々子)の奮闘を描いています。
10億円というお金のためなら、と警察内部や医療従事者にも情報を売ったり、実際に殺そうとしたりする者があらわれる上に、「クズのためになんで命をかけて楯になるのか」という自分自身との葛藤はなかなかおもしろいものがあります。ただ、いくらなんでもSPに移送の決定権はないのではないか、とかちょっと無理な展開があることは否めません。細部を気にしなければ、娯楽映画としては出演者の好演が楽しめる作品です。特に「人間のクズ」を演じた藤原竜也が不気味でよかったです。個人的には「人は変わる」と信じているので、「喫煙者も変わることができる」と禁煙指導をしている者としては、ラストは納得できませんが・・・。
タバコはなし。無煙です。新幹線の中では禁煙マークが何度も映っていました。三池監督初の無煙映画です。「やればできる監督」だったんですね。すばらしいです。