無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

パッセンジャー

2017-03-30 | 2017外国語映画評


「パッセンジャー」 モルテン ティルドム監督  米 ◯ NTS ☆

 20XX年、5000人の乗客を乗せ、120年かけて植民惑星へ旅立った宇宙船の中で、なぜか二人の男女が90年も早く冬眠状態から目覚めてしまい、絶望の中いかに生きていったのかを描くSFアドベンチャー作品です。
 技術者のジム(クリス プラット)は冬眠ポットから目覚めます。目的地に着いたのかと思いきや90年早く一人だけ目覚めてしまった事に気づきます。アンドロイドのバーテン「アーサー」(マイケル シーン)を話相手になんとか孤独に耐えていました。そして「ある理由」からもうひとり美しい女性オーロラ(ジェニファー ローレンス)が目覚め、その後二人は協力して難局を乗り越えていくのですが・・・。
 わずか数人のキャストながら見ごたえのある宇宙物語となりました。宇宙船が独特の形で設計者の腕の見せどころとなっています。ドラマの核心部分を担うアンドロイド役のマイケル シーンが好演しています。
 筆者は「ふたりに子供が生まれ次の世代が目的地に着く」と予想していたのですが、どうなるかな。アンディ ガルシアは一瞬の登場なのに存在感あり。
 宇宙時代になっても大企業は市民を奴隷、もしくは金儲けの対象としか見ていないという面が娯楽映画の中でも紹介されアメリカ映画人の心意気を感じさせます。(☆)
 タバコは、なし。無煙です。


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3月のライオン 前編

2017-03-29 | 2017日本語映画評


「3月のライオン 前編」 大友啓史監督 ☓☓

 羽海野チカ原作のコミックを二部作の実写映画化しました。
 桐山零(神木隆之介)は小学生の時に交通事故で両親と妹の家族を亡くします。父親の友人の棋士幸田(豊川悦司)に引き取られプロ棋士の道を進みますが、幸田家の娘香子(有村架純)とうまく行かなくなり幸田家を出て中学生プロ棋士として自活していました。 
 さまざまなタイプの棋士に囲まれ研鑽を重ねます。そんな折、和菓子屋の一家と出会い家族のように迎えられますが、そこへなんと香子が現れるのでした。
 将棋のことは全くわからなくても人間ドラマとして楽しめます。なんと言っても見どころは染谷将太の特殊メイクでしょう。筆者は「二海堂役のぽっちゃりくん、なかなかの演技派だけど今まで見たことがない新人だ」とすっかり騙されていました。後編も楽しみです。
 タバコは、さすがにタバコ会社がスポンサーになっている将棋界ですから(JTの子会社テーブルマーク子供将棋大会など)無煙はありえないと思っていましたが、対局中に喫煙する棋士もいていくらなんでも禁じ手なのではないでしょうか。中学生棋士にタバコの煙を吹き付けるなんて虐待です。(☓☓)
 エンドロールで「未成年者の飲酒は禁止されています。アルコールは入っていません。」のような但し書きが流れましたが、ぜひ「タバコは健康被害が大きいため、本物のタバコは使っていません。」という映画界になって欲しいものです。
 


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キセキ あの日のソビト

2017-03-23 | 2017日本語映画評


「キセキ あの日のソビト」 兼重淳監督 ☓☓☓ PP

厳格な父親に反対されて家を出て音楽の道を進む兄(松坂桃李)と父親の意に添いながらも好きな音楽を続ける弟(菅田将暉)を描きました。顔は出さない歯科医のバンド「グリーン」とプロデュースした兄JINの事実に基づく物語です。
 「音楽は遊びだ。人の役に立つ仕事をしろ」と音楽活動を全否定する父親に対し兄のジンは家を出ます。弟のヒデは一浪しながらも猛勉給して歯科大学に合格します。大学の仲間と軽い気持ちでデモテープを作り兄にアレンジを頼みます。それを聞いた兄は彼らの音楽を売り出すことを試みるのでした。
 「キセキ」は歌のタイトルで、「ソビト」はグリーンのメンバーの造語で「素人」「空人」などに置き換えられ、「自由に新しいことに挑戦する人」を意味しているそうです。
 松坂、菅田のふたりともに歌がうまく当たり役といえるでしょう。もうひとり日本刀を振り回す夫と息子の間でオロオロしたり、息子のデビューを夫に隠れて喜んだりする母親役の麻生祐未がさりげなくすばらしい演技でした。
 タバコは、松坂が多くの場面で喫煙していて(☓☓)、バンドの仲間も喫煙者(☓)。PPも数種類していました。さすがに歯学部のメンバーは喫煙しなくてよかったです。松坂くんちょっとやつれたけれどタバコのせいかな。医師の父親が日本刀で阻止すべきは音楽より喫煙行為でしょう。


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チア☆ダン

2017-03-22 | 2017日本語映画評


「チア☆ダン」 河合勇人監督  ◯ 無煙映画賞候補

 福井県立高校のチアダンス部が全米大会を制覇したホントの話が基になっています。
 高校に入学したひかり(広瀬すず)はサッカー部に入った幼馴染の応援をするために軽い気持ちでチアダンス部に入部します。そこでは「地獄屋」と呼ばれている鬼のような顧問教師早乙女(天海祐希)がアメリカを目指そうと激を飛ばしていました。先輩たちは止めてしまい横浜から越してきた経験者の彩乃(中条あやみ)を部長に新入生だけでチームを組むことになってしまいます。特訓が始まりますがそれぞれ家庭の事情などもあるなか本当に全国へ、そしてアメリカへ行くことができるのでしょうか。
 前半部分では効果音や小ネタのギャグで笑わせるところもありますが、メンバーが一度ばらばらになって再結成されてからは内容もダンスも一気に笑っている場合ではないと充実してきます。
 若い個性豊かな俳優が本格的なチアダンスを披露してくれてお稽古が大変だっただろうと思います。お弁当を食べながらステップを踏む場面でいつの間にかその場にいる人みんなが同じステップを踏んでいる場面がありましたが、あの場面は「ラ・ラ・ランド」を彷彿とさせました。邦画でも負けないミュージカルを期待できそうです。
 タバコは、なし。無煙です。


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