無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

2014年度無煙映画大賞

2015-03-28 | 2014年度無煙映画大賞

2014年度無煙映画大賞は以下のとおり決定しました。

無煙映画大賞作品賞   「魔女の宅急便」 監督=清水崇 配給:東映 
無煙映画大賞主演女優賞 榮倉奈々  
  主演作品「わたしのハワイの歩きかた」(前田弘二監督)
      「ミラクル デビクロくんの恋と魔法」(犬童一心監督)                          
無煙映画大賞主演男優賞 錦戸亮  
  主演作品「抱きしめたい 真実の物語」(塩田明彦監督)
無煙映画大賞監督賞   周防正行  監督作品「舞妓はレディ」
無煙映画大賞ファミリー賞 「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」(行定勲監督)
無煙映画大賞特別賞   「圧殺の海」 (藤本幸久、影山あさ子監督)
   
<汚れた灰皿賞(モクモク賞)> 
「ルパン三世」(北村龍平監督)、「まほろ駅前狂騒曲」(大森立嗣監督)、「海を感じる時」R15(安藤尋監督)、「そこのみにて光輝く」R15(呉美保監督)、「ゼウスの法廷」(高橋玄監督)
以上5作品を代表して、「ルパン三世」に無煙映画大賞汚れた灰皿賞を授与します。 

なお、表彰式は5月30日(土)、国立オリンピック記念青少年総合センターで開催される「WNTDイベント2015」の中で行う予定です。

 

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悼む人

2015-03-15 | 2015以前の映画評


「悼む人」 R15 堤幸彦監督 ×

 天童荒太原作の小説を映画化しました。
 事故や災害などで不慮の死を遂げた人々を「悼んで」旅を続ける青年靜人と夫を殺した妻倖世がその青年と共に旅をする姿を描きました。
 靜人(高良健吾)は、ある事故現場で「悼んで」いたときにフリーライターの男(椎名桔平)と出会います。「無関係の他人の死を悼んでいる」という靜人に興味を持った男は靜人の家庭を訪れガンで余命わずかな母親(大竹しのぶ)と対面します。母親から靜人の生い立ちを聞き、ますます興味を持つのでした。一方、夫を殺してしまった倖世(石田ゆり子)も靜人の行為に救いを感じ、一緒に歩くようになるのでした。
 誤った報道で傷つく被害者の姿や、夫の暴力に苦しむ女性の問題、父親に捨てられたと思っている男の苦悩、そしてガンで死のうとする人などそれぞれ重いテーマが分散してしまった感があります。
もう少し絞り込んだ方が分かりやすくなったのではないでしょうか。田舎の医師役の戸田恵子の方言が大変上手でした。
 タバコは、冒頭で聖なる存在の靜人に対し、邪悪な存在の代表のように描かれているフリーライター役の椎名桔平が喫煙しました。(×)その後心境が変化すると喫煙場面はありませんでした。


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味園ユニバース

2015-03-15 | 2015以前の映画評


「味園ユニバース」 山下敦弘監督 ×××× PPセブンスター

 記憶喪失の男に「ポチ男」(渋谷すばる)と名付け居候させた音楽スタジオ経営兼赤犬バンドマネージャーカスミ(二階堂ふみ)との出会いを描きます。
 イベント会場にいきなり現れ圧倒的な歌声で「古い日記」を歌い倒れてしまった男を赤犬バンドのマネージャーでスタジオの管理をしているカスミは亡くなった父親の部屋に住まわせ仕事を手伝わせます。その後、赤犬バンドのヴォーカルが怪我をしてしまったためポチ男が代理で歌うことになります。しかし、少しずつ記憶が断片的に思い出され、「俺はやばいやつかもしれん」と記憶をなくすきっかけとなった暴力事件を思い出すのでした。
 渋谷の歌唱力と凄みのある視線と逆に妙に人懐っこい表情、そしてラストで初めて一瞬見せる笑顔がこの作品の見所です。二階堂の「おじさんあしらいの巧みさ」もお見事でした。
 タバコは、冒頭で渋谷がセブンスターを買って吸います。(×)怪我をしたポチ男を治療するもぐりの医師(鈴木紗理奈)が度々喫煙(××)、バンドのメンバーも何人か喫煙していました。(×)



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きっと、星のせいじゃない。

2015-03-10 | 2015以前の映画評


「きっと、星のせいじゃない。」 ジョシュ ブーン監督 米 ◯ !!

 不治の病にかかっている若い男女が出会い、限られた命ではありながらもお互いを大切に思い、生きていることを満喫する物語です。
 13歳の時からガンを患い、学校にも行けず友達もいないヘイゼル(シャイリーン ウッドリー)は医師や両親から勧められガン患者たちの集いにいやいや参加します。そこで片足を切断して骨肉腫を克服したガス(アンセル エルゴート)と出会います。ガスはすぐにヘイゼルに魅力を感じますが、「わたしは爆弾でいつ爆発するかわからないの。迷惑をかける人を増やしたくない。」と関わりを拒絶しますが、ガスはヘイゼルが愛読している本の著者に会うというプレゼントを準備します。難問はあったもののなんとかアムステルダムの作家(ウィレム デフォー)の家を訪れますが、期待したような人ではなく、日中もパジャマで酒を飲んでいる男でした。二人の質問に真面目に答えることもなくやっとオランダまで来たのにがっかりするふたりでした。しかし、アンネの家を訪問し、そこで二人は友達から恋人へと愛を深めるのですが・・・。
 タバコは、二人が出会ったときにいきなりガスがタバコを口にくわえたので、ヘイゼルは「信じられない、あなたってサイテー。」「命を奪って儲けている企業のタバコを買うなんて、何考えてるの。」と猛烈に抗議します。その時ガスは「火は点けていないよ。これはメタファーなんだ。」と言います。メタファーの意味は辞書的には「隠喩」「修辞法のひとつ」などと解釈されるようですが、この場合は「タバコを吸うとガンになってしまう。」ということの隠喩と捉えることが自然かと思います。ガスの部屋には「NO smoking」の表示もありました。ネタバレになりますが、ラストでタバコの箱が登場しますが、その時には警告表示がカメラに向けられていました。そのほかにもタバコネタは多く、反タバコ映画といってもいいくらいです。ちなみに「タバコ会社から援助は受けていません。」のクレジットもありました。アメリカ映画はここまで進化しているのですね。


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ソロモンの偽証 前篇・事件

2015-03-09 | 2015以前の映画評


「ソロモンの偽証 前篇・事件」 成島出監督 ×××

 学校で転落死した生徒が自殺だったのか他殺だったのかそれとも・・・。宮部みゆきのミステリーが原作です。自殺で型をつけた学校と警察に対し真実を暴くため生徒たちが校内裁判を開くまでの前半部分です。後半の「裁判」は来月封切りです。
 クリスマスの朝、転落死した生徒が発見され遺書はないものの警察は自殺と断定します。その後、殺人を目撃したという告発状が届き学校内は混乱します。容疑者はクラスの問題児で暴力事件の常習者でした。担任教師(黒木華)のもとに届けられた告発状は破られてゴミ箱から発見され、その報道が原因で教師は辞職します。犯人探しの中、別の被害者も出て、校長まで辞職してしまいます。警察や学校は真実を隠蔽していると、子供たちが裁判を起こす行動をとるのでした。
 1万人の中からオーディションで選ばれた若い俳優たちが熱演しています。今後の成長が楽しみです。一方、校長役の小日向文世ほか、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美らベテランが活躍し、深みを出しています。また、1990年当時の髪型やファッションなどかなりこだわっていて懐かしさも感じます。
 タバコは、その時代のせいか、警察、学校の職員室で周囲の職員が喫煙していて煙が漂い、(××)問題児も喫煙していました。この男子は撮影時15歳で実際に吸わせていたとしたら未成年者喫煙禁止法違反です。(×)そのほか校長室のテーブルには懐かしいクリスタルの灰皿、図書館の外にも喫煙所があちこちにあり、時代を忠実に再現していました。未成年の俳優が多いなか受動喫煙被害が大変危惧される作品です。 


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くちびるに歌を

2015-03-05 | 2015以前の映画評


「くちびるに歌を」 三木孝浩監督 ◯ 無煙映画賞候補作

 長崎県の五島列島の中学校を舞台に、ある理由でピアノを弾けなくなった音楽教師と合唱部の子供たちとの交流を、名曲「手紙~拝啓十五の君へ~」を通して描きました。
 産休に入る音楽教師の代理として数年ぶりに故郷に戻った柏木ユリ(新垣結衣)は「ピアノを弾かない」ことを条件に合唱部の顧問になります。美人のユリ目当てに男子まで入部し、部長のナズナ(垣松祐里)たちは混乱します。はじめはやる気もなかったユリですが、課題曲の「手紙~拝啓十五の君へ~」を合唱するために部員に「15年後の自分にあてた手紙」を書かせます。新人のサトル(下田翔大)の思いやナズナの家庭環境などを知ることでユリは次第に心を開いていくのでした。
 オーディションで選ばれ合唱の特訓を受けたという出演者たちの初々しくも心を打つ演技に泣かされます。これからの活躍がそれぞれ期待できます。また、セリフがあまりなくてもベテラン俳優の井川比佐志、角替和枝、小木茂光らが存在感を示していました。五島列島の自然の風景とキリスト教会などにも支えられ、三木監督の最高傑作となったのではないでしょうか。
 タバコは、なし。無煙です。「幕は上がる」に続き中高生が主人公の作品が無煙で嬉しい限りです。春休みにみんなで映画館へ行こうね。
 映画とは関係ないのですが、後ろの席に座った人がタバコ臭く大変不愉快でした。喫煙者の残留タバコ煙は周囲にかなり健康被害を及ぼしています。なにか対策はないでしょうか。


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幕が上がる

2015-03-05 | 2015以前の映画評


「幕が上がる」 本広克行監督 ◯ 無煙映画賞候補作

 アイドルグループももいろクローバーZが高校演劇に励む高校生役を演じました。原作は平田オリザ、脚本は「桐島、部活やめるってよ」の喜安浩平です。
 地区予選に敗退し引退した先輩たちに変わって演劇部の部長となったさおり(百田夏菜子)はどうやったらみんなをまとめ演技が上達するのか悩んでいました。そんな矢先、元学生演劇の女王と言われていた吉岡(黒木華)が新任の教師として赴任します。その上、演劇強豪校から転校してきた中西(有安杏果)も加わり、看板女優のユッコ(玉井詩織)いつも熱い「がるる」(高城れに)、そして後輩の明美(佐々木彩夏)らとともに全国大会を目指すのでした。
 ももクロのメンバーがなかなかの演技力で、実力派の黒木、顧問だけど頼りにならないズッコケ教師役のムロツヨシらが脇をしっかり固め、単なるアイドル映画ではない本格的に楽しめる作品となりました。高校生が主人公というとコミック原作の似たような恋愛ものが多いなか「男子にたよらない女子」たちの青春映画です。春休みにオススメの作品です。
 タバコは、なし。無煙です。「タバコ臭かった」とタバコを否定的に捉えたセリフがありました。


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さいはてにて

2015-03-05 | 2015以前の映画評


「さいはてにて」 チアン ショウチョン監督 ×

 父親との思い出がある故郷の岬の先端で「ヨダカ珈琲」を始めた女性が、近所の母子と出会ってお互いに影響しあいながら協力して生きていこうとする姿を描きました。監督は台湾の女性監督です。
 岬(永作博美)は東京での生活に見切りをつけ父親と過ごしていた思い出がある故郷の船小屋を修繕し、珈琲屋を始めました。向かいには民宿がありましたが、現在は休業状態で若い母親(佐々木希)とふたりの子供が住んでいました。母親は子供を放っておくことも多く次第に子供達は珈琲屋に顔を出すようになりました。母親の元には馴染みの男が訪れ事件が起きるのでした。
 永作がコーヒー豆を焙煎する大型機械を巧みに操っていたのがお見事でした。コーヒーの入れ方も大変参考になりました。
 タバコは、悪役の男永瀬正敏が数回喫煙しました。悪役なので(×)です。


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アメリカン・スナイパー

2015-03-05 | 2015以前の映画評


「アメリカン・スナイパー」 クリント イーストウッド監督 米 ◯

 祖国を守るために軍隊に入り、狙撃の名手としてイラクへ4回も派遣され160人以上を殺害した実在の人物クリス カイルの半生を描きました。
 子供の頃からカウボーイとして育ち、銃の扱いの手ほどきも父親から厳しく仕込まれていたクリスは同時多発テロをきっかけにシールズに入隊します。そして、射撃の名手として何人もの仲間の命を救った代わりに敵側からは多額の懸賞金がかけられるほど恐れられる存在でしたが、本国には妻と子供が帰りを待ち、一緒にいるときは良き夫、父でもありました。仲間を守るためとはいえ、武器を持っていれば子供や女性も殺さなければならず、次第に心が蝕まれていくのでした。
 西部劇で決闘を描いていた監督らしく、この作品ではスナイパー同士1キロ以上離れてはいますが決闘の場面もあります。穏やかな本国での暮らしと砂漠の中での命をかけた戦いの日々を織り交ぜ、厭戦を訴えました。
 タバコは、なし。無煙です。「タバコ会社の援助は受けていません。」とのテロップあり。
 

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