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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

サード・パーソン

2014-06-29 | 2015以前の映画評


「サード・パーソン」 ポール ハギス監督 英 ×××

 ニューヨーク、ローマ、パリ、それぞれの街の3組の男女が繰り広げる愛の物語、ラストではすべての物語が交錯していく・・・?
 スランプに陥っている作家(リーアム ニーソン)のデスクから話は始まります。子どもが彼に向かい「ウォッチ ミー(私を見て)」とつぶやきます。プールの事故で子どもを亡くしていたのです。そして、最終的にはこの場面が鍵となります。ネタバレかな。3都市の男女の問題には事情は異なるものの、すべて「子どももしくは親子」が絡んでいます。複雑な展開ですが、名優たちの競演をとりあえず楽しめばいいのかもしれません。前作の「クラッシュ」のようにいくつかの物語がすっきりひとつに結びつくことができなくて難解になってしまい残念です。
 なお、物語の中で、ロマ人への差別が描かれ、ヨーロッパも一つになるのは難儀なことだと思えます。
 タバコは、作家のデスクではタバコの煙が常に漂い(××)、登場人物の何人かもタバコを手にしています。(×)ただ、良く観察していると実際に口にしている場面は1、2回でただ持っているだけの場面や灰皿で煙っているだけの場面もありました。また、洗面所やトイレなどさまざまな「水にものを落とす」場面が心理描写の重要な演出となっていて、そのひとつでもあるウィスキーのグラスに吸い殻を投げ込む場面が印象的でした。誤飲すると大変ですが。


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トランセンデンス

2014-06-28 | 2015以前の映画評


「トランセンデンス」 クリフトファー ノーラン監督 米 ○

 人工知能が人間の知能を凌駕し進化を次の段階へ導くのか、という近未来のお話です。タイトルは「超越」という意味です。
 天才科学者のウィル(ジョニー デップ)は、科学の発達が人類を不幸にしていると考える集団に銃で撃たれます。傷は完治したものの弾丸にポロニウムが込められていたため、放射能被爆のため数週間の命と宣告されます。ウィル同様優秀な科学者でもある妻のエヴリンはウィルの頭脳をコンピューターにインストールします。死後も語り合うことができるようになり、はじめは喜んでいましたが次第にウィルはけがをした労働者への再生医療をきっかけに自分の思うがままに操れる世界を構築しようと暴走するのでした。
 コンピューターが人よりも賢くなると言うテーマはかつての名作にもありますが、再生医療の技術が日進月歩している今日この作品のようなことも起きうるのかもしれません。進化とはいったいなんなのか考えさせられる作品です。
 タバコはなし。無煙です。タバコにもポロニウムが含まれているので喫煙者は注意しましょう。


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渇き。

2014-06-28 | 2015以前の映画評


「渇き。」 R15 中島哲也監督 ×××

 容姿端麗、成績優秀、学園のカリスマだった娘の加奈子(小松菜奈)が行方不明となり、別れた妻からの連絡がきっかけで、娘探しをはじめたろくでなしの元刑事(役所広司)がたどり着いた娘の姿とは・・・。
 コンビニでの殺人事件から始まり、全編に渡って暴力の目白押しです。高校でのいじめやヤクザとの薬物がからんだ暴力や殺人の応酬で感覚がマヒしてしまい、後半には不感症になると言うかギャグのように見えてしまいました。「過ぎたるは及ばざるが・・・」ですね。
 ストーリーもあちこち飛んでその上てんこもりすぎて結局何が言いたかったのかよくわからず終わってしまいました。警察権力の怖さをもっと追求して欲しかったけれど中途半端で、薬物蔓延の問題を言いたかったのか、ロリコン親父に鉄槌を落としたいのか、単に加奈子と言うバケモノ的な娘を描きたかったのか・・・。全然わからない。後輩の刑事(妻夫木聡)がタバコではなく棒付きキャンディを常にしゃぶっていてふざけた感じはおもしろいけれど、一度くらいは本当の凄みも見せないとただのおばかデカにしか見えないし、いきなり登場したオダギリジョーはいったいなんだったの? 音楽が効果的に暴力場面を抑止していましたが、一方ではうるさすぎていました。こちらも中途半端。予告編は面白そうだったのですが残念です。
 タバコは、主人公の役所広司が度々喫煙しました。(×××)ただ、タバコを持って火をつけようとして終わる場面などもあり、多少は回数を減らす工夫はしていたのかもしれません。高校生やヤクザ、女性たちが吸わなかったのは評価できます。薬物には手を出していましたが。


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ポンペイ

2014-06-27 | 2015以前の映画評


「ポンペイ」 ポールW Sアンダーソン監督 米カナダ独 ○

 西暦79年、イタリアの小都市ポンペイを葬ったヴェスヴィオ火山の悲劇を目前にしたはかない恋を描いています。
 17年前ローマ人に家族を皆殺しにされかろうじて生き残ったケルト人のマルロ(キット ハリントン)は奴隷となり剣闘士としてポンペイにやってきました。移動の途中でポンペイの有力者の娘カッシアと出合い、ふたりは恋に落ちます。しかし、ローマから派遣されている元老院議員がカッシアを妻にと狙っていました。その議員こそがマルロの一族を滅ぼした張本人なのでした。一方、火山は噴火の兆候を見せていますが、為政者たちは「いつものことさ」と何の策もとらないのでした。そしてそのときを迎えます。
 火山の噴火やそれに伴う大津波の映像はCGとは言え迫力があります。しかし、恋物語はおまけのようなもので、ほとんどが殺し合いの場面というのはいかがなものでしょうか。主役のキット ハリントンが魅力的でそれは評価できますが。
 休眠中の富士山が噴火しそうになったらその情報は隠さないで公開して欲しいものです。
 タバコは、なし。無煙です。


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円卓 こっこ、ひと夏のイマジン

2014-06-27 | 2015以前の映画評


「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」 行定勲監督 ○

 芦田愛菜が等身大の小学3年生をゴテゴテの大阪弁で演じています。
 こっこ、こと琴子(芦田愛菜)は両親、祖父母、三つ子の姉みんなから愛されていますが、なんと好きな言葉が「こどく」。子ども時代から思春期の入口に近づいた微妙な小3の心理を描いています。
 クラスには、在日、ボートピープル、学校嫌いの子もいますが、「人と違うことがかっこええ」と思っているこっこにとってはどの子にもいい意味での興味と関心を持って接しています。いちばんの仲良しは吃音のぽっさんです。祖父(平幹二朗)が教えてくれた「人の気持ちを想像すること、イマジン」という言葉を胸にこっこは成長していくのでした。
 「人と違う」子どもやおとな(変質者もどき)を温かい目で観ているこっこの姿には大人になってしまった私たちは学ぶべきものがありそうです。愛菜ちゃん初め子役たちが名演していました。
 タバコはなし。無煙です。子どもたちを受動喫煙の害から守っていい映画となりました。(○)


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罪の手ざわり

2014-06-26 | 2015以前の映画評


「罪の手ざわり」 R15 ジャ ジャンクー監督 中日 ××××

 発展する中国社会の中で置き去りにされて行く人々を描かせたら天下一品の監督が、今作で描いた「普通の人々」は懸命に生きているけれど、というか生きていたからこそ犯してしまった4つの殺人事件を描きました。カンヌ映画祭脚本賞受賞作です。
 村の共同所有だった炭坑を独り占めした実業家に怒る山東省の男、妻には出稼ぎと偽って強盗をしている重慶の男、客から札束で頬をたたかれる湖北省の女、クラブのダンサーとの恋に苦しむ広東省の男、それぞれが必死になって生きているのですが、経済発展のゆがみが彼らから幸福を奪っているのでしょうか。中国では上映できるのかちょっと気になります。
 北野武の事務所が共同制作しているためか、暴力シーンがキタノ流で強烈でした。
 タバコは、ほとんどの登場人物が喫煙者で、宴会の準備品の中に「酒とタバコ」が入っているくらいで、まだまだタバコがおもてなしの一つになっているようです。労働者も喫煙者がほとんどで中国の経済発展もこれでは先が思いやられますね。今後医療費が国家経済の重りになっていくことでしょう。


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ブルージャスミン

2014-06-26 | 2015以前の映画評


「ブルージャスミン」 ウッディ アレン監督 米 ×

 セレブ階級を皮肉なアングルからとらえるのが得意の監督ですが、今回は詐欺すれすれの取引で大金持ちの夫がFBIに逮捕され、妻ジャスミン(ケイト ブランシェット)は無一文になって妹の家に転がり込んでくるお話です。妹はスーパーで働いて二人の子どもを育て結婚しようと思っているボーイフレンドもいますが、ジャスミンが同居したためデートもままなりません。ジャスミンはショックで安定剤が手放せませんが、生活のため歯医者の受付の仕事を始めます。セレブな生活しか経験のないジャスミンにとってはすべてが負担で妹のことも受け入れきれないのでした。姉妹で訪れたパーティーでは二人とも新しい出合いがありました。ブルーな気分は果たして晴れるのでしょうか。
 タバコはパーティーで出合った男が2回ほど喫煙しましたが、(×)主役級の俳優は喫煙しませんでした。


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超高速!参勤交代

2014-06-25 | 2015以前の映画評


「超高速!参勤交代」 本木克英監督 △

 参勤交代を終えて帰国したばかりの弱小貧乏藩湯長谷藩に、なんと「五日以内に参勤交代せよ」と幕府からのお達しが届きます。実は金満家の老中(陣内孝則)が慌て者の忍びから聞いた偽情報で「金山を独り占め」するために湯長谷藩を取り潰そうと企んだのです。藩主の内藤(佐々木蔵之介)はじめ家老や藩士とともに知恵と勇気で奇策を労して立ち向かうのでした。
 内藤が誰にも誠実な態度で接していることで敵の心も動かし、上に立つ者の鏡のような人格者です。一方閉所恐怖症と言う弱い部分もあり人間的です。
 ラストで八代将軍吉宗が言う「政(まつりごと)を誤って、いわきの地を汚すでないぞ。」というセリフが心に浸みました。政治家のみなさんこの言葉の意味がわかるかな。
 タバコは、参勤交代要因が休憩中にひとりだけキセルをふかしていました。(△)


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わたしのハワイの歩きかた

2014-06-18 | 2015以前の映画評


「わたしのハワイの歩きかた」 前田弘二監督 ○ 無煙映画賞候補

 出版社で働くみのり(榮倉奈々)はがんばっている仕事では評価されず、つきあっている男は気づけば既婚者、同性の友だちは表面的なつきあい・・・。その友人の結婚式の二次会の幹事を頼まれたことがきっかけでハワイへやって来たのでした。現地で知り合った茜(高梨臨)と意気投合、茜にコーディネーターになってもらい、お店やレストランを紹介してもらいます。現地で働くさまざまな日本人とも出合い、ハワイでの生活をエンジョイし、その上恋もするのですが・・・。
 楽園への脱出ムービーのはずでしたが、結局は人生そのものを問われるという展開が良くできています。みのりのセリフには共感できる言葉も多く、親父の説教より身にしみる人も多いかもしれません。微妙な気持ちの揺れを榮倉が細やかに演じていました。(主演女優賞候補?)職場の後輩役の池松壮亮や茜の恋人役の宇野祥平も好演していました。
 また、ハワイ原住民の葬送の儀式が厳かでよかった。あの場面のおかげで作品そのものがかなりひきしまりました。
 タバコはなし。無煙です。ハワイはタバコ規制が厳しいので、当然と言えば当然ですがタバコは映りませんでした。

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ノア 約束の舟

2014-06-18 | 2015以前の映画評


「ノア 約束の舟」 ダーレン アロノフスキー監督 米 ○

 旧約聖書「創世記」の「ノアの箱船」伝説を独創的な解釈のもと映画化しました。
 人間は堕落し、地上には悪がはびこってしまったために、神はすべてを地上から消し去ろうとしました。しかし、ノアは「すべての動植物を箱船に乗せて守るよう」神からの言葉を受け取りました。そして家族と巨大な「番人」の協力で箱船建設は進みます。一方、兄弟の確執や「悪を代表する」かのような残忍な軍隊に脅されたりするのでした。ノアは神の言葉を信じ、信念を貫くのですが・・・。
 誰もが一度はどこかで聞いたことがある伝説を見事に、というか予想以上のスペクタクルで見せてくれました。その映像は見応えがありました。でも、それだけかな。
 タバコはなし。無煙でした。時代的に(?)存在しないですね。

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