
「サード・パーソン」 ポール ハギス監督 英 ×××
ニューヨーク、ローマ、パリ、それぞれの街の3組の男女が繰り広げる愛の物語、ラストではすべての物語が交錯していく・・・?
スランプに陥っている作家(リーアム ニーソン)のデスクから話は始まります。子どもが彼に向かい「ウォッチ ミー(私を見て)」とつぶやきます。プールの事故で子どもを亡くしていたのです。そして、最終的にはこの場面が鍵となります。ネタバレかな。3都市の男女の問題には事情は異なるものの、すべて「子どももしくは親子」が絡んでいます。複雑な展開ですが、名優たちの競演をとりあえず楽しめばいいのかもしれません。前作の「クラッシュ」のようにいくつかの物語がすっきりひとつに結びつくことができなくて難解になってしまい残念です。
なお、物語の中で、ロマ人への差別が描かれ、ヨーロッパも一つになるのは難儀なことだと思えます。
タバコは、作家のデスクではタバコの煙が常に漂い(××)、登場人物の何人かもタバコを手にしています。(×)ただ、良く観察していると実際に口にしている場面は1、2回でただ持っているだけの場面や灰皿で煙っているだけの場面もありました。また、洗面所やトイレなどさまざまな「水にものを落とす」場面が心理描写の重要な演出となっていて、そのひとつでもあるウィスキーのグラスに吸い殻を投げ込む場面が印象的でした。誤飲すると大変ですが。