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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

トガニ 幼き瞳の告発

2012-08-29 | 2015以前の映画評


「トガニ 幼き瞳の告発」 ファン ドンヒョク監督 韓国 ×× ☆

 美術教師のイノは恩師の紹介で郊外の聴覚障害者の学校に赴任します。生徒の中には奇妙な雰囲気が流れていました。パクという教師はミンスという少年を職員室で暴行します。また、寮の指導員は女子生徒を回っている洗濯機の中に顔を入れるという折檻をしていました。そして、イノは子どもたちから校長が性的虐待をしているという信じられないような訴えを受けます。地域の人権擁護団体の職員とともに真相を明らかにしようとしますが、警察も裁判官も金で操られ真相の究明を阻むのでした。
 サスペンス調の展開で最後まで緊張感が続きます。悔しいラストでしたが、最後に「映画の公開がきっかけとなって大統領をも動かし事件の再調査がされました。」という字幕に映画の力を感じさせる作品です。
 タバコは2005年が舞台ですが教師役のコン ユが2回ほど喫煙します。(×)また、悪徳刑事は車内でも喫煙(×)します。子どもの前での喫煙や車内の喫煙は虐待です。
 

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闇金ウシジマくん

2012-08-29 | 2015以前の映画評


「闇金ウスジマくん」 山口雅俊監督 ×× PPラッキーストライク

 人気コミックの映画化です。パチンコ依存の母親が借金下した闇金融からの脅迫まがいの催促に負け、出会い系カフェのバイトをする未来(みこ 大島優子)と大イベントを仕掛けて大もうけを企むイベントサークルの代表小川(林遣都)を軸に、闇金融の社長丑嶋(山田孝之)が暗躍します。簡単に稼げるバイトにはまる未来と借金をしながら大学生の仲間にバカにされつつも、のし上がることに奔走する小川を若手のふたりが好演しています。表情をほとんど変えない役作りは山田にとっても代表作となるでしょう。
 お金は地道に働いて得るものだというラストがさわやかです。一方安易に儲けようとするととんでもないことになることも警鐘しています。
 タバコは主役級は吸いませんが周囲のチンピラが吸いかけます。(×)パチンコ屋の場面で近くの席の客が喫煙していました。(×)


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プロメテウス

2012-08-28 | 2015以前の映画評


「プロメテウス」 リドリー スコット監督 米 ×

 2089年、地球上の複数の古代遺跡から同じ星の形を発見した科学者エリザベスは「人類の起源」を探るため、巨大企業ウェイランド社が出資した宇宙船「プロメテウス号」で旅立ちます。2年後未知の惑星に到着し調査を開始、そして、人類に似た生物の存在を思わせる遺跡のような洞窟に導かれるのでした。
 スコット監督がナスカの地上絵に触発され、人類は他の星から何らかの形でやってきたという仮説に基づいた作品です。テーマは大変興味深いのですが、未知の生物などの表現の仕方に新鮮味がなく結局は「エイリアン」(1979年スコット監督のデビュー作)からほとんど変わっていないのが残念です。特にオオダコには笑えます。
 タバコについても「エイリアン」のときも宇宙船内で喫煙していてびっくりしたのですが、この作品でも船長が宇宙船内で喫煙していました。(×)2089年にもタバコはあるのでしょうか?仮にあったとしても喫煙者を船長にするでしょうか。これも笑えます。こういうつまんない作品を大々的に宣伝して観客を裏切るからハリウッド作品の集客力が下がってくるのは当たり前です。スコット監督もSFからは手を引いたほうが才能を発揮できるのではないでしょうか。


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あなたへ

2012-08-28 | 2015以前の映画評


「あなたへ」 降旗康男監督 □ PPタバコ自販機他

 高倉健(81歳)、6年ぶりの主演作品です。刑務官の倉橋(高倉健)は亡くなった妻の遺言で故郷の長崎の海に散骨するために富山から自分で改造したキャンピングカーで旅立ちます。途中様々な境遇の人に出会い、小さな事件に振り回されたり嵐にあったりもします。無事散骨ができるのでしょうか。
 富山、岐阜、兵庫、福岡、長崎とロケの風景が印象的なロードムービーです。81歳の健さんがよくがんばりました。個人的には「種田山頭火」を紹介してくれたのが嬉しかったです。
 タバコは、居酒屋の場面でチラッとタバコを持っている人が映りました。また、タバコの自販機の前に座って会話をしたり、健さんの後ろに棚に並んでいるタバコが映ったりしました。
 散骨のために船を借りるのですが、その船長が大滝秀治で、彼の部屋のテーブルにはタバコとライターがありました。(□)

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るろうに剣心

2012-08-22 | 2015以前の映画評


「るろうに剣心」 大友啓史監督 ×××

 人気コミックの映画化です。明治10年、幕末に暗殺者「人斬り抜刀斎」として恐れられていた男が緋村剣心(佐藤健)と名をかえ「不殺」を誓って現れます。しかし、実業家観柳(香川照之)はアヘン貿易で巨利を得、新政府に代わる帝国を築こうと企んでいました。観柳の地上げの対象になった17歳の少女薫(武井咲)の道場を守るため剣心は観柳の武装団と闘うのでした。
 剣心の「~でござる」はなんだか別のアニメの主人公みたいだし、薫のセリフは今の女の子の話し方で、アクションは小気味がいいけど劇画っぽく、「時代劇」というよりは「時代劇風 アクション映画」です。そう割り切って楽しめば面白い作品です。
 タバコはおもしろいように次々出てきました。まず冒頭、新選組の斎藤(江口洋介)が加えタバコでチャンバラ(紙巻たばこ)をします。香川はパイプ、葉巻とJTが喜びそうです。また、なんと新アヘンを調合した医師恵(蒼井優)がキセルをふかします。(×××)奇妙なことに観柳が利益を上げている「新アヘンは依存性が普通のものより高い」というもので、「もしかしてこれはブラックユーモア」か、それとも「タバコの害をひとひねりして伝えようとしているのか」と考えてしまいました。タバコの依存性はアヘンより強いのでしょうね
 ところで、エンドロールで「動物は傷つけていません。」というテロップが入りましたが、タバコの能動喫煙、受動喫煙で俳優やスタッフを傷つけていることには気が付いていないのでしょうか。犬、猫、ウサギを大切にするのと同じようにヒトも大切にしてほしいものです。
(注)太字は作品での喫煙者

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かぞくのくに

2012-08-18 | 2015以前の映画評


「かぞくのくに」 ヤン ヨンヒ監督 ××× ☆

 1997年、25年前に父親の進めもあって16歳で北朝鮮に渡った兄ソンホ(井浦新)が病気治療のため特別の計らいで日本に来ました。両親と妹のリエ(安藤サクラ)は大喜びで迎えます。病院へ行き治療の段取りなどを相談し何もかもうまく行くかと思っていましたが、ソンホには常に見張りが着いているだけでなく、ソンホ自身もある使命も持たされていました。結局3ヶ月滞在予定が数日で急遽帰国することになり、治療もできず、上層部の決定に従わざるをえないのでした。
 悲しみを乗り越えて見張りの男に「あなたの国を信じます。」という母親(宮崎美子)の台詞が泣かせます。この母親の思いを早く受けとめて、「近くて遠い」から「近い国」になってほしいものです。
 タバコは見張りの男(ヤン イクチュン)がほとんど常に喫煙していました。(×)父親(諏訪太朗)が数回喫煙(×)タバコ屋の看板前で車を停めてのやりとりがありました。(×)

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ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳

2012-08-18 | 2015以前の映画評


「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」 長谷川三郎監督 ○ ☆☆

 ヒロシマの被爆した被害者を撮ったことから報道写真家となり、その後も三里塚、安保、水俣など権力と闘う人たちの真実を伝えるために、手段を選ばず報道し続けた伝説の写真家福島菊次郎を追ったドキュメンタリーです。かつてはその取材姿勢が権力の逆鱗に触れ、襲われたり放火されたりしました。90歳の今は年金や子どもからの援助も拒否し、愛犬と二人仲良く穏やかに暮らしています。そんなときにおきたのが原発事故です。37キロの身体で風に飛ばされそうになりながらも福島の真実を伝えるためにカメラを手にするのでした。
 「反骨」という言葉はこの人のためにあるのではないかと思わせる生き様です。戦後のニッポンは嘘ばかりがまかり通っていることを観るものに再確認させます。
 権力に対しては厳しいけれど、私生活では「老い」を受け入れつつ、それでもなんでも自分でこなしている福島菊次郎の姿は飄々としていて憧れの高齢者の姿でもあります。
 タバコはなし。風景などにもタバコの文字がありませんでした。また、福島県の被爆者から話を聞く場面で被爆者がタバコを手にしたのですが、次のカットではタバコは消えていました。製作者(監督)が配慮したものと思われます。素晴らしいことです。


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眠れぬ夜の仕事図鑑

2012-08-17 | 2015以前の映画評


「眠れぬ夜の仕事図鑑」 ニコラウス ゲイハルター監督 オーストリア ×

 「いのちの食べかた」の監督の新作ドキュメンタリーです。今回は夜仕事をしている人々をカメラに収めました。
 ヨーロッパ10カ国で国境警備、大ビール祭のウェイトレス、介護人、AVの撮影など本来ならば眠っている時間に働いている姿を淡々と追いかけます。必要不可欠な仕事もありますが、エネルギーを使いすぎることに慣れてしまってできた仕事もあります。監督は何も語りませんが問いかけるものは重要なテーマです。要らない電気は消して、縄文人に習って夜は寝ましょうね。
 タバコはディスコの大会場(サッカー場?)の満員の人の中で数人が平気で喫煙していました。(×)ヨーロッパでも若者はタバコ会社のターゲットになっているらしいです。
 

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トータル・リコール

2012-08-13 | 2015以前の映画評


「トータル・リコール」 レン ワイズマン監督 米 □

 90年に映画化された名作のSF小説を新たな解釈で再映画化しました。
 近未来、地球上は戦争で汚染され人類が暮らせるのは、富裕層が住むブリテンと労働者が住むコロニーの2地域に分断されていました。搾取されている労働者たちの中にはレジスタンス活動をするグループも現れていました。悪夢に悩まされる日々の生活に嫌気がさした労働者の一人クレイドは記憶の捜査で違う自分になれるというリコール社を訪れ刺激的な記憶を買おうとしますが、いきなり知らなかった自分が目を覚まし始めるのでした。
 1%の富裕層が99%の労働者を支配しているという現在の(未来ではない!)アメリカ社会を反映しています。しかし、その解決方法はバトルしかないのでしょうか。もっと可能で前向きな方法を模索してほしかったです。近未来の描写がすでに観たようなものばかりでSF物のアイディアも限界でしょうか。
 タバコは労働者たちが仕事の後によるバーでタバコの煙のような紫煙がありました。タバコそのものは確認できませんでした。(□)


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桐島、部活やめるってよ

2012-08-11 | 2015以前の映画評


「桐島、部活やめるってよ」 吉田大八監督 ○ ☆

 金曜日、普通の高校生がそれぞれの部活や交友関係を描きます。ところが、学校のスターである「桐島君」がバレー部をやめるという情報が飛び交います。「桐島」の彼女も親友たちも連絡が全く取れません。小さな不安は学校全体にじわじわと広がっていき、「桐島」とはほとんど関係もなかった地味な映画部までとばっちりを受けてしまいます。
 どこにでもありそうな真面目な高校が舞台でいくつかの部活動のようすも描かれています。多くの人が自分自身の高校時代の思い出を彷彿とさせる場面が懐かしいです。映画部のちょっとひ弱だけど映画についてはマニヤックな高校生を神木隆之介が好演しました。中高年の皆さんにもあの頃を思い出してもらって今の生き方を再考できるお勧めの作品です。
 タバコはなし。高校生の話が無煙で気持ち良かったです。

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