
「白ゆき姫殺人事件」 中村義洋監督 △ ☆
湊かなえ原作のサスペンス小説の映画化です。
白ゆき石鹸の美人OL三木典子(菜々緒)が惨殺されて発見されます。テレビ局の契約社員赤星(綾野剛)のもとに白ゆき石鹸に勤める学生時代の友人から「犯人は同僚の城野美姫(井上真央)」との情報がはいります。それをネットに流したことから「白ゆき姫殺人事件」としてネット上で情報が錯綜していきます。その上、赤星が関わるテレビのワイドショーではまるで城野が犯人であるかのような番組を流すのでした。真犯人は城野なのでしょうか。
ネット社会に踊らされている人々の動きとワイドショーでの事件の取り上げ方の怖さが良く出ていました。こうやって事件は作り上げられていくのでしょうね。
良く練られた内容です。いくつもの異なる証言を再現するたびにそれぞれ違う表情を見せなければならないのですが、どの俳優たちもそのあたりをたいへんうまく演じ分けていました。
タバコは、職場の飲み会の帰りにタクシーを待つ場所がJTの喫煙エリアで、そこでタバコを吸おうとライターを点ける音と同時に後ろを向く場面がありました。多分タバコは吸っていないと思われます。別の再現では同じ場面でタバコを手にしているような様子は映りましたが吸ってはいませんでした。タバコの実質的な被害はなかったかな。でも、なぜ喫煙エリアを映さねばならなかったのかわかりません。タクシーを待つならベンチでもよかったのではないでしょうか。