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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

レヴェナント 蘇えりし者

2016-04-29 | 2016外国語映画評


「レヴェナント 蘇えりし者」 R15+ アレハンドロ ゴンザレス イニャリトゥ監督 米 △
 
 主演のディカプリオがアカデミー賞主演男優賞を初受賞して話題になり、そのほか監督賞なども受賞しました。
 北米へのヨーロッパ人による侵略時代、毛皮を取るための狩猟のガイドをしているグラス(レオナルド ディカプリオ)は熊に襲われ瀕死の重傷を負います。狩猟隊のメンバー、フィッツジェラルド(トム ハーディ)は先住民に襲われ隊員が死んでいく中、重症のグラスを運ぶ役を引き受けます。そんな中雪が降り始めたりしてきたことからグラスを連れて行くのはお荷物だとグラスの息子ともども抹殺してしまいます。しかし、グラスは執念で生き延び、先住民に助けられたりしながらフィッツジェラルドを追い詰めていくのでした。
 R15+になったのは、弓矢とライフルに寄る残酷な戦闘シーンや動物の面があるからでしょうか。ディカプリオがいつも傷だらけ血だらけできれいな素顔が見られないのが残念です。確かに自然光だけで撮影されたということで、サバイバルの描写には凄まじい物がありました。ただ、それだけ一生懸命臨んだ作品で一体何を伝えたかったのか。侵略への贖罪?先住民への謝罪?絶滅させた動物への憐憫?生きる意味?結局わかりませんでした。ひとことで表現すると「ディカプリオのダイハード」。緊張してみていたので肩がこりました。
 タバコは、悪役のフィッツジェラルドが何回かパイプを吸いました。悪役なので(△)です。
 

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スポットライト 世紀のスクープ

2016-04-28 | 2016外国語映画評


「スポットライト 世紀のスクープ」 トム マッカーシー監督 米 ☓

 アカデミー賞作品賞、脚本賞受賞作。
 2001年、新聞社ボストン・グローブの「スポットライト」というコラム担当チームが、カトリック教会聖職者による子どもへの性的虐待事件の真相を教会の隠蔽圧力を乗り越え公にしていく姿を描きました。
 聖職者による性的虐待事件は以前から告発がなされていたものの、教会の権力で握りつぶされていました。そんな折、新任の編集長バロン(リープ シュレイバー)はスポットライトチームに取材を掘り下げるよう指示します。チーフのロビー(マイケル キートン)をはじめ4人のメンバーは被害者や弁護士などに話を聞きに行きますが、守秘義務や教会を敵に回すことへの恐れから取材は難航します。しかし、虐待をしている神父が数人ではなく数十人に及び現在も被害者が増え続けている現状をつきつけられると少しずつ風穴が開けられていくのでした。
 地味ですが実力のある俳優たちがそれぞれ名演技を見せています。特におとなになってきちんとした家庭と仕事を持ち精神的にも安定している人でも過去の「そのこと」に触れられると、じわりじわりと表情が変わっていく演技などはおおげさなアクションやCG映像を観るよりもずっと心を揺さぶられる演技でした。
 陰で記者たちの仕事を支える、資料係の職員などにもスポットライトをあてるともっと重厚さが出たのではないでしょうか。
 タバコは、冒頭の1970年代の場面で結構印象的に映されました。(☓)
 

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完全なるチェックメイト

2016-04-17 | 2016外国語映画評


「完全なるチェックメイト」 エドワード ズウィック監督 米 ☓☓
 
 冷戦時代、第三次世界大戦とも評されたチェスの王者決定戦に挑む天才ボビー フィッシャーの物語です。
 IQ187を誇り、15歳でチェスの最年少グランドマスターとなったボビー(トビー マグワイア)は、一方で「モーツァルト並の変人」としても知られていました。彼の目的は世界一になることで、そのためにはソ連のボリス スパスキー(リーヴ シュレイバー)に勝たなければなりませんでした。1972年、アイルランドのレイキャビックでふたりの対決が始まります。その対決にはそれぞれの政府の高官も応援のメッセージを送るほどで、それぞれが負けるわけにはいかない国の威信をかけての対局でした。
 邦題ではチェス用語が使われていますが、内容は人間ドラマでチェスのルールを知らなくても楽しめます。集中力を維持するために精神が苛まれていくようすが痛々しく描かれていました。
 タバコは、ボビーのマネージャーでいつもそばにいる弁護士が度々喫煙していました。(☓☓)


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Dearダニー 君へのうた

2016-04-14 | 2016外国語映画評


「Dearダニー 君へのうた」 PG12 ダン フォーゲルマン監督 米 ☓

 往年のヒット曲だけを歌っていればツアーは大成功し贅沢な生活が保証されていますが、実際はドラッグと酒と浮気者の女、という生活をしているダニーです。そんな時、デビュー当時にジョン レノンがダニーへ書いた手紙が43年後にダニーのもとに届いたのです。それがきっかけで自分の人生をやり直そうとしますが。
 ダニー(アル パチーノ)はツアーをキャンセルし、生活を改め、一度もあったことがない成人した息子の元を訪れます。可愛い孫と出会い、彼らの生活を援助しようとしますが息子からはきっぱり拒絶されます。意気消沈するダニーを励ますのは滞在しているホテルの支配人メアリー(アネット ベニング)でした。めげずに新曲にトライし、息子一家ともなんとか関係を修復しようと試みます。
一方、息子と再会出来たのもつかの間実は息子は深刻な病に侵されていたのでした。
 絶頂期を過ぎたスターの空しさと初めて出会った大切な家族との絆を名優アル パチーノがしみじみ演じます。ベテラン俳優の中で孫娘役の子役が存在感のある新鮮な演技を見せていました。
 場面場面で異例の使用許可が出たジョン レノン本人が歌う「ラブ」などの名曲が流れ涙を誘いました。特にラストで流れる「あの名曲」は最高です。
 タバコは、1971年のインタビューの場面でインタビュアーが喫煙していました。(☓)そのインタビュアーがジョン レノンからの手紙をコレクターに売ってしまいダニーのもとには届かなかったのです。喫煙者は欲深いのでしょうか。


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ルーム

2016-04-11 | 2016外国語映画評


「ルーム」 レニー アブラハムソン監督 アイルランド.カナダ ◯

 母親役のブリー ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。
 17歳の時に誘拐され、独立した「ルーム」(納屋)に監禁されているママ(ブリー ラーソン)は息子のジャック(ジェイコブ トレンブレイ)が5歳になったことをきっかけに「ルーム」からの脱出を図ります。外の世界を知らないジャックにとっては命がけの大冒険となりますが、なんとか成功し、無事母親も救い出されます。そこまでが前半で後半は、広い世界を堪能するジャックに対し、誘拐事件後離婚してしまったジイジとバアバや孫の存在を認めきれないジイジ、マスコミの記者から自分の選択を問われ自分を見失う母親の姿といった大人の狭い世界を描いています。
 ジャックの脱出成功の鍵を握ったのが有能な女性警官で彼女の存在が光っていました。母親役も良かったけれどジャックを演じたジェイコブくんの演技が素晴らしかったです。
 犯罪の後遺症について考えさせられる作品です。
 タバコは、なし。無煙です 。


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あやしい彼女

2016-04-09 | 2016日本語映画評


「あやしい彼女」 水田伸生監督 ◯ ☆☆

 韓国映画「怪しい彼女」の日本版です。
 夫の死後女手一つで必死に娘を育てあげた70代のおばあちゃんがちょっとした魔法の力で、なんと20歳になってしまいます。そして、若い時に「やりたくてもできなかったこと」に挑戦してしまうというコメディです。
 73歳のカツ(倍賞美津子)は雑誌の編集長をしている娘(小林聡美)が自慢です。仕事が忙しい娘に変わってカツが育てた孫の翼(北村匠海)はバンド活動が忙しく、カツと娘との間がギクシャクしてきていました。そんな時不思議な写真館で写真を撮ってもらったところ、なんと20歳の頃に戻ってしまったのです。若くなったカツは翼のバンドメンバーとなってボーカルを担当し、昭和の名曲を歌い上げプロデビューの道が開けようとしますが・・・。
 姿形は20歳でも言葉や行動が70歳という役を多部未華子が好演しました。特に昭和の名曲を歌い上げた歌声は歌手とは違う感動ものでした。(☆)選曲もよかったです。(☆)
 タバコは、厳密にはカツの過去の場面でちらりとタバコを吸っているおじさんがいましたが、笑って泣ける今年の邦画ではトップクラスの面白さなのでおまけの(◯)です。


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暗殺教室 卒業編

2016-04-08 | 2016日本語映画評


「暗殺教室 卒業編」 羽住英一郎監督 ☓
  
 「映画 暗殺教室」の続編です。黄色いタコ先生を暗殺するための落ちこぼれクラス3年E組の生徒たちが今回もさまざまな外部からのじゃまな干渉や、本物のスナイパーたちに負けず作戦を進めます。
 3年生となって充実した学校生活を殺せんせーとともに送る生徒たちですが、学園祭後に今まで目立たなかったクラスメートのカエデが殺せんせーを狙います。実はカエデは 前担任雪村あぐり(桐谷美玲)の妹だったのです。それを知った殺せんせーはあぐりとその許嫁=柳沢(成宮寛貴)との過去を明らかにするのでした。それを聞いた生徒たちは2つに分裂してしまいます。一方、柳沢も触手を持ってしまい殺せんせーとの戦いを挑んでくるのでした。
 触手を持った怪獣風の動物(?)が闘うちょっと変わった教育ものです。「映画 ビリギャル」とか「みんなの学校」とは次元の異なる角度から「落ちこぼれなんていないのだ」と考えさせる作品です。副担任のはみだし自衛官烏間(椎名桔平)がいい役でした。
 タバコは、松田優作風のスナイパーが松田優作風に喫煙していました。(☓)いつも言ってますがプロのスナイパーがニコチン依存症では仕事はできないでしょうに・・・。


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