無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

楽隊のうさぎ

2013-12-30 | 2015以前の映画評


「楽隊のうさぎ」 鈴木卓爾監督 ○

 原作は中沢けいの小説です。
 中学生になった奥田克久は引っ込み思案の性格で、部活には興味がなかったのですが、奇妙なうさぎに誘われ吹奏楽部のパーカッションを担当することになりました。スティックを買って練習し、そしていつのまにかティンパニを任せられ、定期演奏会の日を迎えるのでした。
 大した事件も初恋もなく、ただ吹奏楽に打ち込む中学生とその周囲の様子を淡々と描いています。ひとことで表現するなら「瑞々しい」「初々しい」作品です。オーディションで選ばれた子どもたちが自ら演奏する姿は観るものに忘れていた中学生の頃を思い出させます。
 タバコはなし。無煙です。






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ゼロ・グラビティ

2013-12-29 | 2015以前の映画評


「ゼロ・グラビティ」 アルフォンソ キュアロン監督 米 ○ ☆

 無重力(ゼロ グラビティ)の宇宙で船外活動をしていたストーン博士(サンドラ ブロック)とベテラン宇宙飛行士のマット(ジョージ クルーニー)は突発事故が発生し宇宙に投げ出されてしまいます。ロープでつながれたふたりは果たして生還できるのでしょうか。
 次から次へと問題が発生し観客も手に汗を握りっぱなしのスペースクライシス映画です。印象としてはかつて「2001年宇宙の旅」を初めて見たときのような感動があります。生理的に抵抗がある3Dで観ましたが、この作品に限っては3Dの本領発揮です。宇宙船内を浮遊する様々なものや涙までもが浮かぶ画面は見所です。(☆)もちろんサンドラの演技もですが。
 タバコはなし。無煙です。かつて「エイリアン」では宇宙船内で喫煙していた時代もありましたが隔世の感がありますね。

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楽園からの旅人

2013-12-28 | 2015以前の映画評


「楽園からの旅人」 エルマンノ オルミ監督 伊 ○ ☆

 イタリアの小さな村の古くなって壊されようとしていた教会に、大雨の夜何人かのアフリカ人が忍び込んできました。教会の中に寝る場所を確保しますが、同じアフリカ人とはいえいくつかのグループに別れていて、爆薬を準備しているものもいれば、他のグループの妊婦の世話をする人もいるなどさまざまでした。不法移民の取締官も訪れますが、教会を管理していた年老いた司祭は戸惑いながらも「教会はすべての人に開かれている。」と言って追い返すのでした。そして、ある日彼らは次の場所へと旅立って行きました。
 「一握りの富裕層のために貧しいものが搾取されている。」という現実があるものの、一方で「この世の秘宝とは心ある人を言う。」という名言がかすかな希望を感じさせました。(☆)
 アフリカから小さな船で密航する人々の話はいくつかありますが、生まれた国で生きて行ける経済の仕組みになぜならないのか不思議です。「一人の母親から生まれた」というのに、生まれた国によって人生が全く異なってしまうというのはおかしなことです。
 タバコはなし。無煙です。(○)

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徐葆光が見た琉球 冊封と琉球

2013-12-27 | 2015以前の映画評


「徐葆光が見た琉球 冊封と琉球」 本郷義明監督 ○ ☆☆

 1719年、中国から琉球の新王を任命するために冊封使徐葆光が派遣されました。当時の琉球は
安定した政治体制のもと文化が花開いていました。滞在する8ヶ月の間に催される宴での芸能や料理
を徐は持ち前の好奇心と緻密な性格から細部にわたって記録しました。その記録をもとにこの作品は
当時を再現するとともに新たな資料から徐の故郷をも取材し、徐の人間性にも迫り、未来に向けての
琉球と中国との友好関係に期待を寄せています。
 総合監修と映画にも出演しナビゲーターを勤めているウ ヤンファさんの研究の成果で18世紀の琉球
の姿を再現することができました。武器を捨て礼節と徳を持って外交を行い、芸能で来賓をもてなし
た琉球王朝の精神は今の沖縄の人々にも受け継がれ「すべての武器を楽器に」というスローガンに込
められています。
 沖縄には何度も行っていますがまだまだ知らない沖縄があり、楽しみが増えました。
 タバコはなし。無煙です。2014年無煙映画でスタートです。


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祭の馬

2013-12-22 | 2015以前の映画評


「祭の馬」 松林要樹監督 ×

 福島県南相馬では千年続くと言われている「相馬野馬追」という祭があります。その日のために多くの馬が相馬の牧場で飼われています。また、競走馬が引退後食肉になるまで相馬で過ごす馬もいるそうです。その馬たちも津波の被害を受けました。津波では命が助かったものの続く原発事故で「立ち入り禁止」となり飢えで死んだり、津波で流されたときのけがをすぐに治療できなかったために病気になった馬もたくさんいました。そのうちのおちんちんにけがをしてしまった一頭を中心に馬たちの震災を記録しています。やせ細って死んでしまった馬たちが哀れでした。
 利口そうな大きな目で人をみすくめる馬たちは美しくもありまた神々しくもあります。何も語ることはありませんが、「原発なんか造って、人間てバカだね。」と思っているのでしょうね。
 見所は馬だけではなく、テレビでは決して放映されない爆発の瞬間のキノコ雲の映像が衝撃的です。また、福島の名物に馬刺があるのですがこの作品を見るとちょっと食べれなくなるかも。
 タバコは、飼い主の男性がたびたび喫煙していました。タバコにはポロニウムが入っているのだということをきっと知らないのでしょう。「人間てバカだね。」(馬のつぶやき)

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鑑定士と顔のない依頼人

2013-12-18 | 2015以前の映画評


「鑑定士と顔のない依頼人」 ジュゼッペ トルナトーレ監督 伊 ○ ☆☆☆

 天才オークション鑑定士ヴァージル オールドマン(ジェフリー ラッシュ)のもとに資産家の両親が残した美術品の鑑定をしてほしいと言う依頼が電話でありました。依頼主は時間を守らなかったり、屋敷を訪れても鍵がかかっていたりします。ヴァージルは依頼を断ろうとしますが、なぜか気になって再度屋敷を訪れます。依頼人は「広場恐怖症」で人前に姿を現すことができず、言葉を交わすだけでその上美術品には大したものもなかったのです。しかしながら、床に落ちていた古い歯車にヴァージルは心を引かれます。美術品修復師ロバート(ジム スタージェス)に見せると彼も「これは18世紀の機会人形のものだ。もっと部品があればいいが・・・」と興味を示すのでした。屋敷を訪れるたびに歯車を集め、同時にヴァージルは姿を見せない依頼人の女性に少しずつ近づいていくのですが・・・。
 孤児で育ち本当の愛を知らず(ヴァージル=童貞)絵画の中の女性だけを愛して高齢(オールドマン)になってしまった主人公のこころのすきまに入り込んでいく騙しのテクニックがたいへん計算されていてお見事です。見終わってから「はたして誰が仕組んだのか。」いつまでも余韻を味わえる秀作です。2013年の洋画ベストワンです(☆☆☆)。
 タバコはなし。無煙です。ラストのプラハのレストランの場面ではドアに禁煙マークがありました。
 印象に残った場面は、なんといっても秘密の部屋に飾られた女性の肖像画の数々。すべてが彼を見つめるように配置されています。どんなに多くの美人画もひとりの美女にはかなわなかったようです。

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カノジョは嘘を愛しすぎてる

2013-12-16 | 2015以前の映画評


「カノジョは嘘を愛しすぎてる」 小泉徳宏監督 ×××

 青木琴美原作の人気コミックの映画化です。
 高校でバンドを組んでいる理子(大原櫻子)は、人気バンドの陰のメンバーとは知らず、アキ(佐藤健)と出会いお互いに一目惚れします。理子たちのバンドはアキのバンドをスカウトした高樹(反町隆史)にスカウトされプロデビューすることになります。理子に「自分はニート」と嘘をついていたアキですが、理子の天性の歌声を聴くと放っておけなくなるのでした。
 大原と佐藤、そして窪田正孝以外の若手の俳優たちが添え物的で残念。もう少し見せ場を作ってほしかったです。
 良かったのはエンディングクレジットの後にラストシーンがあることで、おかげで誰も席をたたず大変効果的でした。
 タバコは、音楽プロデューサー役の反町隆史がたびたび茶色のタバコを吸っていました(××)。ボーカリストの前で平気で喫煙する音楽プロデューサーって偽物ですね。反町さんの飼い犬がトラブルを起こして多額の賠償金を請求されているから、お金が必要なのでしょうか。顔色もどす黒いし声もガラガラで、ちょっと心配です。
 また、売り出し中の若手三浦翔平もマルボロを数回吸いました(×)。
 最近は一般の作品(G)ではほとんど喫煙シーンがないので大変タバコが目立つ時代遅れの作品です。
 映画館でのマナーについて一言。JK(女子校生)に囲まれ、化学物質の匂いがあふれる中で鑑賞しました。マスクをせずにはいられませんでした。(タバコよりはいいけど柔軟剤や化粧品の匂いもなんとかしてほしい。)

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武士の献立

2013-12-14 | 2015以前の映画評


「武士の献立」 朝原雄三監督 ○ ☆

 加賀藩の江戸屋敷に働くお春(上戸彩)は料理上手です。料理方を勤める舟木伝内(西田敏行)に請われ、息子の嫁に嫁ぎます。息子安信(高良健吾)は剣の腕は良いのですが、包丁侍の役職にはまったく興味も示さず、意欲は皆無でした。出戻りで4歳年上のお春は必死に夫に料理指南を始めるのですが・・・。
 加賀のお家騒動も絡んでいて単なる料理映画ではない中身のある作品です。武力ではなく、饗応という文化で藩の存在を認めさせようと言う考え方には共感を感じます。
 男尊女卑の風潮の中、お春を認めた伝内の懐の深さも現代的で、その期待に応えたお春もりりしい存在でした。元気の出る映画です(☆)。
 タバコはなし。無煙です。料理を作る人が喫煙者ではちょっと気持ちが悪いですよね。
 新しい食材を求めて能登へと夫婦で旅に出ます。そこで見る数々の郷土料理、食材が今を形作っているんですね。この国の良さは食文化にあるということを実感させてくれます。
   

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利休にたずねよ

2013-12-13 | 2015以前の映画評


「利休にたずねよ」 田中光敏監督 ○

 原作は山本兼一の直木賞受賞作品です。
 秀吉の怒りを買って切腹を命じられた利休(市川海老蔵)の姿から始まり、過去へとさかのぼって行きます。信長(伊勢谷友介)に重用され、秀吉(大森南朋)からは愛されそして憎まれもします。そして、利休の美への審美眼を育てた謎の恋物語を明らかにしていきます。
 夫には想い人がいることを知っていながら、「私のようなものが妻になってよかったのでしょうか」と問いかける妻役の中谷美紀が微妙な役所を好演していました。また、利休になる前のやんちゃな若旦那だった頃の海老蔵が歌舞伎役者らしいメリハリのある動きで魅力的でした。
 タバコはなし。無煙です。ちなみに「一服」はお茶のことです。元々はタバコのことではありません。
 印象に残った場面は、荒波が打ち寄せる海岸線です。利休の人生を象徴的に表現しているのではないでしょうか。

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RED レッド リターンズ

2013-12-06 | 2015以前の映画評


「RED レッド リターンズ」 ディーン パリゾット監督 米 ○

 CIAを引退した元スパイたちが、32年前の失敗したミッションに再び関わってしまい、各国の諜報部員や暗殺を依頼されたヒットマンたちを向こうに回して大奮闘します。
 ブルース ウィリス、ジョン マルコヴィッチにアクション映画初出演のヘレン ミレンなどのベテランに加え、イ ビョンホン、キャサリン ゼタ ジョーンズそして若手のメアリー ルイーズ パーカーが参戦します。そして不気味な科学者役はアンソニー ホプキンスと役者が揃っています。ドンパチアクションにカーチェイスとエンターテイメントの王道をいく作品です。女性の活躍もなかなかいいです。ただ、ラストで核爆発させるのはちょっと問題ですね。
 タバコはなし。無煙です。 

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