
「マイ・ブロークン・マリコ」 タナダユキ監督 ✗✗✗PP
平庫ワカ原作の同名コミックを実写映画化しました。
鬱屈した日々を過ごす会社員のシイノ(永野芽郁)はラーメン屋のテレビでダチのマリコ(奈緒)が亡くなったことを知ります。幼い頃から実父(尾美としのり)から虐待を受けていたマリコの魂を救うためシイノは猛然と動き始め何を考えたのかマリコの実父と再婚相手が住むアパートへ行き父親と格闘しつつも遺骨を救い出し、かつて「行きたいね」と言っていた海を目指すのでした。
永野芽郁が一生懸命荒れた会社員を演じています。「演じている」姿が「そんなに無理しなくても・・・。」と見ていて痛いくらいです。ラーメンをズルズル啜ったり、牛丼をかっこんだりしていましたがどうみてもがんばってやってます感が漂っています。比べるのは失礼かもしれませんが「小松菜奈のカツ丼」には足元にも及びませんでした。
海辺の街で不思議な青年(窪田正孝)と出会ってからのシイノは自然になったように思いました。窪田正孝のぼんやりとした存在感は演技を超えていてよかった。奈緒は似たような役を思い出させイメージが固定化してしまいそうです。
タバコは、問題だらけでシイノが子どもの頃からの喫煙者で、流石に子役にはタバコをもたせるだけで吸わせませんでしたが、副流煙だけでも健康被害は大きいです。また、永野芽郁がタバコを吸う練習をして役に臨んでくれたと監督が感激していたそうですがそれは明らかなスモークハラスメントです。実際に吸わせなくても演出でカバーするのが監督の仕事なのではないでしょうか。ハラスメントにもっと敏感に対応しましょう。
吸い殻やパッケージのアップなどタバコ宣伝が多い作品でした。