無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「21ブリッジ」 ブライアン カーク監督 米中合作 ○

2021-04-25 | 2021映画評


「21ブリッジ」 ブライアン カーク監督 米中合作 ○

 マンハッタン島にかかる21の橋を封鎖するというクライム・サスペンスです。
 マンハッタン島のレストラン内で麻薬がからんだ強盗事件が発生し、銃撃戦となり8人もの警官が犠牲になります。担当した刑事のデイビス(チャドウィック・ボーズマン)はすぐにマンハッタン島を封鎖して犯人を追い詰めようとします。デイビスは犯人逮捕にあと一歩まで近づきますが、犯罪の影には警察組織の闇が隠れていたのでした。

 よくある警察内部犯罪物で、俳優で真犯人が予想できてしまうのがちょっと残念でした。
 ドンパチやりすぎで、銃規制とか程遠いお話でした。

 タバコは、なし。無煙です。(○)


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「バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら」 松居大悟監督 ○

2021-04-24 | 2021映画評


「バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら」 松居大悟監督 ○

 田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一が本人役で登場するテレビドラマの劇場版です。
 映画撮影所「バイプレウッズ」では今日も各スタジオで撮影が進んでいます。そんな中「濱田岳」監督の濱田組だけは次々トラブルが発生し5人いたスタッフも濱田と時生(柄本時生)ふたりになってしまいました。その上主役の「カンパネルラ」役の犬も逃げ出し、しかたがないので撮影所に住んでいる「風(ふう)」を代役に抜擢しなんとか撮影を続行するのですが・・・。

 撮影されている作品がそれぞれパロディが効いていて笑えます。「映画ってこうやって作るのね。」という素人さんには面白い場面もたくさんあります。今作は脇役が主役ですが次回は大道具さんとか衣装さんなどのスタッフの物語も面白そうです。原作は真藤順丈の「七日じゃ映画は撮れません」しかないけど・・・。
ところで、この作品に登場しなかった俳優さんは「共演NG」が誰かとある人?
パンフレットを買ってじっくり眺めやっと顔と名前が一致した人が多数いました。映画界にある意味では貢献しましたね。
 ネタバレですが、大杉漣さんはみんなに愛されていたんですね。あの場面は泣けた。というか、あの場面のための映画だったのかな。それはそれでいいけれど。

 タバコは、なし。無煙です。(○) 身体にそれぞれ爆弾を抱えている俳優さんにタバコを吸わせたら「ドカン!」となりかねませんね。これからも俳優さんは命があってこそ、喫煙場面はなくしましょう。
 スタジオの場面で禁煙マークが何度も映りました。


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「ザ・スイッチ」 R15+ クリストファー ランドン監督 米 ○

2021-04-23 | 2021映画評


「ザ・スイッチ」 R15+ クリストファー ランドン監督 米 ○

 おじさん殺人鬼と気弱な女子高生が入れ替わってしまうというホラーコメディです。
 ミリー(キャスリン ニュートン)は警官の姉と母親との母子家庭の女子高生です。母親は夫を亡くした哀しみから立ち直れず酒にすがっています。アメフトの応援団に参加しているミリーを迎えに来ることになっていますが、酔って眠ってしまいました。暗い中ひとりポツンと母を待つミリーの前に現れたのはなんと伝説となっている殺人鬼ブッチャー(ヴィンセント ボーン)でした。雷鳴がなる中ミリーの胸に骨董品のナイフを突き刺すのでした。翌朝不思議なことに二人の体が入れ替わっていたのです。見た目は殺人鬼中身は女子高生、見た目は女子高生中身は殺人鬼、この二人がもとに戻るにはタイムリミットがあったのです。ミリー(身体はブッチャー)は親友や家族の力を借りながらなんとかしようと奮闘するのでした。

 ミリーとブッチャー役の二人の名演怪演が光る作品です。冒頭は映像と音響が完璧ホラーですが、入れ替わってからはヴィンセント ボーンの女子高生っぽい演技で結構笑えます。家族の想いを間接的に伝える場面などはファミリードラマでもあります。マイノリティの友人が活躍するのも好感が持てます。


 タバコは、なし。無煙です。(○)


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「チャンシルさんには福が多いね」 キム チョヒ監督 韓国 ○

2021-04-12 | 2021映画評


「チャンシルさんには福が多いね」 キム チョヒ監督 韓国 ○

 40歳になる女性が急に失業し、自身の人生を取り戻そうとあたふたする姿を軽くコメディタッチで描きました。
 チャンシル(カン マルグム)は映画プロヂューサー一筋の人生でしたが、担当していた監督が急死したため彼女も職をなくします。女優に拾われ家政婦の仕事をもらいながら郊外に間借りしてほそぼそと暮らしていました。女優の部屋で知り合ったフランス語の家庭教師に惹かれますが彼は「お姉さん」としての意識しかありません。「私の人生は何だったの?」と悶えるチャンシルの前に不思議な男の幽霊が現れちょっとしたアドヴァイスをしてくれるのでした。チャンシルさんの人生はいかに・・・。

 のほほんとした雰囲気が全体を包み込み、人生に切羽詰まった女性の物語をほのぼのと語ります。幽霊が登場と言っても韓国映画得意のゾンビ型ではなく、血しぶきや暴力はまったくなく、古臭いランニングと短パンをはいていてちょっと笑えます。「あなたは韓国映画界の宝」と持ち上げていた社長が「あなたの仕事って大したことやってないわよね。」と手のひらを返す対応もなんとなく「業界あるある」って感じです。
 それでも全体を通して映画愛に溢れた作品で映画ファンには嬉しいセリフがそこここにあり楽しいです。「道は険しく果てしがなくても真っ直ぐに進もうよ」というラストのメッセージが人生に迷う人を少しですが励ましてくれます。大げさではないところが好感を持てます。

 タバコは、なし。無煙です。


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「劇場版 シグナル 長期未解決事件捜査班」 橋下一監督 ✗

2021-04-10 | 2021映画評


「劇場版 シグナル 長期未解決事件捜査班」 橋下一監督 ✗

 韓国ドラマのリメイク劇場版です。
 不思議な無線機によって2009年の捜査員大山(北村一輝)と現在の捜査員三枝(坂口健太郎)は情報を交換することができます。政府高官が交通事故で亡くなる事件が起きます。その遺体から存在しないはずの猛毒物が発見されました。その毒物はかつて一般市民を狙ったテロ事件に使われ多くの犠牲者を出していました。当時大山はその現場にたまたま居合わせ救護活動をしていました。その毒物はその後はすべて回収後警察内部にだけ残されていたものでした。捜査班が調べてみると実は2009年にも同じような事故が続けて起き2名の犠牲者がいました。テロの残党がまだ存在しているのか、警察にあるはずの毒物を盗み出したのは一体誰なのか?

 主役が活躍するのはわかりますが、こういうドラマではいつも一人が孤軍奮闘していて他の人は一体何をしているわけ?と思います。今作も坂口版「ダイハード」って感じでした。
 内容的には警察とか公安とか政府とかのメンバーが組織に都合悪い人はどんどん切っていくわかりやすい展開ですが、復讐が過激すぎるのではないでしょうか。

 タバコは、2009年の場面で大山や警察官が喫煙していました。(✗)




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「騙し絵の牙」 吉田大八監督 ✗✗ ☆

2021-04-10 | 2021映画評


「騙し絵の牙」 吉田大八監督 ✗✗ ☆

 出版界を舞台に作家の塩田武士が「大泉洋」を主役にアテガキした小説を大泉洋が主演して映画化しました。
 老舗の出版社薫風社の創業者が急死し、出版不況の中社内は混乱し、勢力争いが表に出てカルチャー雑誌「トリニティ」も存続の危機にありました。そんな中編集長の速水(大泉洋)は「売れる雑誌」にするためある奇策に出ます。編集者たちは速水に振り回されながらもなんとか廃刊を避けるためさまざまな企画を練るのでした。

 同じ会社内でも階が異なるだけで出版物の内容は大きく異なり、それだけでなくお互いがライバルにもなってしまうという組織の醜さが描かれています。結局観客は騙されてしまうのですが、どう騙されるかはネタバレになるから書けません。「なあんだそうきたか」って感じです。
 ラストが素晴らしい。松岡茉優、小林聡美、そして塚本晋也の演技に拍手。ネタバレになるからどう素晴らしいか書けないのが残念ですが。みんな本屋さんが大好きっていう設定も好感が持てます。筆者も最近某通販サイトは極力避け書店で購入するようにしています。本屋は知識の森ですよね。

 タバコは、社長におさまった東松「トーマツ」役の佐藤浩市が会議中でも喫煙し、あだ名も「機関車トーマツ」佐藤浩市1960年生まれ、いつまでも喫煙できる年齢ではない。監督が命取りになるかも・・・。気をつけよう。


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「ゾッキ」 竹中直人、山田孝之、斎藤工監督  ✗✗

2021-04-09 | 2021映画評


「ゾッキ」 竹中直人、山田孝之、斎藤工監督  ✗✗

 漫画家大場裕之の初期の作品「ゾッキA」と「ゾッキB」の30本の短編からエピソードを組み合わせ3人の監督が1本の作品に仕上げました。
 ワケアリで故郷蒲郡の実家に戻ったりょうこ(吉岡里帆)と祖父(石坂浩二)との何気ないやり取りから話は始まります。が、あれこれの物語が登場し最終的には「秘密を持った人たち」が社会の中でそれぞれ色々ありながら暮らしていてすれ違っても気が付かないけどお互いにまあ生きていこうか・・・。といったような感じです。

見どころはキャストの豪華さ、で石坂はじめ松田龍平、國村隼、鈴木福、竹原ピストルなども登場します。若いところでは森優作と伴くんを演じた九条ジョーが印象に残りました。

 タバコは、あちこちのエピソードで喫煙場面があって、原作が古いから仕方がないかもしれませんがコロナの時代にまだタバコかよ、って感じは否めません。タバコのフィルターなどのプラゴミも海洋汚染してるし、映画界は時代の変化を考えていないのかね。(✗✗)


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「ノマドランド」 クロエ ジャオ監督 米 ✗✗

2021-04-09 | 2021映画評


「ノマドランド」 クロエ ジャオ監督 米 ✗✗

 ジェシカ ブルーダーのノンフィクション「ノマド 漂流する高齢労働者たち」をフランシス・マクドーマンドを主役に映画化しました。
 ファーン(マクドーマンド)は唯一の企業で成り立っていた「エンパイア」という街で暮らしていましたが、その企業がなくなり夫も病で亡くし、考えた末古臭い愛車でひとり西部へ向かいます。クリスマス前の繁忙期には「アマゾン」で季節労働をします。それがすぎるとファミレスなどでバイトの仕事を続けます。キャンプ用の車で移動しながら暮らす「ノマド」仲間もできましたが、心の奥には孤独を抱えそれを大切にできる「ノマドライフ」を続けるのでした。

 季節労働を渡り歩く労働者は日本にもいますが、多くは「自分探しの若者」というイメージです。「高齢の季節労働者」という位置づけが日本より先を行くアメリカらしい存在です、キャンプ用の車を住処にするというのもアメリカ的です。コロナ以降都会離れの一つの形として「日本版ノマド」も出てくるかもしれません。
 アメリカ西部の自然が美しく描かれていました。

 タバコは、ファーンが喫煙者で何回か喫煙しました。(✗)タバコを吸うために外に出てそこで交流するという「モクコミュニケーション」が描かれ演出に古臭さを感じました。(✗)
 ファーンが喫煙するのを気にして「代替えニコチン」をプレゼントする友人が登場しましたがこちらは現代的でした。
 ファーンの夫もきっとタバコ病で苦しみながら亡くなったのでしょう。それには気が付かないのがやっぱりタバコに関しての情報不足です。


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「KCIA 南山の部長たち」 PG12 ウ ミンホ監督 韓国 ✗✗✗

2021-04-06 | 2021映画評


「KCIA 南山の部長たち」 PG12 ウ ミンホ監督 韓国 ✗✗✗

 1979年に起きた韓国大統領朴正煕暗殺事件を題材にしたノンフィクション小説が原作です。
 大統領直属の諜報機関通称KCIAの部長キム ギュピョン(イ ビョンホン)はアメリカの議会で韓国の腐敗政治を告発した元同僚のパク(クアック ドウォン)と内密に会い事態の収拾を図ろうとします。国民のデモは拡大し抑え込むために軍部は大統領に戦車で轢き殺せばすむこと、と主張し、野党と話し合うよう説得するキムを弱腰であると遠ざけます。
 国を思う心と大統領への忠節そして自分自身の野心などの思いがキムを追い詰めていくのでした。

 国民を戦車で轢き殺せと主張する軍人の姿は今もミャンマーで繰り返されています。軍隊は結局は国民を抑え込むための組織で軍人の銃は常に国民にも向けられているのです。と再確認させられる作品です。

 タバコは、ほとんどの登場人物が喫煙者でした。(✗✗)その上大統領がタバコを手にするとサッとライターの火を差し出す姿が関係の親密さを暗示させる行為として度々用いられていました。(✗)


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