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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

モンスターズ

2014-05-31 | 2015以前の映画評


「モンスターズ」 中田秀夫監督 ○

 幼い頃から視覚に入る人間すべてを操れるために「バケモノ」と父親から嫌われた過去を持つ「男」(藤原竜也)の前に、操られることのない田中終一(山田孝之)が現れ「男」は動揺します。終一は幼い頃から病気をせず、両親と弟が即死した交通事故でも唯一かすり傷ですみました。二人が出合ったとき終一は再び車にはねられますが2、3日で回復し、加害者のもとを訪れ叶絵(石原さとみ)と出合います。終一が生きていることを知った「男」は終一が愛する人を次々と襲って行くのでした。果たして「男」と終一の関係はどうなっていくのでしょうか・・・。
 人類の進化した存在としてふたりをとらえる権力(警察)の動きが「男」の行動以上に不気味ですが、そのあたりをもっと強調すると「社会性」が表現され、より大人の作品になったかもしれません。予告編では「男」の力ばかり強調されていましたが、実際は「生きるとは?」を問う結構哲学的な内容で期待以上に面白い作品でした。山田孝之が「ウシジマくん」とはまったくちがうイメージで役者魂を感じさせる怪演でした。また、音楽がすばらしく効果的でした。
 タバコはなし、無煙です。(○)全編にわたって緊張感のある作品にはタバコは全く必要ないということをみせてくれています。

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ぼくたちの家族

2014-05-29 | 2015以前の映画評


「ぼくたちの家族」 石井裕也監督 ×× ! ☆

 結婚して独立している息子(妻夫木聡)と独り住まいの大学生の息子(池松壮亮)、そして頼りにならない父親(長塚京三)が脳腫瘍でいきなり余命1週間と宣告された母親(原田美枝子)をまえに壊れていた家族をなんとかしようと悪戦苦闘する物語です。
 長男の妻が妊娠し、その祝いの席で母親が奇妙なことを口走ったことがきっかけで検査を受けたところ、なんと「余命は1週間」と言われます。入院後、母親がサラ金からかなり借金をしていることや父親の仕事もうまくいっていないことが明らかになります。息子二人は「治療できないから家に帰ってくれ」という医師に対し、治療をしてくれる医師がいないかと病院を探し回ります。家族をなんとかつなぎ止めていた母親は今回も家族を再生させることができるのでしょうか。
 実力者をそろえたうえにハラハラさせる脚本もよくできていて胸が締め付けられるような場面もあり大変緊張感がありました。4人がそれぞれの役を見事に演じきり見応えのある作品となりました。(☆)
 タバコは、ちゃらんぽらんな大学生役の池松が度々喫煙しました。母親から「タバコは止めなさい。体に悪いよ。」と言われると「俺、長生きなんかしたくねえもん」と答えます。また、病院の屋上で喫煙し、母親が「ちょっと吸わせて」と言うと、「ちょっとだよ」と1回吸わせます。それを兄がとがめますが、「どうせ・・・(すぐ死ぬんだろ)」「どうせ?ってなんだよ。」兄の方は1秒でも長く生きて欲しいと言う思いが強いのでしょう。また、「かあさんは妊娠する前まではヘビースモーカーだったんだ。」という父親の言葉もあり、認知症になると昔の記憶が蘇ると言いますが喫煙習慣も蘇るのでしょうか。

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マンデラ 自由への長い道

2014-05-29 | 2015以前の映画評


「マンデラ 自由への長い道」 ジャスティン チャドウィック監督 英南ア×××

 元南アフリカ大統領ネルソン マンデラの自伝を基に生涯を描いた実録ドラマです。聖人君主ではなく、結婚に失敗したり、暴力を肯定する時代もあったり、きれいごとだけではない人生が描かれています。
 小さな村に生まれ子ども時代を過ごしたマンデラは成人し、弁護士になり政府のアパルトヘイト政策に反対する活動をします。過激な行動で終身刑となり、社会からは隔絶された島の刑務所で18年間を過ごします。その間には妻もとらえられたり母親が亡くなったりしますが、彼は刑務所の中で自己を高めていきます。一方、「マンデラを自由に」という声が世界的なものとなり、とりあえず刑務所が変わって環境も改善され、政府の要人が彼のもとを訪れ平和的な共存方法を探り始めるのでした。そして27年の収監の後、自由の身となるのですが・・・。
 タバコは、若い頃のマンデラは喫煙者で何回か喫煙します。(××)また、政府の要人たちも大統領を含めほとんどが喫煙者でした。(×)時代がそうだったとはいえもっと少なくても、というか全く無煙でもマンデラの軌跡に影響はないのではないかと思いました。
 

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野のなななのか

2014-05-28 | 2015以前の映画評


「野のなななのか」 大林宣彦監督 ×××××・・・

 大林監督は遺作のつもりで本作を撮ったのか、とにかく「これでもか」と伝えたいことが山盛りで約3時間後「それでいったい何を言いたいの」と頭が混乱してしまいそうです。反戦、樺太で終戦後に起きた悲劇、311後の価値の転換、炭坑の朝鮮人労働者の歴史、舞台となっている芦別の観光案内、その上三角関係やらなにやらといった男と女の恋愛問題、そして死生観・・・詰め込み過ぎです。結局奇妙な音楽隊の姿しか記憶に残らないのではないでしょうか。
 物語は、92歳の老医師(品川徹)が亡くなり、それをきっかけに集まった親戚の会話と謎の元看護師(常磐貴子)を通して、戦争中の三角関係の悲劇的終焉が重なって行き、最終的には仏教的輪廻観が描かれています。それにしてもくどかった。
 タバコは、まれに見るモクモク作品で、まず医師の主人公が若いときも老いても常に喫煙(×××)、笑ってしまうのは戦争末期の樺太で死に損なった後、気がついて最初にすることがタバコに火をつけることでした。そこまでしてタバコを吸うのでしょうか。その上、看護師の孫が喫煙者でひ孫の女子大学生も喫煙します。(×)ひ孫役の山崎紘菜は東宝のシンデレラスターなのですが、デビュー作で喫煙させられるとは全く気の毒です。子役のいる場面での喫煙も多く大変問題です。また、窪塚俊介もタバコを手にしている場面がありました。


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友だちと歩こう

2014-05-28 | 2015以前の映画評


「友だちと歩こう」 緒方明監督 ×× PP新生、若葉、マルボロ他

 郊外のさびれた団地に住む富男(上田耕一)と国雄(高橋長英)はそれぞれ体が不自由ですがふたり一緒なら出かけられます。一方、喫茶店で奇妙な会話をしている30代のしょぼい二人の男(斉藤陽一郎、松尾諭)二組の男たちのちょっとした出来事をオムニパス風に描いています。目の付け所はなかなか面白いのですが、残念ながらいまひとつの作品となってしまいました。経験を重ねるといいものができるとは限らないのですね。期待していたのですががっかりです。 
 タバコは、若い方の男二人が冒頭から吸いまくりで薄汚く(××)、その上老人の方も「煙草を買いに行く」とテロップまで出し、新生と若葉を宣伝しまくっていてタバコ宣伝映画のようでした。さすがに高齢のふたりは実際には喫煙はしませんでした。また、逆に考えると喫煙していると脳梗塞になりますよという警告映画なのかもしれませんね。

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2013年度無煙映画大賞授賞式のご案内 

2014-05-26 | 2013年度無煙映画大賞関連
2013年度無煙映画大賞授賞式のご案内 

今年で10回目となります。どなたでも無料で参加できますのでふるってご参加ください。
   
☆この賞は次のようなことを目的に設けられました
➀ 映画に携わる俳優及びスタッフなどすべての働く人々をタバコの能動喫煙の害、受動
  喫煙の害および残留タバコ煙の害から守ること。
➁ 映画俳優の喫煙シーンがきっかけでタバコ依存症などになる人が多いので、喫煙シー
  ンをなくすことで当事者だけでなく観客もタバコの害から守ること。
➂ 2004年に日本も批准し、世界178以上の国や地域が批准している国際条約「タバコ規
  制枠組条約(FCTC)」を遵守することを促すこと。

2013年度の受賞作品は以下のとおりです。

無煙映画大賞作品賞   「はじまりのみち」 監督=原恵一  
無煙映画大賞主演女優賞 前田敦子  主演作品「もらとりあむタマ子」                         
無煙映画大賞主演男優賞 大地康雄  主演作品「じんじん」
無煙映画大賞監督賞   吉田康弘  「旅立ちの島唄~十五の春~」「江ノ島プリズム」
無煙映画大賞特別賞   「いのちがいちばん輝く日」 
            「いのちの林檎」
「ラブ沖縄@辺野古・高江・普天間」
無煙映画大賞311記憶賞 「朝日のあたる家」
             「なみのこえ」 
 
授賞式日時 2014年6月1日(日) 13:30~16:30(13:00開場)
会場 渋谷区文化総合センター大和田さくらホール (渋谷駅徒歩5分)
<入場無料> どなたでも参加できます。お子様連れ歓迎です。

なお、この授賞式は「World No-Tobacco Day(世界禁煙デー)記念イベント2014」の一環
として、日本禁煙学会無煙映画審査委員会が執り行います。

*授賞式の他は、以下のような内容になっています。
・特別講演:「受動喫煙防止法の制定に向けて」 松沢成文 参議院議員
・ パネルディスカッション:「受動喫煙被害の深刻な実態 なぜ全面禁煙が必要かを
考える」
・ 制服向上委員会ミニライブ 

また、「Smoke-Free Walk 2014 in Tokyo 」(17:00~18:00)もあります。渋谷駅周辺を
タバコの煙のない環境を目指して、メッセージを伝えながら歩きます。上記イベントに引
き続きご参加ください。

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晴天の霹靂

2014-05-26 | 2015以前の映画評


「晴天の霹靂」 劇団ひとり監督 ××× PPたばこと塩博物館

 劇団ひとりが「ひとりで」原作、脚本(共同)、監督、出演をした作品です。
 売れないマジシャン晴夫(大泉洋)は、絶縁状態だった父親が河川敷で亡くなったことがきっかけでタイムトリップし、自分が生まれる前の両親(劇団ひとり、柴咲コウ)と出合います。成り行きで父親とコンビを組んで浅草の舞台に立ち評判になります。ところが、晴夫を身ごもっている母親は胎盤薄利で入院し、両親と自分との関係が父親から聞かされていたものとはまったく違うことを知るのでした。
 演じられるマジックがなかなかお見事です。マジシャン役の二人はかなり練習したことでしょう。演芸ホールの支配人役の風間杜夫が久しぶりにはまり役でした。
 タバコは主役の劇団ひとりと大泉洋が1、2回喫煙しました。(××)また、マジックの小道具としてタバコが使われ喫煙回数は少ないのですが、タバコ露出の気になる作品です。(×)なお、たばこと塩の博物館が協力していました。JTのフリーペーパー「FILT」でも宣伝していました。


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悪夢ちゃん The 夢ovie

2014-05-21 | 2015以前の映画評


「悪夢ちゃん The 夢ovie」 佐久間紀佳監督 ○

 2012年に放送されたテレビドラマの映画版です。テレビドラマを観ていないと冒頭部分はなんだか安っぽいSFドラマのようですが、実は結構深い内容です。
 彩未(北川景子)は未来を予知する夢を見る結衣子(木村真那月)の担任で、私生活でも深い関係があります。結衣子の夢に出てきた「夢王子」とそっくりの完司が転校してきます。訳ありの完司はいつしかクラス全体に影響を与えるようになります。まるで操り人形のようにクラスの子どもたちは完司の思うままの行動をとるのですが・・・。
 DVや施設で育った過去を持つ彩未と完司の父親など現在の社会が抱える問題を取り上げ、幼児期のトラウマを乗り越えるにはどうしたらいいのか、彩未をはじめとした大人たちが考え解決に導きます。その部分は大人の鑑賞にも堪える作品でした。予告編やチラシなどのイメージとは次元が異なっているにもかかわらず、宣伝の対象を子どもなのか大人なのか絞り込めなくて中途半端になってしまい、入りがいまひとつなのは大変残念です。子役たちが大健闘していてどの子も今後の活躍が楽しみです。ラストのももいろクローバーZが歌うテーマ曲も聞かせます。
 タバコはなし。無煙です。

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闇金ウシジマくんpart2

2014-05-20 | 2015以前の映画評


「闇金ウシジマくんpart2」 PG12 山口雅俊監督 ×× ☆

 1作は主役の山田孝之の怪演が話題となり今回も期待された作品です。観終わって「次が観たい!」と思うのは今作も期待通りということでしょう。(☆)
 お金を巡っての家族の軋轢は悲劇的でもあり喜劇的でもあります。加えて今回は風俗で男からお金を巻き上げ、ホストクラブで男に貢と言う女性を介在させての哀しいお金の動きが描かれ、5円でもないがしろにせずお金を大切にしようと反省させる内容で、暴力場面など問題はあるもののそれ以上にある意味では大変教育的な作品と言えるでしょう。
 また、柳楽優弥演ずる底辺で搾取されている労働者の屈折した行動は現在の社会のゆがみを象徴していました。
 タバコは、ホストクラブの女性客が喫煙(×)。情報屋として今回から登場した綾野剛がラスト近くで喫煙(×)。さすがに5円を大切にするウシジマくんたちは喫煙しませんでした。チンピラやホストも喫煙せず。タバコなんか吸っているとタバコ代はかかるし、健康は損なうし、仕事ができなくなって闇金のお世話になって堕落の道をまっしぐら、と言うことになりかねませんね。また、タバコよりシャボン玉の方がウシジマくんの不気味さを出すのには効果的でした。
 

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バチカンで逢いましょう

2014-05-17 | 2015以前の映画評


「バチカンで逢いましょう」 トミー ヴィガント監督 独 ××

 ドイツ系カナダ人のマルガレーテは夫に先立たれ、娘のマリーは「一人暮らしは無理」と老人ホームを決めてしまいます。しかし、マルガレーテにはどうしてもローマ法王にあって懺悔しなければならない過去がありました。そこで彼女はローマで「厳格なカトリックの家庭の子守り」をしている孫娘のもとをひとりで訪れるのですが・・・。
 実はロックバーのバーテンをしていた孫娘と、心配して追いかけてきた娘のマリー、そしてローマでドイツ料理店のバイトまで始めたマルガレーテの女3人が繰り広げる家族の再生のおはなしですが、舞台がローマのせいかちょっとコミカルでアモーレ(愛)にあふれた楽しい作品となりました。ところでマルガレーテの過去の秘密って何だったのでしょうね。それは観てのお楽しみです。
 タバコは、孫娘の同棲相手(バンドのボーカル))が度々喫煙(×)。その上調子に乗ってダンスをしているマルガレーテはその男が吸うタバコを(マリファナかも?)もらって「私も若い頃は吸っていたわ。」と喫煙します。(×)マルガレーテ役のマリアンネ ゼーゲブレヒトは肥満系で高齢、その上喫煙させられ、走る場面もありました。まさに命がけの撮影です。


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