無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ワンダーウーマン

2017-08-31 | 2017外国語映画評


「ワンダーウーマン」 パティ ジェンキンス監督 △ NTS ☆☆

 「バットマン」「スパーダーマン」のDCコミックが産んだ新しい女性ヒーローです。
 女性だけが暮らすパラダイス「アマゾネス」のプリンセスとして育ったダイアナ(ガル ガドット)は成長し、未知なる力を持った最強の女兵士となります。外の世界から紛れ込んだ男性パイロットスティーブ(クリス パイン)を助けたことがきっかけとなり「悪の軍神」を探し出して戦うため、悪が蔓延する第一次世界大戦中のヨーロッパに向かうのでした。
 痛快です。ワンダーウーマンが素晴らしい。それしか言いようがない作品です。「拍手」とか「掛け声」とか遠慮なくみんなでできる上映会で見てみたいです。ストレスなんてみんなすっ飛んでしまいそうです。
 「悪」は誰の心のなかにでも存在するから常に自身を鍛えておかないと「戦争への道」にいつの間にか加担してしまうこともあるのです。キナ臭い昨今、この映画を見て世界中の人々に「平和への道」を考えてもらいたいものです。でも、あのコスチュームだとイスラム圏ではちょっと無理かな。残念。
 もう一つ残念だったのは観客に女性が意外にも少なかったことです。予告編に問題があったのではないかと危惧しています。アマゾネスの騎馬隊が岸壁に並ぶ場面を見せればもっと女性客の心をつかめたのではないでしょうか。
 タバコは、ヨーロッパの酒場の場面でちらりと映ってしまった(△)のはこちらもちょっと残念でした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関ヶ原

2017-08-30 | 2017日本語映画評


「関ヶ原」 原田眞人監督 ◯

 司馬遼太郎原作の時代小説を映画化しました。あの関ヶ原の戦いの前後数日を中心に描いています。
 豊臣方の石田三成(岡田准一)は秀吉亡き後、権力の乗っ取りを企てている徳川家康(役所広司)に対抗し、豊臣家を守るため各大名を説得するものの策略では一枚上手の家康側に大名たちは集まっていくのでした。軍師島左近(平岳大)や忍びの初芽(有村架純)とともに奮闘するのですが・・・。
 セリフが早口な上に方言が入り乱れ聞き取りにくいという致命的な欠陥があります。観客はストーリーを知っているという前提のもとに書かれた脚本のせいか、戦国史に興味がない筆者には成り行きがほとんど理解できませんでした。
 「乱」とかせめて「天と地と」くらいは期待したのですが、ちょっとがっかりです。戦闘シーンもどちらが味方なのか敵なのかわかりにくかったです。三成はやっぱり小さいやつでしかなかったし、小早川はやっぱり裏切り者でしかなかったのではないでしょうか。もっとも時代劇を撮らないと日本映画界が衰退してしまうのでそういう意味では、監督の心意気は応援したいのですが。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

2017-08-27 | 2017日本語映画評


「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 武内宣之監督 ◯

 岩井俊二原作でテレビドラマ化された作品を大根仁脚本でアニメーション映画としました。
 海辺の町の中学生たちは夏休みを前にウキウキしています。プール掃除の当番中典道(声 菅田将暉)と祐介(声 宮野真守)はクラスのアイドルなずな(声 広瀬すず)とかけをし、競争をします。ところでなずなは母親の再婚のため引っ越すことが決まっていました。一方「花火を横から見るとどんな形にみえるのか、丸いのか平らなのか男の子たちの意見は分かれ茂下(もしも)神社のお祭りで打ち上げられる花火を灯台から見て証明しようと決まります。
 神社のお祭になずなといっしょに行くのは祐介だったのですが・・・。
 なずなが海辺で拾った不思議なガラス玉の効果で、同じ時を違う世界で迎えることができるのですが変わらないことがひとつあるのでした。
 「もしも・・・」という過去を何度も体験しているのにそれを知っているのが一人だけという不思議な世界を描いています。「わからないこと」はあってもいいのですが、多くの筆者の周囲の観客たちは「わけわかんない」という感想で不消化に終わったようです。
 タイトルの面白さは今年一番ではないでしょうか。タイトルに惹かれて見に来ている観客も多かったのではないでしょうか。
 タバコは、なし。無煙です。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

君の膵臓を食べたい

2017-08-27 | 2017日本語映画評


「君の膵臓を食べたい」 月川翔監督 ◯

 住野よる原作の青春小説を実写映画化しました。タイトルとストーリーのギャップが話題となっています。
 高校生の桜良(浜辺美波)は膵臓の病気で余命が短いのですがそれを隠して健気に高校生活をおくっていました。たまたま、それを知ったクラスで一番目立たない僕(北村匠海)は桜良と「なかよし」の関係になります。生きている間にしたいことを次々ふたりは経験していきますが、親友の恭子(大友花恋)は反発します。
 そして、数年後教師として高校に戻った僕(小栗旬)は解体される図書館の片付けを任されそれがきっかけである大切な手紙を発見するのでした。
 気味の悪いタイトルから敬遠する人がいるとしたら大変残念です。タイトルの本当の意味は全く別の深い意味があるのですが・・・。生きていることを大切にしたくなるドラマになりました。
 タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする