無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

劇場版 ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん

2019-06-30 | 2019日本語映画


「劇場版 ファイナルファンタジーⅩⅣ 光のお父さん」
         野口照夫監督(実写パート)山本清史監督(ゲームパート) ○

 会話が進まない父親と息子であることを隠してオンラインゲームの中で団結する父と息子の姿を描きました。
 仕事一筋だった父(吉田鋼太郎)は突然退職し家でぼうっと過ごしていました。息子のアキラ(坂口健太郎)は子どものころ一緒に楽しんだ思い出があるゲームを父にプレゼントします。そして息子であることを隠しゲームの世界の仲間とともに父親を加え冒険の旅に出るのでした。その世界で知らなかった父親の姿を知るのですが・・・。
 ゲームは一切知らない(「マリオ」の顔と名前ぐらいは知っているが)筆者にとってはオンラインゲームというものの実態を勉強するコンテンツ(!)となりました。「劇場版」なのでゲームパートの登場人物や風景が大変素晴らしく実写とアニメの二つを楽しむことができました。「映画」というメディアの可能性が広がる作品です。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パピヨン

2019-06-29 | 2019外国語映画


「パピヨン」 マイケル ノアー監督 米、セルビア、モンテネグロ、マルタ合作☓☓☓

 1973年製作で伝説となっている実際に起きた脱獄物語「パピヨン」をリメイクしました。
 蝶の入れ墨があることからパピヨン(チャーリー ハサム)と呼ばれている金庫破りの名手はボスに嵌められて殺人罪で南米ギアナの孤島に収容されます。脱獄を企むパピヨンは、金を隠し持っているルイ ドガ(ラミ マレック)に近づきます。金を持っていることから他の囚人から狙われているルイを守る立場となり、二人の関係はお互いに奇妙な相互依存関係になるのでした。
 旧作の印象が強すぎるため、なぜ今再び映画化の必要があるのか疑問ですが、人々が国家という牢獄に繋がれているということを考えると「脱獄」願望は常にあるのかもしれません。
 もう一度、マックイーンとホフマンの「パピヨン」を観たくなりました。
 タバコは、タバコ会社の宣伝映画で、金庫破りが本業なのにタバコを度々吸っているし、牢獄に入れられても結構自由な環境でタバコが手に入って堂々と吸っているし、3年独房に入っていれば禁煙できるだろうに禁煙せず。タバコで遊ぶ場面もあり「好意的に」描かれていました。(☓☓)1969年の機内では隣の乗客が喫煙しました。(☓)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誰がために憲法はある

2019-06-28 | 2019日本語映画


「誰がために憲法はある」 井上淳一監督 ○ ☆☆

 芸人松元ヒロが一人芝居で演じている「憲法くん」をベースに女優の渡辺美佐子が自らの体験をふまえ憲法、原爆、平和への思いを語るドキュメンタリー映画です。
 戦後35年、渡辺美佐子はかつての同級生が広島で原爆の犠牲となっていたことを知ります。そして自分にできることを考え仲間の女優たちとともに朗読劇「夏の雲は忘れない」を全国で上演する活動を続けていきます。しかし、年齢的なことや社会の変化で学校での上演依頼が減ってしまったことなどで、2019年で終わることになってしまいました。
 憲法をないがしろにして平然としている政治家が大手をふるい、本来ならば憲法で守られるべき国民が虐げられている現実がある今、再び憲法を読み返すことの意義がひしひしと伝わってきます。
 特に冒頭とラストの朗読は女優渡辺美佐子の魂が込められ観る者に感動を与え、憲法に則って自らも国民として平和を希求する不断の努力をしなければいけない、と叱咤されます。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ザ・ファブル

2019-06-27 | 2019日本語映画


「ザ・ファブル」 江口カン監督 ☓☓ PP加熱式タバコ

 伝説の殺し屋ファブル(FABLE≒伝説)を描いた南勝久原作の人気コミックを実写映画化しました。
 優れた身体能力で伝説ともなっている殺し屋ファブル(岡田准一)はボス(佐藤浩市)から「1年間休養し、佐藤昭となって普通の人生を送る」という命令を受けます。相棒ヨウコ(木村文乃)を妹として「兄妹」で、大阪に移り住みます。経験したことがない「普通の生活」に戸惑う上に、ボスからは「万が一人を殺したらお前を殺す」と言われているため、チンピラにからまれてもやられっぱなしでした。そんなところをミサキ(山本美月)に声をかけられます。そしてそれがきっかけとなって裏社会の派閥争いに巻き込まれてしまうのでした。
 ファブルが日常生活では、異常な猫舌だったり、相手に構わず本当のことを言ってしまったりする笑いの場面も多く、「仁義なき闘いコメディ版」です。ヤクザ役の向井理、柳楽優也、安田顕などが絵に描いたようなヤクザでこれも結構笑えました。ヨウコの出番がいつも酒を飲むかタバコを吸っているかの場面ばかりでファブルほどではないにせよ、もう少し活躍してほしかったです。
 タバコは、前述のヨウコ役の木村文乃が何回か喫煙(☓)、ヤクザの柳楽優也、光石研が喫煙(☓)柳楽優也は刑務所の出所から登場するので普通は禁煙できているのではないかと思いますが・・・。
また、ファブルの職場の上司役佐藤二朗がオフィス内で加熱式タバコを吸いながら仕事をしていました。
 なお、向井理はタバコではなくミントを口に投げ込んでいました。健康的でいいですね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メン・イン・ブラック インターナショナル

2019-06-25 | 2019外国語映画


「メン・イン・ブラック インターナショナル」 F・ゲイリー クレイ監督 米 ○

 地球に生息する宇宙人たちを監視する組織「メン・イン・ブラック」のエージェントたちを描いたSFアクションシリーズの第4作目です。
 エージェントH(クリス ヘムズワース)は新人のエージェントM(テッサ トンプソン)とコンビを組みます。地球の平和を脅かすさまざまな宇宙人を撃退するのですが、二人の上司ハイT(リーアム ニーソン)は組織内部にスパイがいるようだと危惧しているのでした。そう言われると怪しい同僚もいるようで・・・。
 宇宙人の形態の面白さは「スターウォーズ」のようで、毎回楽しませてくれます。ただ、悪役は元祖「エイリアン」にはかなわないといつも思います。
 このシリーズも「メン&ウィメン」にはなりましたが、そろそろネタ切れかな。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

泣くな赤鬼

2019-06-23 | 2019日本語映画


「泣くな赤鬼」 兼重淳監督 ○(おまけ)

 重松清原作の小説を実写映画化しました。
 かつては甲子園を目指していた野球部顧問の小渕(堤真一)でしたが、今は学校も変わり、気力も体力も衰え、形だけの顧問をしていました。検査に訪れた病院で10年ほど前に小渕のもとで野球をしていた斎藤(柳楽優也)と再会します。そして「赤鬼」と呼ばれるほど熱血的に指導をしていた頃を思い出します。一方、斎藤は病で余命が幾ばくもありませんでした。赤鬼当時の斎藤とのやりとりなどを思い浮かべると自分のしていたことが果たして教育的に効果があったのか、人間的にはどうだったのか考えます。そして、死を前にした斎藤の願いをせめて叶えてあげようとするのですが・・・。
 教師と生徒の「あのときの真実」をもう一度考え直させる経過と、もう一つのドラマはポジションを争っていたライバルとの確執と和解です。
 二つのドラマに家族とのやりとりがからまります。教師も一人の人間にすぎないということでいつでもやりなおすことはできるというメッセージが伝わります。
 筆者は、高校野球といえば「全員丸刈り」で軍隊のようなイメージなので好きではありませんが、教師が生徒によって再生されるという物語には共感を感じました。堤、柳楽、竜星涼の競演も見応えがありました。ただ、赤ちゃんが一緒の場面ではついつい赤ちゃんの視線が気になってしまい周囲の俳優が名演技をしていてもすっかり赤ちゃんに食われてしまうようでした。赤ちゃんにはかないません。
 ラストの竹原ピストルのテーマ曲が印象的でした。
 タバコは、不良グループの一人が手にしていましたが、遠景で持っているだけでしたのでおまけの○です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィーアーリトルゾンビーズ

2019-06-22 | 2019日本語映画


「ウィーアーリトルゾンビーズ」 PG12 長久允監督 ☓! ☆

 両親が死んでも泣けない子ども4人が音楽を通して成長していく物語をゲームの場面や奇抜なファッションの演出で独特な映像に仕上げました。
 ヒカリ(二宮慶多)は交通事故で両親が一度に死んでしまいましたが、不思議なことに泣けませんでした。火葬場で事情は違うものの同じように両親を一度になくした3人の同年齢の子どもたちイシ(水野哲志)タケムラ(奥村門土)イクコ(中島セナ)と出会います。「まるでゾンビのよう」な4人は誰もいなくなった家を巡ったあとでゴミの処理場に落ち着きます。捨てられている楽器などで「LITTRE ZOMBIEZ」というバンドを結成し、配信すると大きな反響を呼びメジャーデビューとなるのですが・・・。
 主役の4人が個性的でそれぞれ魅力があります。脇役の大人たちにも個性派俳優を揃えていて子役たちに負けていません。特に池松壮亮のキャラクターが「今の大人の社会のいるいる感」を見事に体現していました。カミュとかカフカとか知らない人にはちょっと理解ができないセリフがあったかもしれませんが、これを機会に文学にも親しむといいですね。ポップですが哲学的なセリフも多く脚本(長久允)の力量が伺えます。(☆)
 ♪ウィーアーウィーアー♪のテーマ曲が今も耳から離れません。
 暴力場面があったためかPG12の制限がついてしまったのは残念です。
 タバコは、音楽業界人役の佐野史郎と問題のある父親が喫煙しました。(☓)しかし、イクコが筒状のタバコのようなものを口にくわえているときにヒカリから「吸うの?」と問われたとき「紙を巻いて深呼吸しているだけ。深呼吸すると気分が落ち着くの。こんな簡単なことのために大人は(タバコというものに)お金を使ってるんだよね。(バカみたい)」という名台詞がありました。(!)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スノー・ロワイヤル

2019-06-21 | 2019外国語映画


「スノー・ロワイヤル」 PG12 ハンス ペテル モランド監督 米 ☓

 ノルウェー映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」の監督が、アメリカを舞台に主演はリーアム ニーソンでリメイクしました。
 キーホーという豪雪地帯で除雪車の運転手として真面目に働くネルズ(リーアム ニーソン)でしたが、息子が不審な死に方をしたことをきっかけに犯人たちへの復讐が始まります。その復讐は街で勢力を争う組織対ネイディヴの組織との大掛かりな抗争事件に発展するのでした。
 悪役の男が大切な息子には添加物の多い食べ物を絶対に与えないとか、子分の二人がゲイの関係とか周辺のエピソードにこだわっています。こだわりといえば殺されるたびにキャストが紹介されるのも面白い試みです。ネイティブのグループがきちんと役割を持って登場するという場面も久しぶりに見たような気がします。高級ホテル内のショップにあるネイティブのお土産についていたあの「MADE in CHANA」のタグはなかなか深いものがありました。
 音楽の好みは「ロックよりクラッシック」という性格の子役が凄惨な場面が多い中清涼剤になっていました。
 細部にも手を抜かない演出は作品の完成度が高まり観客の満足度も上がります。
 タバコは、冒頭の場面で妻がキッチンで喫煙する場面がありました。(☓)その他ではタバコと言うよりはハッパ、大麻、ヘロインなどドラッグが度々出ていました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アラジン

2019-06-20 | 2019外国語映画


「アラジン」 ガイ リッチィー監督 米 ○

 「アラビアンナイト」を現代風に解釈し、ディズニーらしい新しいプリンセスを実写映画化しました。
 猿だけが友達の貧しい青年アラジン(メナ マスード)は正直者で夢はあるものの、泥棒稼業で生活していました。街なかで高価な腕輪を盗み魅力的な女性ジャスミン(ナオミ スコット)と出会います。しかし、アラジンは邪悪な国務大臣ジャファーに捉えられ不気味な洞窟に入れられます。そこで魔法のランプを手に入れますが洞窟は崩れてしまうのでした。崩れた洞窟から「あるもの」に助けられなんとか地上にもどります。ランプからは魔法使いのジーニー(ウィル スミス)が登場するのでした。アラジンの願いをかなえてくれるのですが・・・。
 1000年も生きている魔法使いのジーニーのうんちくある言葉が魅力的です。いくらお金があってもお金への欲望はきりがなく、人は自ら滅亡してしまうようです。
 ミュージカルの場面の楽曲が印象的で、ホリウッド(インド映画)もびっくりのダンスシーンが素晴らしいです。
 ジェンダー的にも新しいプリンセス像を描きました。
 タバコは、なし。時代的にはタバコはありませんが、それだけでなくディズニーの作品は安心して見ることができます。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エリカ38

2019-06-15 | 2019日本語映画


「エリカ38」 PG12 日比遊一監督 ☓☓ KATHU-do

 数年前に実際に起きた、嘘の支援事業で大金を集めタイで逮捕された女の事件を、樹木希林のプロデュースで映画化されました。
 サプリの販売員をしている聡子(浅田美代子)はある女(木之内みどり)に声をかけられ平澤(平岳大)という「日本経済の中枢を影で支える男」を紹介されます。平澤に言われるまま「支援事業」のための支援金集めの会合を開いて金を集めます。しかし、平澤の本性を知ると別の資産家の高齢者をたらしこみ豪邸を買わせ、そこで独自に集会を開くようになります。ところがあるときから平澤と連絡が取れなくなるのでした。その後タイへ高跳びし、若い青年と恋に落ちるのですが・・・。
 浅田美代子が還暦を過ぎた顔と体をさらけ出し、巧みな表情と演技を見せています。師匠でもある樹木希林の亡き後を彼女が埋めることもできるのではないかと思えました。
 ラストの実際の被害者の生の声が重いです。最後まで席を立たないように。
 タバコは、その樹木希林が「女優なんだからタバコぐらい吸えなきゃだめよ。」とあるドラマで共演した女優に言っていたそうですが(「私が愛した映画たち」吉永小百合著)浅田美代子にも同じことをきっと言っていたのでしょうか。浅田(テアトル・ド・ポッシュ)はタバコ露出が多い俳優です。今作でも3,4回タバコを吸っていました。(☓☓)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする