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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

レ・ミゼラブル

2012-12-26 | 2015以前の映画評


「レ・ミゼラブル」 トム クーパー監督 英 □

 日本でも上演されたミュージカルを映画にしました。ユゴーの原作にミュージカルで有名になった楽曲をそのまま使い、その上、映画ならではの演出が加わり今年の洋画界1、2を争うすばらしい作品となりました。主役のジャン バルジャン(ヒュー ジャックマン)とベジャール警部(ラッセル クロウ)との攻防は見ごたえがあります。誰かに救われること、許されることで人間は変わるのだというメッセージが伝わります。また、後半の社会を変えようと学生たちが蜂起する場面も感動的です。
 タバコですが、煙はあまり映らなかったもののパイプを持つ人が何回か登場しました。主だった登場人物は吸っていなかったので□です。
 さて、2012年の映画評も最後となりました。タバコ問題でさまざまな場面で闘っているみなさまに来年に向けてこの映画のラストの言葉をそのまま贈ります。
「明日は来る!」
1年間ご愛読ありがとうございました。
 2013年もお楽しみに。


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大奥 ~永遠~

2012-12-26 | 2015以前の映画評


「大奥 ~永遠~」 金子文紀監督 ×キセル

 2010年の「男女逆転大奥」の2作目です。将軍綱吉(菅野美穂)のもとに京の公家出身の右衛門佐(堺雅人)が大奥入りし、総取締役となります。実力者の右衛門佐が敏腕を振るいますが、綱吉の後継者の松姫が急死し大奥は混乱します。綱吉もなかなか懐妊せず周囲も翻弄されます。徳川家はどうなるのでしょうか。
 男女逆転のおもしろさは前作同様ですが、世継ぎを生むことのみを使命とされた綱吉が苦しみのはてに「生類憐みの令」を発令したことなどは妙に納得できます。
 「大奥」にしては侍る男性がそれほど魅力的ではないのがちょっと残念です。
 タバコは綱吉の父親(西田敏行)が布団の中でキセルを1回くわえていました。寝タバコは火事のもとですよ。(×)全然必要のないタバコでした。
 
2012年これで締めです。ご愛読ありがとうございました。
来年もお楽しみに。


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おだやかな日常

2012-12-23 | 2015以前の映画評


おだやかな日常」 内田伸輝監督 × ☆

 原発事故後、目に見えない放射能は人々を不安に陥れました。人々は政府の発表をそのまま信頼することはできず、自ら調べた情報を頼るしかありませんでした。(現実に今でもそれは続いています。)
 同じマンションに住む5歳の娘清美がいるサエコ(杉野希妃)と過去に傷のあるユカコ(篠原友希子)はそれぞれの方法で自分や子どもを放射能から守ろうとします。しかしながら、幼稚園と言う小さなコミュニティでさえその行動は誹謗や差別中傷の対象になるのでした。清美が鼻血をだしたことがきっかけでサエコはとんでもないことをしてしまいます。その時、ユカコに助けられ、ふたりは出会います。そして、生きて子供を守り育てることを決意するのでした。
 製作にも関わった主役の杉野が地震直後に夫に捨てられ、その上子供を守ろうとすればするほど周囲から攻撃される母親役を熱演しました。ユカコ役の篠原も頼りがいのない夫を一生懸命説得してすばらしいラストにつなげる役を好演しました。福島でも生活している筆者には、身近に同じような人がたくさんいるので最初から最後まで息が詰まるような思いでした。「マスクなんかして風評被害を煽ってるんじゃないわよ」といいつつも、電力会社の子会社で働く夫の転勤先(たぶん原発)を聞いて下を向く母親役の渡辺真起子も憎らしくなるほどうまかったです。
 タバコは残念なことに、サエコを捨てる夫が家を出る前にキッチンの換気扇の下で喫煙しました。(×)換気扇の下で吸っても児童虐待です。こういう父親は出て行った方がいいのかな。
なお、何度も言っていますが、「タバコの煙にはポロニウムという毒性の強い放射性物質が含まれています。」放射能同様、タバコの受動喫煙、環境タバコ煙(残留タバコ煙)にも気を付けましょう。


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砂漠でサーモン・フィッシング

2012-12-23 | 2015以前の映画評


「砂漠でサーモン・フィッシング」  ラッセ ハルストレム監督 英 ××

 水産学者のジョーンズ博士(ユアン マクレガー)のもとに、イエメンの大富豪の代理人ハリエット(エミリー ブラント)から「砂漠の国イエメンでサーモン釣りがしたい」という依頼が入ります。首相広報官マクスウェル(クリスティン スコット トーマス)を巻き込んでの国家プロジェクトとなります。初めは「そんなの無理」と一蹴したジョーンズですが、大富豪に直接話を聞き心が動きます。それぞれが個人的な問題を抱え込みながらもなんとか計画遂行となりますが、お金では解決できない問題も生じます。はたして砂漠の国でサケ釣りはできるのでしょうか。
 博士と大富豪、立場は違っても趣味の釣りの話になるとお互いの垣根がなくなりすぐに打ち解けあいます。趣味を持つ人は人生が豊かになるのでしょう。そして、「そんなの無理」と言われるような夢でも、まずはかなうと信じないと何も始まりません。「タバコのない世界は必ず来る」と信じて活動を続けることと同じです。
 そんな訳で励まされたのですが、映画の中では女性広報官のマクスウェルがオフィスで(×)砂漠で(×)喫煙しました。オフィスでの喫煙はルールを無視する彼女の傲慢さを表現しているのかもしれません。しかしながら、タバコではなくても十分表現できるのではないでしょうか。好きな監督だけに大変残念です。


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天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”

2012-12-23 | 2015以前の映画評


「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」 河邑厚徳監督 ○ ☆☆ 無煙映画大賞候補作品

 88歳になる料理研究家で作家の辰巳芳子さんの四季を追ったドキュメンタリーです。病床の父親のために工夫して作ったスープはやがて人々をいやす「いのちのスープ」と呼ばれるようになりました。鎌倉の私邸での医療者向けの「スープ教室」のようすや、スープの材料を栽培している農家の人、そしてスープと出会ったことで大切な人との最後の時間を有意義に過ごせたという人をカメラは紹介していきます。
 この映画を観た後は一食一食をできるだけ丁寧に作り味わいたいと再確認し、また食料自給率についても考えさせられます。
 辰巳さんの凛とした姿の美しさに加え四季の自然が豊かで、映像も辰巳さんのスープのように丁寧に撮影されています。ファストな生活に流されがちですが本来の人間の営みとは何かを再考させられる秀作です。(☆☆☆)
 タバコはなし。無煙です。唯一気になるのはレシピ本にもなっている映画のパンフレットに「JT生命誌研究館館長の中村桂子さんが登場し、「日常と学問は重なり合うもののはずなのに最近の生命科学は、グローバル、競争の言葉に振りまわされ、お金と権力にむらがる人に動かされていて、生きていることを見つめることを忘れています。」とタバコ会社のブラックマネーで動いている自分のこと(?)を書いていました。これがなければもっとさわやかな後味だったのに・・・。とても残念です。(☆☆☆→☆☆)
 

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フランケンウィニー

2012-12-21 | 2015以前の映画評


「フランケンウィニー」 ティム バートン監督 米 ○

 バートン監督が子供の頃撮った作品を自らリメイクしました。白黒の長編ストップモーションアニメです。愛犬スパーキーが事故死してしまい悲嘆にくれたビクター少年は理科の先生から「動物は死んでも筋肉は電気反応を起こす」と教えられ、雷を利用してスパーキーを蘇生させます。秘密にしていたもののクラスメートにばれてしまい、とんでもないことになるのでした。
 1秒の場面に24コマ撮影するという手の込んだアニメです。登場する人物も独特で個性的で日本のアニメとはまったくちがいます。スパーキーの動きの絶妙さはお見事です。また、映画への監督の強い思いが随所に感じられます。そのせいか映画評論家受けは高かったですね。
 タバコはなし。無煙です。


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ホビット 思いがけない冒険

2012-12-20 | 2015以前の映画評


「ホビット 思いがけない冒険」 ピーター ジャクソン監督 ××××

 「ロード・オブ・ザ・リング」三部作(2001~03)の60年前という設定の物語です。ホビット人のビルボは平和に暮らしていましたが、突然魔法使いのガンダルフにドラゴンに奪われたドワーフ人の王国を取り戻す旅に誘われます。初めは躊躇しますが結局旅に加わります。仲間は他に13人のドワーフ人。めざす目的地は「はなれ山」です。道中には凶暴な敵が次々と現れ行く手を阻むのでした。
 「ロード・オブ・ザ・リング」と中心メンバーやストーリーは違うものの印象はほとんど同じです。体の小さなホビットが大きな敵を知恵と勇気でかわしていくという面白さです。様々な巨大な敵を表現している撮影の技はなかなかのものがあります。でもあと2作の続編を鑑賞するかどうかは微妙ですね。
 タバコは「パイプ草」と言う名で(「ロード・オブ・ザ・リング」の時と同じです。)主役(×)や魔法使い(×)が何度も喫煙していました。またショック状態の時に「これを吸いなさい」とパイプを吸わせる(×)場面もあり大変問題です。予告編でもパイプが映っていました。(×)資金がかなりかかっているので援助を受けたのかなと邪推してしまいます。


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今日、恋をはじめます

2012-12-19 | 2015以前の映画評


「今日、恋をはじめます」 古澤健 ○ ☆

 大ヒットした純愛コミックの映画化です。高校の入学式でつばき(武井咲)は成績がトップでイケメンの椿京太(松坂桃李)と出会います。真面目だけが取り柄のつばきですが、なんと京太にみんなの前でキスされてしまいます。その上、「彼女にする」とまで言われます。反発しながらもつばきは京太にひかれていきます。一方、京太もはじめは遊びでしたが、つばきのまっすぐな気持ちに少しずつ過去のトラウマから解放されるのでした。
 武井咲のための映画と言ってもいいでしょう。彼女の魅力が様々な角度から楽しめます。京太と出会ったことで自分自身をきちんと見つめることができ、「自分が本当にやりたいこと」に気づいていくつばきを応援したくなります。二人の関係は本映画評55番の「愛と誠」に似ていますが、作品の出来上がりは全く異なる素敵な映画になりました。高校生のふたりを通して家族を考える作品にもなっています。
 タバコはなし。無煙です。その点からも現役の高校生にお勧めの作品です。


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グッモーエビアン!

2012-12-17 | 2015以前の映画評


「グッモーエビアン!」 山本透監督 ××

 中学3年生の「ハピちゃん」ことハツキ(三吉彩花)は「ロック」な母親アキ(麻生久美子)と二人暮らしです。仕事が忙しい母親に代わって家事もこなし、勉強もトップクラスです。平安な二人の生活の中に、父親のような存在のヤグ(大泉洋)が海外から帰国しました。ヤグは仕事もせずいつも面白いことばかり考えていました。真面目なハツキは嫌いではないものの少々ウザったく感じています。親友のトモッチ(能年玲奈)はヤグのような父親をうらやましがります。進路を決める三者面談にも母親は「自分のことは自分で決めれば」と欠席し、担任(小池栄子)は心配しますが、教師の進める進路を「つまらん」とつっぱねるのでした。
 「ロック」な人生にこだわった家族の物語です。ぞんざいさの中にも実は細やかな愛情が隠されています。「理想的な人生」より「ロックな人生」の方が面白いかもしれませんが、個人的には優等生の「小池栄子」も魅力的でした。三吉さんの「ペン回し」も見どころかも・・・。
 タバコは全然「ロック」じゃなく、昔のビデオのシーンでバンドの仲間が幼い子役のハツキの前で喫煙という児童虐待をし、(×)公園のフリーマーケットの場面では売り子の土屋アンナが喫煙。(×)公園は禁煙だしフリーマーケットのブース内で喫煙するようなマナーのない奴はこの頃いないはずです。セリフに「ジャニスジョプリン」など早死にしたアーティストの名前が出ていましたが彼らは「生き急いだ」のではなく、「単なるニコチンをはじめとする薬物依存」が原因で亡くなっています。勘違いしないでね。ところで土屋さんですが声はガラガラ、お肌はしわくちゃで本当の喫煙顔ですね。スクリーンは非情ですね。後半のライブハウスでも何人か喫煙していましたが、最近は喫煙場所をきちんと規制しているのではないでしょうか。ロッカーの主役2人が吸わなかったことは救いでした。


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ひまわり ~沖縄は忘れない あの日の空を~

2012-12-17 | 2015以前の映画評


「ひまわり ~沖縄は忘れない あの日の空を~」 及川善弘監督 □

 1959年6月30日、沖縄で「宮森ジェット機墜落事故」が起きました。当時事故にあって友達を亡くした良太(長塚京三)は53年経ってもその傷がいえていません。孫の琉一(須賀健太)は数年前にヘリ墜落事件が起きた沖縄国際大学の学生でした。琉一はゼミの課題として、「宮森小事件」の証言をレポートする活動を始めます。琉一の恋人加奈(能年玲奈)は父親が基地内で仕事をしていることから二人の関係はきまずくなります。良太の傷が癒える日は来るのでしょうか。
 反基地の活動もしていて沖縄が大好きな筆者にとっては期待する作品でした。須賀健太は実年齢より上の大学生役でしたがなんとか大学生に見せていました。「三丁目の夕日」では受動喫煙被害が多くて心配でしたが、今回は直接の被害はなくてよかったですね。
 ただ、居酒屋の場面で後ろの席の客がタバコを吸っていて大変残念でした。(□)飲食店が早く全面的に禁煙になってほしいものです。基地も命の危険がありますがタバコは身近な危険です。反原発の人がポロニウムと言う放射性物質を含むタバコを吸っているのと同様、基地問題に関心のある人がタバコの危険について無関心であることは問題ではないでしょうか。

*1月26日より「新宿武蔵野館」(いい映画を上映しているのですが、分煙なので時々臭い)にてロードショー。ほとんどの映画館が館内禁煙となっている中で「新宿K’s cinema」とこの映画館ではまだ館内でタバコが吸える数少ない映画館です。


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