「きっと、うまくいく」 ラージクマール ヒラニ監督 インド ○ ☆
物語は離陸直後の機内にかかってきた1本の電話から始まります。実は10年前の今日、再会を約束していた4人の卒業生がいたのです。約束の場所に現れない行方不明の一人を探しに3人は車で出かけます。彼らは10年前、未来のエンジニアを育てるインドでも超エリート校で出合ったのです。成績は優秀だけど学長とトラブルが絶えないランチョー、父親の命令でエンジニアをめざしていますが本当は動物カメラマンになりたいファルハーン、貧しい家庭の希望の星ラージューです。3人に対抗するのは成績2番のウガンダ出身の学生です。彼らの面白おかしい学園生活を描きながらも、学生の自殺が多い現状や「何のために学ぶのか」といった問題を提起しています。そして決まり文句は、「Aal izz well」(きっと、うまくいく)です。インド映画には欠かせない歌と踊りもあり、笑って泣いて考えさせられる秀作です(☆)。原題は「3idiots」ですが、邦題「きっと、うまくいく」の方が内容を的確に表していると思います。 難をいえば、ヒンディー語がわからないウガンダ出身の学生がヒンディー語でスピーチをする場面で、いたずらをされて「奇跡」という単語を「強姦」と入れ替えて笑いをとるという場面があります。スピーチで「強姦」という言葉を何度も聞かされるそれが笑のネタになるのはいい気持ちがしませんでした。もう少し笑えることばに意訳してほしかったです。
タバコはなし。無煙です。優秀な学生たちが喫煙するわけはないですね(☆)。