無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

臨場 劇場版

2012-06-30 | 2015以前の映画評


「臨場 劇場版」 橋本一監督 ○

 テレビドラマの映画化です。都内の人が多く集まる場所で無差別通り魔事件が発生します。4人の犠牲者が出ましたが、犯人は心神喪失が認められ無罪となります。その2年後、犯人を無罪へ導いた弁護士と精神鑑定を行った医師が殺されます。犠牲者の家族を犯人と決め付ける本部に対し、型破りな検視官倉石(内野聖陽)は異論を唱えます。果たして真犯人は誰なのでしょうか。無罪となった犯人はどうなるのでしょうか。
 被害者の悲しみを時に逆なでする刑法39条(心神喪失者の行為は、罰しない。)とそれを悪用した詐病という問題が土台にあります。その上、自白の強要による冤罪事件までからめ映画化ということで物語を複雑にしました。もう少しシンプルでもよかったかも・・・。
 タバコはなし。無煙です。弁護士事務所のテーブルにクリスタル灰皿がありました。まともな法律事務所は禁煙ですよ。病院内では禁煙マークがちらっと映りました。


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星の旅人たち

2012-06-30 | 2015以前の映画評


「星の旅人たち」 エミリオ エステヴェス監督 米西 ×××!

 アメリカに住む眼科医のトム(マーティン シーン)の元に、突然一人息子ダニエルの訃報が届きます。ダニエルはサンティアゴ・デ・コスポステーラ巡礼の旅に出た初日に嵐に会って不慮の死を遂げたのです。トムはダニエルの思いを求め巡礼の旅に出ます。途中で出会った旅の同伴者に励まされたりトラブルになったりしながら800キロの道を歩くのでした。
 同伴者の一人カナダ人のサラは「巡礼の目的は禁煙」と言いつつ常に喫煙しています。また、ダイエットが目的のオランダ人ヨストはドラッグの常習者です。宿泊所は室内で喫煙する人はいないようですが、屋外のカフェでは平気で喫煙していて受動喫煙の被害はかなり受けそうでした。
 ところで、最終地のヤコブの像にタバコを授け禁煙すると言っていたサラですが、ヤコブに願って禁煙できるほど軟なニコチン依存ではなく、結局また喫煙していました。ある意味タバコの宣伝以外のなにものでもないし、もしくは禁煙するなら「巡礼より禁煙外来」ということでしょうか。


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ファウスト

2012-06-30 | 2015以前の映画評


「ファウスト」 アレクサンドル スクーロフ監督 露 △

 原案はゲーテの「ファウスト」ですが「ファウスト伝説」というものはヨーロッパにはいくつも話があるそうで、この映画もゲーテのものからかなり翻った展開をしています。
 解剖学や錬金術などさまざまな学問を究めているファウスト博士ですが、「生きる」ということの意味を見失っていました。そういう人に近づくのは古今東西同じで「悪魔」です。ファウストも悪魔の導きでマルガレーテと出会うのでした。
 原作も難解ですが映画はそれに輪をかけて難解です。「映画の意味」を考えるのはとりあえず置いておいて18世紀のヨーロッパの風俗や、今はやりのフェルメールの絵から抜け出したかのようなマルガレーテの美しさなどを楽しむことをお勧めします。
 タバコは酒場の場面で長いパイプを吸っている姿が2、3回映りました。(△)


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スノーホワイト

2012-06-28 | 2015以前の映画評


「スノーホワイト」 ルバート サンダース 米 ○

 グリム童話誕生200年記念の映画化だそうですが、グリム兄弟が見たらびっくりすることでしょう。白雪姫が鎧をまとい白馬に自らまたがって、魔女が乗っ取った城を攻め奪還するというお話になっているのですから。魔女役のシャーリーズ セロンは存在感が圧倒的です。老いていくことの恐怖と抵抗を自分自身をさらけだして演じていました。女優が老ける演技をするのは勇気がいることだと思います。内容は戦争映画で好きではありませんがセロンには拍手をしましょう。パチパチパチ。
 タバコはなし。タバコを吸うと老け顔になるということを魔女も知っていたのでしょうか。 


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LOVE まさお君が行く!

2012-06-27 | 2015以前の映画評


「LOVE まさお君が行く!」 大谷健太郎監督 ○

 テレビ番組「ペット大集合」の中で人気が高かった、売れない芸人松本君とダメ犬まさお君のコンビが各地を回ってペットを紹介するコーナーを映画化しました。犬好きでなくてもコンビの周囲の人間ドラマもオリジナルストーリーとして織り交ぜてあるので笑って泣いて楽しめる作品です。広末涼子がいい雰囲気でした。
 タバコはなし。いつも喫煙する寺島進もさすがに動物相手の職業では無煙でした。ただ、お好み焼き屋のテーブル下に2枚あったアルミ灰皿がちょっと気になりました。お好み焼き屋は禁煙じゃないのでしょうか。タバコ臭い店では食べたくないですね。


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愛と誠

2012-06-26 | 2015以前の映画評


「愛と誠」 三池崇史監督 ×××

 梶原一騎原作のコミックの映画化です。1972年が舞台の清純な高校生愛(武井咲)と悪魔のような不良高校生誠(妻夫木聡)を中心にした物語です。愛は子どもの頃誠に助けられた過去があり、誠の幸せの為なら何でもすると決意していますが思うようにいかないのでした。
 当時のヒット曲を織り交ぜ素人っぽいダンスが笑えます。三池監督らしい猥雑な演出の中、武井の清純さが救いになっています。「愛と誠」というよりは30代のいい大人が演ずる高校生を見ていると、「なんちゃって愛と誠」とか「アラサ~愛と誠」と思ってみるとよいでしょう。
 タバコは主役の妻夫木、伊原剛志をはじめ男女の不良たちがしばしば喫煙していました。本物の10代の俳優(武井咲など)たちには受動喫煙がひどすぎる作品です。なにしろ、不良の多い学園の教室内はタバコの煙と吸い殻で覆われていたのです。本当に不良を表現するときにタバコは必要なのでしょうか。三池監督には再考をお願いいたします。


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誰も知らない基地のこと

2012-06-26 | 2015以前の映画評


「誰も知らない基地のこと」 エンリコ パレンティ、トーマス ファツィ監督 伊 △

 2007年、イタリアの米軍基地拡大に反対運動が起きます。それがきっかけになって世界中に700を超える基地を持つアメリカ軍とは何かを探るドキュメンタリーです。日本についても沖縄の基地(嘉手納、普天間、辺野古、高江)をかなりの時間さいて取り上げています。ふたりの若い監督も沖縄で闘い続けている人から「夢と希望を持って闘い続ける」ということばを聞き、逆に勇気を得たようです。
 筆者も年に1度応援に行っている高江で闘うおじいも紹介されていましたが、残念なことに彼が唯一沖縄のタバコ「うるま」を持って吸っていました。高江の反基地の参加者って喫煙率が高いんですよね。そのほかの場面ではタバコはなし。

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ムサン日記~白い犬

2012-06-25 | 2015以前の映画評


「ムサン日記~白い犬」 パク ジョンポム監督 韓 ××

 北朝鮮から幸せを求めてソウルにやってきた青年スンチョルは定職に就くこともかなわずポスター貼りの仕事をしています。脱北仲間は危ない仕事に手をだしているようですが、スンチョルは髪型や服装も変えず不器用に仕事をしています。なぐさめは一匹の白い犬でした。教会の聖歌隊で歌うスギョンに憧れ彼女が働くカラオケ店でアルバイトを始めます。要領よく適当に自分をごまかして生きるということができないスンチョルは果たして幸せになれるのでしょうか。
 ムサンとは中国に接する北朝鮮の町の名です。ソウルという大都会の中で脱北者が生きるのはなかなか大変ですが、日本と違ってキリスト教会が救いになっています。スンチョルのような生真面目な青年がせめて心豊かに生きてほしいと願っています。
 タバコはスンチョルとその仲間が喫煙します。(×)カラオケにいるホステスの女性も喫煙(×)
スンチョルたちは、「まだタバコなんか吸っているのか」と面倒見のいい刑事からたしなめられたりもします。
 

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ジェーン・エア

2012-06-17 | 2015以前の映画評


「ジェーン・エア」 キャリ ジョージ フクナガ監督 英米 ×

 シャーロット ブロンテの小説を映画化しました。時代は19世紀中ごろのお話です。両親を亡くし叔父一家に引き取られたジェーンですが、血縁の叔父が亡くなるといじめられ結局寄宿学校へ入れられそこでも非人間的な教育を受けますが、絵を描くことを救いとし家庭教師となってロチェスター家に住み込みます。屋敷は人里から離れ荒涼とした自然の中にあります。そして、次々と奇妙なできごとが起こるのでした。主人のロチェスターからプロポーズをされたジェーンに幸せが訪れるのかと思いきや、彼にはある秘密があったのです。
 時間が前後する演出なので原作を知らないと分かりにくかったかもしれませんが、知っている人には大変面白い演出でした。ほとんど笑顔を見せず男にこびず何事にも冷静に対応するきりっとしたジェーンは魅力的です。
 タバコはロチェスター氏が何回か紙巻のタバコを喫煙しました。


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ハロー!?ゴースト

2012-06-16 | 2015以前の映画評


「ハロー!?ゴースト」 キム ヨンタク監督 韓 ××→○! ☆☆

 天涯孤独なサンマンは自殺を試みますがいつも失敗してしまいます。あるとき病院に運ばれ目覚めたらなんと4人の幽霊がとりついていたのです。霊媒師に相談すると幽霊の望みをかなえてあげないといつまでも離れないと言われ、彼らの「したかったこと」をかなえようとします。一方、病院の看護師のヨンスにひとめぼれもしてしまいます。サンマンにしか幽霊は見えず他の人には見えないというゴーストもののおかしさで笑いを取りますが、実は彼らの願いは・・・。
 コメディタッチで始まりラストは大感動という秀作です。
 タバコ関係では、幽霊の一人(父親)がヘビースモーカーという設定です。また、夫の喫煙の為妻が肺がんになって余命数か月という話や、喫煙者の幽霊が乗り移ったためにサンマンが喫煙していると「禁煙しなさい」と言われるなどタバコネタは大変多いです。受動喫煙で妻が肺がんになったとはっきり設定しているのは映画史上これが初めてではないでしょうか
 気になったのは「夫が愛煙家だった」と字幕が出たことです。「喫煙者」が一般的でしょう。
 無煙ではありませんが内容も素晴らしくタバコ関連のセリフも多いので是非たくさんの人に見てほしい作品です。

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