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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

俺物語!!

2015-11-16 | 2015以前の映画評


「俺物語!!」 河合勇人監督 ◯ ☆ 無煙映画大賞候補作品
 
 ごつい男子が主人公の革命的少女コミックが原作のラブコメディです。
 高校生には見えない顔面と巨体の剛田猛男(鈴木亮平)は困っている人を見ると助けずにはいられないいいやつです。小学校からの親友で隣家に住む砂川誠(坂口健太郎)はイケメンな上に勉強もできモテモテですが、猛男を悪く言う女子は相手にしません。そんな二人の前に猛男が助けた女子校の大和凛子(永野芽郁)が現れます。猛男は凛子に一目惚れしますが、「凛子は砂川を好きに違いない」と勝手に勘違いし、二人のために行動します。一方、凛子も実は猛男が好きなのですが、猛男の思い込みによる言動から、自分のことを思っていないのだと悲しみます。すれ違ってしまった二人の気持ちを結びつけるのは、猛男のことを本当に思っている砂川なのでした。
 すれ違っていく二人の切ない気持ちが観客には面映ゆくちょっと胸がキュンとなる場面もあります。鈴木亮平の怪演で大いに笑わせてくれますが、それだけではなく友達のことを思う気持ちなどなかなか感動的です。音楽が大変効果的に盛り上げています。
 タバコは、なし。無煙です。家族で安心して鑑賞できる作品です。

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マルガリータで乾杯を!

2015-11-15 | 2015以前の映画評


「マルガリータで乾杯を!」 ショナリ ボース監督  インド  ◯
 
 脳性マヒの主人公が自分を偽らない生き方にたどり着くまでの物語です。
 デリー大学に通うライラ(カルキ ケクラン)は電動車いすを巧みに乗りこなし、パソコンを使ってSNSだけでなく作曲もします。またポルノも楽しんでしまう普通の女子大生です。しかし、障がいがあるため差別を受け落ち込みます。母親はアメリカへの留学を勧め、ライラはニューヨーク大学へ編入します。そこで視覚障害者のハヌム(サヤーニー グプター)と出会い、レズのカップルとして同棲をはじめます。一方、ライラの母親は深刻な病気と闘っていました。ライラはどうやって人生の試練を乗り越えていくのでしょうか。
 インド映画にしては珍しく踊りがほとんどありません。タブーともなっている性描写も自然に描かれています。女性監督だからこそ出来たのかもしれません。「かわいそうな障がい者映画」「頑張っている障がい者映画」ではなく、普通の人生を生きる障がい者を描きました。主役のカルキが微妙な表情の変化で感情を表現しました。
 カルキのファッションがおしゃれでイヤリングも登場するたびに変わっていて、経済的なことはどうやりくりしているのかちょっと気になりました。
 タバコは、ニューヨークの場面で信号待ちしている人のタバコが映りましたが、(◯)です。


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ギャラクシー街道

2015-11-13 | 2015以前の映画評


「ギャラクシー街道」 三谷幸喜監督 ☓
 
 コメディ映画の三谷監督が2265年の宇宙を舞台に、人間味あふれる宇宙人たちが繰り広げるちょっと滑稽ないくつかの愛の物語です。
 地球とスペースコロニー「うず潮」を結ぶ幹線道路、通称ギャラクシー街道の中央にあるハンバーガーショップには、全盛期は過ぎたもののシャトルバスのバス停もあることから何組かの客が訪れてきます。宇宙人たちは容貌や言葉はそれぞれかなり変わっているものの、感情の動きはほとんど地球人と変わらず、21世紀の日本のどこかのお店と同じような会話が繰り広げられています。ただ、両性具有の宇宙人が女性と関わって妊娠し30分後には卵を8個も出産したり、1ヶ月に1度脱皮する宇宙人がいたりと、ちょっと奇妙なことも起こります。とりあえず2265年、宇宙は平和なようで一安心です。
 意外な役を演じたり、おかしな動きをさせたり、一流の俳優をいじって笑いを取ろうとしていますが、空回りしています。いくつかのパロディもいまひとつ弾けません。なんとなくおかしくはあるのですが、「あーおもしろかった。」という満足感が感じられませんでした。作品を撮るごとに右肩下がりでつまらなくなっているのが残念です。
 タバコは、2265年だというのにまだ存在していて、パート従業員の大竹しのぶがなんどか喫煙していました。それも厨房で。一応店内は禁煙のようで「吸わないように」と叱られていましたが、気にもせずしばらくするとまた吸っていました。三谷監督は葉巻がお好きということなのでタバコはださないわけにはいかないのでしょうか。ニコチンのせいで映画がつまらなくなったのかもしれませんね。


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ボクは坊さん。

2015-11-12 | 2015以前の映画評


「ボクは坊さん。」 真壁幸紀監督 ☓☓
 
 24歳で突然住職になったボクの奮闘記です。
 祖父が急死したため、四国八十八ヶ所霊場の五十七番札所・栄福寺の住職となります。修行はしていたものの実際に住職になってみると知らなかったことばかりです。その上ちょっとうるさい檀家にあれこれ言われたりして戸惑うことも多いのですが、幼なじみに励まされたり、修行仲間と酒場で愚痴をこぼしたりしながら少しずつ住職らしくなっていくのでした。
 修行した人でも知らなかった「坊さんワールド」が紹介されるだけでなく、坊さんなのにタバコは吸うし、酒も記憶が亡くなるまで飲むし、人間的といえば人間的な世界も描かれています。
 高野山開創1200年を記念した作品らしく舞台となった四国の風景も美しく登場しています。
 タバコは、坊さん修行仲間のひとり(濱田岳)が修行中から喫煙者で、一般の会社に就職後も喫煙者でした。(☓☓)また、「お寺の境内に喫煙所を作ろうか。」という会話がありましたが、境内はもちろんのこと、高野山をはじめ仏教に関係するお寺などは敷地内を禁煙にすべきでしょう。ちなみに東京の巣鴨にあるとげぬき地蔵尊で有名な高岩寺は敷地内禁煙はもちろんのことタバコに関してはとても厳しい規制があることで知られています。全国のお寺は見習ってほしいものです。


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人生スイッチ

2015-11-12 | 2015以前の映画評


「人生スイッチ」 PG12 ダミアン ジフロン監督 アルゼンチン スペイン  △
 
 人生の「禁断のスイッチ」を図らずも押してしまった人々の驚愕と爆笑の6本の物語で構成されています。製作はペドロ アルモドバル。
 「おかえし」→乗客全員がある男の関係者だったという飛行機の行くへは・・・?
 「おもてなし」→夜のドライブインにウエイトレスの親の敵が客として現れ、仲間のコックは仇討をそそのかしますが・・・。
 「エンスト」→とろとろ走るポンコツ車を悪態をついて追い越した後新車がパンク。その後は・・・。
 「ヒーローになるために」→何度もレッカー移動されてしまう不運な爆破処理専門の男がしかえしで起こした爆破事件が意外な展開となって・・・。
 「愚息」→大金持ちの愚息が起こした人身事故を使用人の罪にするために父親は弁護士に相談します。ところが、弁護士も検察官も使用人も法外な報酬を要求してきます。
 「HAPPY WEDDING」→華やかな結婚式が何事も無く進行しているさなか新郎の浮気相手が出席していて・・・。
それぞれの物語は独立していて、ハッピーエンドもあれば意外な展開で終わるものもあり、「先が読めない、予想がはずれる」という点では人生そのもののようです。
 「63,さよなら人類」と構成は似ていますが、北欧とラテンの国民性の違いがはっきり現れていてそれぞれ面白い作品です。
 タバコは、「おもてなし」の中で「猫いらず」を料理に入れて仇討をそそのかしたコックの女性が外で喫煙、「HAPPY WEDDING」でホテルの屋上で調理員が喫煙、それぞれ一瞬なので(△)です。


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エベレスト3D

2015-11-12 | 2015以前の映画評


「エベレスト3D」 バルタザール コルマウクル監督 米 ◯
 
 1996年、実際に起きたエベレスト登頂を目指した登山隊を描いています。
 商業登山が始まった頃、登山の季節が限定されるエベレストでは登山道やキャンプ地は各国の登山隊で過密状態になっていました。危険な箇所では当然のことながら渋滞が起き、その待機時間に寒さで体力を消耗してしまい予想以上にボンベの酸素を使ってしまいます。そんな余裕のない中、登頂を果たしたメンバーは下山中に嵐に遭遇します。メンバー全員生還させるためにガイドたちは連絡を取りながら救出に向かいますが、果たして無事キャンプまで下山できるのでしょうか。
 日本人の登山家難波康子さんも犠牲になってしまいましたが、映画を見る限りガイドが「時間切れだからもうダメだ。」というのにわがままな参加者が「どうしても頂上に立ちたい。」とごねたおかげで死なないですんだはずのメンバーが何人も犠牲になってしまったようでした。
 カトマンズやエベレスト街道のナムチェバザールなどのロケシーンは、高度障害に苦しみながらもなんとかエベレストの山頂を見るところまで辿りつけた筆者としては大変懐かしく思い出されました。エベレスト山頂付近の再現もよくできていて臨場感(山頂までは登ったことはありませんが)のある作品となりました。ただ、3Dの字幕が読みにくくもう少しなにか工夫をしてほしいものです。
 タバコは、当然のこととは思いますが出てきませんでした。(◯)


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グラスホッパー

2015-11-11 | 2015以前の映画評


「グラスホッパー」 PG12 瀧本智行監督 ☓☓

 伊坂幸太郎のベストセラーが原作です。グラスホッパーとは「トノサマバッタ」のことで密集して育つと黒く凶暴になるということを人間社会に例えています。
 元教師の鈴木(生田斗真)は婚約者を闇組織の陰謀で暴走車に轢き殺されます。鈴木は復讐するためにその組織に就職し、怪しいダイエット食品を売るキャッチの仕事をしていました。一方、同じく闇の殺し屋で、相手を自殺に追い込む「鯨」(浅野忠信)とナイフで殺す「蝉」(山田涼介)それぞれが目的は異なるものの鈴木の復讐の相手寺原(石橋蓮司)に引き寄せられるのでした。果たして鈴木は復讐することができるのでしょうか。
 小説からは登場人物だけを借りてきて物語としては独自の展開をしています。小説のファンには「おや?」「あら?」と思われそうですが、独立した映画作品としては十分楽しめます。生田、浅野、山田だけでなく、菜々緒、村上淳など脇役も小説で描かれたキャラクターを裏切らない好演をしています。とはいえ、小説のファンのひとりとしては大事にしていた宝物を勝手に弄くられてしまったような複雑な心境でもありますが・・・。
 タバコは、闇の組織の面々が喫煙しました。(☓☓)親分が病気だっていうのに周囲が喫煙していいのでしょうか。また小説ファンとしては原作では寺原の息子が交差点でタバコを吸って吸い殻を踏み潰すというたった1回タバコが出てくるだけなのに、映画では度々タバコが出てしまい、悪役とはいえ大変気の毒でもあり、製作者の「黒い闇」を疑ってしまいました。


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起終点駅 ターミナル

2015-11-11 | 2015以前の映画評


「起終点駅 ターミナル」 篠原哲雄監督 ☓☓

 「ホテルローヤル」で直木賞を受賞した桜木紫乃原作の映画化です。
 法では裁かれないけれども深い傷となった過去を持つ弁護士の鷲田完治(佐藤浩市)は、釧路で自らを罰するかのようにひっそりと暮らしていました。国選弁護人として弁護した敦子(本田翼)が「行方不明の男を探してほしい。」と訪ねてきます。その指に塗られたマニキュアが完治に遠い過去の記憶を呼び起こすのでした。敦子の依頼は断ったもののその後もなにかと関わるようになり敦子の過去とも向き合うことになります。一方、離婚してからあったことのない完治の息子から20年ぶりに連絡があり、終着駅としてたどり着いた釧路から完治と敦子はそれぞれ過去と決別し新しい自分として旅立つのでした。
 物語とは直接的な関係はありませんが、完治が作る手料理が見どころです。郷土料理であるザンギ(とりのからあげ)やイクラの醤油漬け、ささっと作るちょっとした炒め物などどれも手際がよく計量もしっかりしていて主夫の参考になりそうです。
 こちらも物語とは直接関係はありませんが、北海道を走る鉄道がいくつか登場し鉄道ファンには嬉しい作品です。
 先が読めてしまう演出で、疑問の残るエピソードもありますが、出演者がそれぞれいい演技で質の高い作品となりました。
 タバコは、昭和60年代と50年代の場面で喫煙シーンがありました。完治と恋人(尾野真千子)が喫煙(☓☓)、現代の場面ではいかがわしい男役の中村獅童が喫煙しました。いかがわしいけど吸い殻を携帯灰皿にきちんと捨てていました。また、完治も吸っていたタバコを地面でもみ消し、捨てることもなく持ち歩きますがその後はどうなったのか気になるところでした。
 

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この国の空

2015-11-11 | 2015以前の映画評


「この国の空」 荒井晴彦監督 ☓☓

 高井有一原作の小説を荒井晴彦が脚本監督をして映画化しました。
 戦争末期、東京の町が次々空襲で焼け、子どもや疎開先がある人は田舎に疎開し始めた杉並で空襲に怯えながらも生きている庶民を描いています。
 父を病気で亡くした里子(二階堂ふみ)は母(工藤夕貴)と二人疎開をするあてもなく、食料も少なくなる中、横浜から焼け出されてきた叔母(富田靖子)と三人でなんとか生活していました。隣には運良く丙種で徴兵もされず銀行員をしている38歳の市毛(長谷川博己)が妻子を疎開させ一人で暮らしていました。そんな中、里子は市毛の世話をするようになり、年上のいとこが結婚したことをきっかけに自分は結婚をすることもなく空襲で焼かれるのかと思うと一層市毛に惹かれるのでした。
 終戦70周年記念作品として、戦場ではなく庶民の生活を通して戦争を描きました。戦争への批判は殆どなく物足りない作品でした。ラストの茨木のり子の「わたしが一番きれいだったとき」だけが当時の多くの「里子」の思いを伝えていたのではないでしょうか。
 タバコは、戦争末期だというのに市毛も度々喫煙し、周囲の男性もタバコの配給など気にもせず喫煙していました。物資の乏しい時代にタバコだけはあるという不思議、これって何なのでしょうか。(☓☓)

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さよなら、人類

2015-11-11 | 2015以前の映画評


「さよなら、人類」 ロイ アンダーソン監督 スウェーデンノルウェー 仏 独 ☓ ☆
 
 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作です。
 こだわりの巨匠が4年の歳月をかけ、1シーン1カットで撮影された39の場面が時代を超えて人々の愚かさや、不甲斐なさを描きながらもそれでも人は生きていくというちょっとした希望を感じる独特な作品です。
 「おもしろグッズ」のセールスをしているサムとヨナタンは、さまざまな人生を目撃します。「死の床にありながらも全財産がはいったかばんを手放さない老女」、「船酔いをする船長」、「戦争中の酒場と現在の酒場」。圧巻は現代のバーに現れる「18世紀戦地へ向かうスウェーデン王の騎馬隊を含む大軍」と「その大軍の敗戦」です。そして、終盤の黒人奴隷を大きなドラム缶に入れ焼き殺すのをワインを飲みながらセレブの男女がにこやかに眺めている場面です。この場面を見ると今アフリカなどから多くの難民が押し寄せていますが、ヨーロッパの国々は責任をもって彼らを救わなければならないのではないかと思います。そして主役のサムとヨナタンのふたりも喧嘩をしたり仲直りをしたり愚かしく切ない人生をいきているのです。
 タバコは、不必要な場面で窓辺の男と女が喫煙、これも「人間の愚かさ」の演出でしょうか。(☓)
 

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