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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

祈りの幕が下りる時

2018-01-28 | 2018日本語映画評


「祈りの幕が下りる時」 福澤克雄監督 △

 東野圭吾原作の「新参者シリーズ 最終章」です。
 刑事の加賀恭一郎(阿部寛)が勤務する署内でふたつの殺人事件が発生します。2つの事件にはつながりがありそうでそのつながりの根元にはなんと加賀自身の過去が関係してくるようなのでした。
 容疑者のひとりを松嶋菜々子が演じ、彼女と加賀の関係は一体何があったのでしょうか?
 推理ドラマとしてはひとひねり、ふたひねりあり予想外の展開になります。日本橋界隈の風景や名前だけは聞いたことがある橋が紹介され、ご当地映画としての面白さも満載です。
 主役の阿部寛のひょうきんさが生かされクスリと笑える場面がちょっと和みます。
 ただ、推理ドラマの名作「砂の器」を彷彿とさせ、かつての名作を超える作品はなかなか出てこないというもどかしさも感じられました。
 タバコは、80年代の酒場の場面で客たちが喫煙していました。主役などは喫煙していないので(△)です。


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あゝ、荒野 前後篇

2018-01-26 | 2018日本語映画評


「あゝ、荒野 前後篇」 R15+ 岸善幸監督 ☓☓

 原作は寺山修司の同名の小説。時代を変えて映画化しました。
 2021年、暴力沙汰を起こし、少年院を出たばかりの新次(菅田将暉)と吃音で赤面症の健治(ヤン イクチュン)はボクシングジムの「片目」(ユースケ・サンタマリア)に声をかけられます。そして、それぞれの目的でトレーニングを始めることになります。「プロになること」が目標と知り戸惑いながらもお互いに理容師と介護ヘルパーの仕事をしながら合宿をするのでした。
 二人を取り巻く社会では、20年の五輪も終わり経済は停滞、人口減少でラブホテルが介護施設に変わり、「事実上の徴兵制」法案が審議され、自殺増加の問題、など多くの問題が起きていました。二人の命をかけた闘いは戸惑いながら生きる人々に何をあたえたのでしょうか。
 ヤン イクチュンの抑えた演技が生きています。菅田将暉はR15+のハダカの場面が多かったのですが、ちょっと多すぎたのではないかと思います。名作だけに中高生に見せられる作品にしてほしかったです。
 タバコは、主役の二人は喫煙しませんでしたが、ボクシング関係者以外での喫煙場面がありました。(☓☓)


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パーティで女の子に話しかけるには

2018-01-25 | 2018外国語映画評


「パーティで女の子に話しかけるには」 ジョン キャメロン ミッシェル監督 英米 ☓☓

 1977年のロンドン郊外を舞台に、異星人と恋をした青年とその仲間たちを描きました。
 パンクロックだけが命の少年たちはある奇妙なパーティに紛れ込みます。エン(アレックス シャープ)はザン(エル ファニング)と名乗る少女と出会い恋に落ちます。しかし、そのパーティというのは地球人観察に来ていた異星人の集まりだったのです。二人に残された時間は48時間しかありませんでした。
 パンクの女王をニコール キッドマンが怪演しています。音楽的には得意な分野ではありませんが、どんな時代どんな場所でどんな種族の人(?)でも恋をするとみんな同じですね。「そばにいたい!」
 ネタバレになるので具体的には触れませんが、ラストの数分が良かったです。
 タバコは、1977年という時代のせいか大人や青少年たちが喫煙していました。パンクは「自由」の象徴、ということですが、喫煙は「周囲のきれいな空気を吸う自由」を犯していることにまだ気付いていないようです。(☓☓)


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はじまりの街

2018-01-25 | 2018外国語映画評


「はじまりの街」 PG12 イバーノ デ マッテオ監督 伊仏 ☓☓

 ローマからトリノへ夫の暴力から逃れてきた母と息子を迎えた親友や周囲の人々を描きました。
 スーツケース一つで昔の親友を頼ってきたアンナ(マルゲリータ ブイ)と息子のヴァレリオ(アンドレア ピットリーノ)でしたが、仕事探しで留守がちの母親と友だちもなく孤独な息子には溝ができていきました。そんな二人を近所のカフェの店主はなにかと援助してくれるのですが・・・。
 なれない街での母子の希望の持てる新しい生活の始まりを描いています。いくつになっても人生はやり直せるのです。暴力をふるう男は結婚してはいけません。
 舞台はイタリアのトリノですが、カフェの店主がフランス人でイタリア人の男から「フランス野郎が・・・。」と罵られる場面がありました。隣国とは仲が悪いのですね。
 タバコは、カフェの店主が息子の前でも喫煙(☓)。親友の仲間や娼婦も喫煙していました。(☓)


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夜空はいつでも最高密度の青色だ

2018-01-23 | 2018日本語映画評


「夜空はいつでも最高密度の青色だ」 石井裕也監督 ☓☓☓☓

 最果タヒの同名の詩集を元に石井監督が脚本を書き映画化しました。
 都会の真ん中で孤独に暮らす看護師の美香(石橋静可)は建設作業員の慎二(池松壮亮)と出会います。ふたりとも家族もなく拠り所もない不安定な生活をしていますが、少しずつ惹かれ合っていきます。そしてある結論にたどり着くのでした。
 派遣の日雇いの過酷な労働、ガールズバーでバイトをしなければならない看護師、差別される外国人労働者、現場で急死しても引き取り手がいない遺体、二人を巡る人々の間には今の社会が抱える多くの問題、課題が織りなされていきます。それでもふたりは生活をきちんとすることの大切さで結びつこうとするラストはしみじみと感動的です。
 タバコは、主人公の二人が喫煙者(☓)、看護師が喫煙(☓)、建設現場の作業員仲間の喫煙(☓)、飲食店での喫煙(☓)加熱式タバコの登場などタバコに関しても今の日本の問題を明らかにしています。


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嘘を愛する女

2018-01-21 | 2018日本語映画評


「嘘を愛する女」 中江和仁監督  ☓☓☓☓☓

 「ツタヤ クリエイターズ プログラム」第1回グランプリ作です。
 キャリアウーマンの河原(長澤まさみ)は心優しい小出(高橋一生)と5年ほど同棲していました。ある時、小出が急病で倒れ刑事が訪ねてきました。なんと「小出」という名の人は存在していなかったのです。それでは愛する人は一体誰だというのでしょうか。眠ったままの「小出」の真実を探るため探偵の海原(吉田剛太郎)を雇って旅に出るのでした。
 謎解きの要素のあるラブストーリーです。悪人は一人も登場せずサスペンスの面白さはあまりありませんが、瀬戸内の風景は魅力があります。
 タバコは、大問題作で、探偵役の吉田が度々喫煙し、オフィスで依頼人を前にしても平気で喫煙する無神経さでした。(☓☓☓)これでは妻に浮気されるのも当然です。喫煙も家庭内暴力の一つです。だいたい探偵がニコチン依存症では仕事にならないのではないでしょうか。
 また、捜索が行き詰まったときに長澤が吉田から「タバコ1本もらえます?」と言って二人で喫煙する場面がありました。(☓)
 建築現場や漁師たちが休憩中に喫煙する人が多く残念です。(☓)
 「タバコなんか、我慢すればいい」というセリフがありましたが、「タバコなんかやめればいい。」
 タバコは嗜好品、というタバコ会社の嘘を愛する喫煙者ですね。タバコは死向品です。


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ジオストーム

2018-01-20 | 2018外国語映画評


「ジオストーム」 ディーン デブリン監督 米 ◯ NTS

気象コントロール衛星の暴走で地球規模の大災害が発生、それに対応する科学者の闘いを描きました。
 近未来、地球は気候変動の影響による災害が度々起きるようになり、世界の科学者の叡智で気象をコントロールする衛星を打ち上げ、地上は快適に過ごせる環境になります。ところが3年後、砂漠地帯が凍ってしまい被害者が出るなど奇妙な現象が次々とおきるようになり、衛星がコントロールできなくなりました。
 衛星の打ち上げに携わったジェイク(ジェラルド バトラー)はその原因を究明するため宇宙ステーションへ向かいます。一方、地上では弟のマックス(ジム スタージェス)が指揮を取っていました。過去に確執のある兄弟は協力することができるのでしょうか。一方衛星を操っている真犯人は一体誰なのでしょうか。
 いくつかのつっこみどころはありますが、数々の災害の映像には目を奪われます。それだけでなくカーアクションや家族のメロドラマも盛り込まれ飽きさせません。
 ラストのメキシコ人が絡むエピソードはトランプ大統領への皮肉かな。
 タバコは、なし。無煙です。(◯ NTS)


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彼女が目覚めるその日まで

2018-01-17 | 2018外国語映画評


「彼女が目覚めるその日まで」 ジェラルド バレット監督 米 ◯

 女性記者が原因不明の難病に侵され闘病していた体験を綴る手記が原作です。
 ニューヨークポスト紙で働く21歳のスザンナ(クロエ グレース モレッツ)は仕事も恋も順調な生活を送っていました。しかし、突然めまいや幻聴、手足のしびれ、躁鬱状態などが起きるようになり、痙攣発作で倒れ入院します。両親も恋人のスティーブンもつきっきりの介護をしますが原因がわからず病態はますます悪くなるのでした。精神病院に入院させるしかないと判断されそうになった時医師の一人が恩師を訪ね治療を頼むのでした。
 主役のクロエが体調が変わっていく様子を微妙な表情の変化と激しい動きで名演しています。たまたま名医に出会え救われましたが、「原因不明の精神病」として過剰な投薬をされ入院している患者もいることでしょう。スザンナの場合は両親が離婚して、それぞれ別の家庭を持ちながらも「二人の娘」としてあきらめず、経済的にもゆとりがあってサバイバルが可能だったのではないでしょうか。どんな境遇の患者でもこのような医療が受けられる社会になるといいのですが。
 医療従事者には必見の作品です。
 タバコは、なし。無煙です。


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彼女がその名を知らない鳥たち

2018-01-16 | 2018日本語映画評


「彼女がその名を知らない鳥たち」 R15+ 白石和彌監督 ☓☓ PPハイライト

 沼田まほかる原作のミステリー小説を実写映画化しました。
 十和子(蒼井優)は15歳上の佐野陣治(阿部サダヲ)と同棲していますが、働きもせず家事もせず陣治が渡すお金で好きなことをして暮らしていました。献身的に十和子につくす陣治ですが十和子は「不潔で稼ぎも少なく貧相」とボロクソな評価でした。十和子には8年前に酷い目にあわされて別れた黒崎(竹野内豊)が忘れられなかったのです。そんな折、十和子は彼女の理不尽なクレームに対応したデパート店員の水島(松坂桃李)と深い関係になります。陣治は十和子を尾行したり待ち伏せしたりして見張るのですが、実はそれには深い事情が隠されていました。あるとき十和子の元を刑事が訪れ5年前から黒崎が失踪していると告げるのでした。
 阿部サダヲが不潔で下品と嫌われても嫌われても一途に女を愛する男を怪演しています。それに対して竹野内豊と松坂桃李がこちらも女ったらしを熱演、間の蒼井優がさまざまな感情の変化を微妙な表情の変化で演じ分けました。名優の競演が見どころです。ハダカが好きな方にはR15+の場面も満載です。もちろん「衝撃のラスト」は予想外の展開です。「青い鳥」はそばにいましたね。
 タバコは、予告編で登場しましたが、(☓)本編では数回阿部サダヲが喫煙しました。(☓)


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ゴッホ 最期の手紙

2018-01-14 | 2018外国語映画評


「ゴッホ 最期の手紙」  
       ドルタ コビエラ、シュー エルチマン監督 英ポーランド合作 ☓☓☓☓☓

 一通の手紙からフィンセント ファン ゴッホの死の真相を探ろうとした男の姿を約6万5千枚のゴッホ風の油彩でアニメーション化しました。
 亡くなる前にゴッホから弟のテオへ宛てた手紙を郵便配達人の父親から預かったアルマンはその手紙を渡すためパリへ出かけます。ゴッホが宿泊していた宿や自殺したときの医師、そして画商などの話を聴くうちに「自殺説」に疑問を持ち始めます。一方、周囲の人々は「もう済んだことで波風を立てるな。」と言った目でアルマンに非協力的なのでした。果たして死の真実とは?
 油彩それもゴッホのタッチの映像が常に動いていて最初の数分は船酔いしそうな感覚にもなりました。モノクロの回想場面は俳優が演じているので落ち着いて観ることができます。サスペンスの成り行きよりも絵画の動きにばかり気を使い、この作風に映画的効果はあるのか疑問です。たしかに大変な作業だったかとは思いますが、真似をする人はいないのではないかと思いました。「一点物」の価値はあるかもしれません。
 タバコは、登場人物の多くが喫煙する作品で、アニメなので能動喫煙も、受動喫煙の被害もないかもしれませんがタバコの宣伝にはかなり貢献した作品でした。(☓☓☓☓☓)


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