無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ジゴロ・イン・ニューヨーク

2014-08-27 | 2015以前の映画評


「ジゴロ・イン・ニューヨーク」 PG12 ジョン タトゥーロ監督 △

 ニューヨークのブルックリンを舞台に、代々続いていた本屋を閉店させたウッディ アレンは友人のジョンを男娼にしたてます。そして男の優しさを求める金持ちの夫人たちを相手にジゴロ稼業を始めました。はじめはうまくいっていましたが、厳格なユダヤ教の未亡人を相手にしたことから地域の自警団につかまってしまうのでした。
 軽快な音楽をバックにセレブたちが繰り広げられる大人の恋愛ごっこはどこか笑えるおかしみがあります。しかし、ニューヨークの市内に厳格なユダヤ教徒が集まって住んでいる地域が妙に不気味です。子どもたちが野球をするときには宗教や民族をミックスさせたのに、ユダヤ教徒の女性が結局はユダヤ教徒の男性を選んでしまうラストは期待はずれです。
 タバコは、ジョンの客の女性が1度吸いました。が、一瞬だったので(△)


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ターニング・タイド 希望の海

2014-08-27 | 2015以前の映画評


「ターニング・タイド 希望の海」 クリストフ オーファンスタン監督 ○ ☆

 「ヴァンデ グローブ(単独無寄港で世界一周のタイムを競うヨットレース)」に急遽代理出場したヤン(フランソワ クリュゼ)は張り切って前半から快調に進んでいました。ところが、漂流物にぶつかり陸地に近いところで修理するはめになってしまいます。そのときに少年が船内に潜り込んでしまったのです。「単独」が条件のレースなので少年が見つかると失格になってしまいます。海に放り出す訳にもいかず、さまざまなトラブルに見舞われながらも約100日間を乗り越えて行くうちに、ヤンは少年の希望を知ることになるのでした。
 実際に43日間レースさながらの撮影がされたそうで海の過酷さを十分描いています。また、「ヴァンデ グローブ」の全面協力のもと電子機器を駆使しての医療や救助などレースを支える様々な人々のサポートの様子が描かれ、日本ではあまり知られていない大会を知る機会にもなりました。一位でフィニッシュをするヨットを迎えるたくさんのボートの場面がとても美しい映像でした。(☆)
 タバコは、なし。無煙です。(○)


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もういちど

2014-08-25 | 2015以前の映画評


「もういちど」 板屋宏幸監督  ○

 子どものための落語講座などを積極的に主催している林家たい平の活動に賛同した監督が落語のネタを中心に脚本を書き、たい平がたい平役で主演しました。
 長屋に越して来たたい平は噺家の道をわけがあってあきらめた男でした。となりには奉公先で仲間からいじめられている貞吉が薮入りで帰宅してきました。両親は貞吉に楽しいことを経験させようとたい平に頼み込んで落語を一席演じてもらいました。それを聞くと貞吉はたい平のもとで噺家の修行をしたいと言い出すのでした。
 落語の世界そのままの人情長屋で繰り広げられる人情話です。悪い人は一人もいないし、チャンバラもありません。でも、子どもが落語を修行するという設定です。落語の面白さが満載で、親子で安心して楽しめる作品です。また江戸長屋の町内の作りがよくできていました。
 タバコはなし。無煙です。

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喰女 クイメ

2014-08-25 | 2015以前の映画評


「喰女 クイメ」 PG12 三池崇史監督 ×

 「四谷怪談」を演ずる役者たちの舞台稽古の姿と、物語と重なるような私生活を劇中劇の形で描いています。人気女優の美雪(柴咲コウ)と恋人の浩介(市川海老蔵)は主演する舞台の稽古を続けています。私生活でも恋人同士なのですが浩介は女にだらしがなく、美雪は知りながらも気づかぬふりをしていました。しかし、妊娠の兆候が現れたことから美雪の精神が少しずつ壊れてゆくのでした。
 海老蔵が「田宮」と重なる人格を好演しています。舞台劇ということで歌舞伎の立ち回りが生かされています。一方の柴咲も三池監督らしい血糊まみれの汚れ役を体当たりで演じました。
 幻想と現実をもう少しわかりやすくして欲しかったです。映画の内容とは別に演劇の稽古の現場が大変興味深く、たくさんのスタッフが働いているのがよくわかりました。
 タバコは、稽古場のいちばん偉そうな男性(演出家?)が常にタバコを持っていました。(×)スタッフ全員が受動喫煙被害にあっていてブラックな職場でもあることがよくわかりました。映画の撮影現場も監督が喫煙しているのでしょうか。


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イントゥ・ザ・ストーム

2014-08-24 | 2015以前の映画評


「イントゥ・ザ・ストーム」 スティーブン クォーレ監督 米 ○

 かつて経験したことのない規模の竜巻被害にあったアメリカ中西部の街と人々を描いています。
 その日は高校の卒業式が予定され、教頭の一家は朝からその準備をしています。二人の息子はビデオ撮影の担当で、長男は25年後の自分に贈るメッセージのビデオ撮影をしています。一方「竜巻の目」のスクープ撮影を狙う撮影クルーは気象学者の予報をたよりに「嵐の追っかけ」をしていました。
高校では朝は晴れていたのに、卒業式がクライマックスを迎える頃には黒い雲が一気に覆い尽くし雷雨と竜巻が襲うのでした。
 空港のジェット機でさえ宙に浮いてしまうと言う風速135メートルの巨大な竜巻の映像とそれに翻弄される人々や破壊される街の姿が見事に描かれました。手に汗握る場面の連続でした。気象学者のセリフに「今までは一生に一度起きていた災害が今は1年に一度起きるようになっている。」とありましたが、日本列島でもかつては竜巻なんてめったに起きなかった災害が毎年のように起きていますし、「体験したことのない大雨」があちこちで降って被害をもたらしています。世界中が自然の脅威に曝されているようです。20世紀の文明の方向が間違っていたのかと考えさせられます。
 タバコはなし。無煙です。


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カイロ・タイム~異邦人~

2014-08-23 | 2015以前の映画評


「カイロ・タイム~異邦人~」 ルバ ナッダ監督 カナダ・アイルランド ×××

 ガザ地区で働く国連職員の夫とカイロで休暇を過ごす予定のジュリエット(パトリシア クラークソン)でしたが夫のマークは仕事で予定の日にはカイロに着きませんでした。代わりに彼女を出迎えたのはマークの元部下エジプト人のタレクでした。異国にひとりで放り出され戸惑うジュリエットにタレクは紳士的にエスコートし、カイロの案内をするのでした。いつになってもカイロに来ることができないマークに代わってタレクと過ごす時間が長くなり次第にふたりは心魅かれるのでしたが・・・。
 さりげなくカイロの観光案内もあり、イスラム文化圏の慣習も興味深いものがあります。ラブストーリーとしてはどこにでもある話ですが、カイロという舞台設定の高価で印象的な作品となりました。
 タバコは、タレクが車の中で「吸ってもいいですか。」と断りいきなり喫煙します。(×)後にはジュリエットも不安なときに勧められ喫煙します。(×)また、水タバコも度々出てきました。(×)
 イスラム圏では喫煙率が大変高く、その上女性も水タバコを吸っていました。タバコに関しては男女の差別はないのが奇妙です。


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ぼくを探しに

2014-08-23 | 2015以前の映画評


「ぼくを探しに」 シルヴァン ショメ監督 仏 ×× ☆

 ポールは2歳のときに目の前で両親を亡くし、そのショックで話すことをやめ、伯母姉妹によりピアニストになるように育てられました。伯母姉妹の元で穏やかに暮らしていたポールですが、同じアポートに住むマダム プルーストに出合い、不思議なお茶を飲まされ過去の記憶を少しずつ呼び戻します。母の記憶を取り戻したいポールでしたが、マダムのカウンセリングを何回か受けることで忘れていた記憶が蘇るのでした。
 映像と音楽が同時に楽しめる映画と言う媒体だからこそ可能になった作品です。思い出とともに心に残る音楽の記憶、そしてプルーストと言えばやっぱりマドレーヌというのも妙に納得してしまいます。ハリウッドのドンパチばかりの戦いものの映画とは全く違う、さすがフランスと唸らせるような名作です。(☆)
 タバコは、赤ちゃんの時のポールの前で父親が喫煙(×)。また、記憶の一つ子ども番組のカエルの着ぐるみのバンドメンバーも大きな葉巻状のものをプカプカと吸っていました。(×)


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2014-08-21 | 2015以前の映画評


「FORMA(フォルマ)」 坂本あゆみ監督 ××× ☆

 2013年東京国際映画祭で日本映画スプラッシュ部門作品賞受賞しました。その後海外の映画祭でも高い評価を得ている作品です。
 9年ぶりに偶然再会した高校時代の同級生綾子(松岡恵望子)と由香里(梅野渚)の話です。由香里は綾子に誘われ同じ会社で働くことになります。しかし、綾子が奇妙な行動を取るようになり、由香里の生活は乱されて行きます。一方綾子と父親との二人だけの生活もどこか不自然さがあります。綾子の目的は一体なんだったのか、前半は淡々とした展開ですが後半になって一気にサイコサスペンスのおもむきになり、ラストの24分長回しのクライマックスは新鮮な体験です。
 独創的な作品ですがセリフが聞き取れないところが多く大変残念でした。字幕でセリフを入れてほしいくらいでした。という問題はありますが女性監督のデビュー作ということで☆をプレゼントします。
 タバコは綾子の父親(光石研)や由香里の婚約者、由香里に好意を示すレストランの男性店員など主要な男性登場人物全員が喫煙者でこれにはびっくりでした。(×××)JTの調査結果では男性の喫煙率は3割程度ですので100%喫煙者というのはちょっと多すぎます。男性=喫煙者という時代はもう過去のイメージです。

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ローマ環状線 めぐりゆく人生たち

2014-08-18 | 2015以前の映画評


「ローマ環状線 めぐりゆく人生たち」 ジャンフランコ ロージ監督 ××

 ドキュメンタリー作品としては初めて第70回ヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞作。
 大都市ローマを環状に走る高速道路の周辺地域で暮らす人々の姿をオムニパスで表現した作品です。道路の外側には100頭ほどの羊が草を食み、空き地に置かれたキャンピングカーで暮らす両性具有の人々がいる一方、城をレンタルして暮らす没落貴族、ヤシにつく害虫を研究する学者など様々な人々が描かれています。それぞれの何気ない日常をカメラは映し出して人生を問いかけています。
 ひとことで言ってしまえば「人生いろいろ ローマ版」。他人が見ればどうということもない風景ですが、それぞれの主体者にとってはかけがえのない人生を描きました。ただ、何かが足りないので今ひとつ共感しきれず残念でした。何が足りないのか・・・?
 タバコは、車上生活者の二人が喫煙(×)。救急隊の隊員も自宅で1回喫煙(×)。ウナギ漁の漁師のテーブルには吸い殻入りの灰皿が映りました。没落貴族が常に口にしていた煙が出ない葉巻状のものはいったい何だったのか、気になりました。


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ホットロード

2014-08-18 | 2015以前の映画評


「ホットロード」 三木孝浩監督 ×

 少女コミックの名作の映画化です。
 母子家庭の和希(能年玲奈)は自分が望まれて生まれた子どもではないと勝手に思い込んでいました。ある日学校になじめないでいる友だちから誘われ夜の湘南で暴走族の不良グループのリーダー春山(登坂広臣)に出合い魅かれます。一方春山も傷ついた小動物のような和希を放っておけないのでした。
 家に帰らなくなった娘を母親は心配しますが、そんなとき春山は交通事故に遭い瀕死の重傷を負うのでした。
 能年がいくらなんでも15歳には見えません。大人になった和希が登場するならば理解できますが、15歳の役だけならば実年齢がもっと近い女優を選んでほしいものです。能年の映画を撮りたかったならば内容が不釣り合いでした。新宿の暴走族のメンバーはそれらしさがありましたが、湘南のメンバーはリーダーを筆頭に凄みが全然なかったです。前リーダーのトオル役の鈴木亮平なんてまったくのサラリーマンにしか見えませんでした。説明ばかりの独白もしらけました。
 タバコは、暴走族が主人公の割には喫煙率が大変低く、前リーダーのトオルが1回喫煙しただけ。(×)そのほかラストの工場の休憩場面で工員の喫煙が映ってしまいました。若い俳優をタバコの害から守った制作姿勢はよかったです。


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