無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

TAP —THE LAST SHOW

2017-06-29 | 2017日本語映画評


「TAP —THE LAST SHOW」 水谷豊監督 ☓☓

 俳優の水谷豊が20年以上温めていたタップダンサーを主人公にした企画が実現しました。
 かつて名タップダンサーだった渡真二郎(水谷豊)は公演中の事故で大怪我をし、今は酒に溺れる日々を送っていました。そこへつぶれかけている劇場のオーナーからラストショーの話が持ち上がります。渋っていた渡もその気になってオーディションを始めるのでした。
 見どころはタップダンスです。主なメンバーはすべて本物のダンサーが演技をしているということで吹き替えがないので自然な動きが楽しめます。オーディションを受けるダンサーの個人的な物語はそれぞれありますがあくまでもダンスの合間の余興のようなもので、タップダンスの映画です。
 ダンスは見事でしたが、オーディションからいきなり四季を演出した豪華なショーの本番になってしまい衣装あわせとか裏方の場面がなかったのがちょっと不自然でした。
 個人的には島田歌穂がいつからコメディエンヌになったのかとちょっとびっくりしました。
 また、映画では「相棒」のイメージが強い水谷が汚れ役を好演していました。
 タバコは、母親の介護に疲れた女性が喫煙(☓)。ホストをバイトにしているダンサーが喫煙(☓)。ダンサーやホストが喫煙していたらプロ失格ではないでしょうか。辛い時の喫煙も演出としては古臭いです。


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いつまた、君と 何日君再来

2017-06-28 | 2017日本語映画評


「いつまた、君と 何日君再来」  深川栄洋監督  ☓☓

 俳優の向井理が自身の祖母の手記を脚本家の山本むつみに頼んで映画化しました。
 戦中から戦後にかけての激動期を生きた家族の物語です。
 朋子(尾野真千子)は「これから南京で一旗揚げる」という吾郎(向井理)と結婚し中国へ渡ります。しかし、敗戦を迎え上海から朋子の実家を頼って引き上げてきます。歓迎されるはずの実家には畑もなく開墾することから始めなければなりませんでした。絵を描くことが得意な吾郎は事務仕事ならともかく肉体労働は馴染めず、二人の子どもを連れて実家を離れます。しかしながら、貧乏な生活はどこへ行っても続くのでした。
 一言で言ってしまえば「甲斐性なしの夫を持った妻の苦労話」です。甲斐性がないだけでなく不運と過去のトラウマを抱え精神的にも肉体的にも弱さのある夫に明るく連れ添った妻、と言う構図はこの時代には多くの家庭の姿でもあったのではないでしょうか。
 タイトルは当時ヒットした歌のタイトルです。なお、今作でも女優の高畑充希がエンディングテーマとして歌っていますが、聞かせてくれてます。
 タバコは、朋子の父親イッセー尾形が喫煙(☓)。吾郎がかかる医師も診察室で喫煙しながら病状を説明していました(☓)。確かの当時はそういう時代だったのでしょうが、タバコを登場させることに何か意味はあったのでしょうか。


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昼顔

2017-06-24 | 2017日本語映画評


「昼顔」 西谷弘監督 ◯

 テレビドラマ「昼顔 平日午後3時の恋人たち」の1年後を描く劇場版です。
 不倫相手の教師北野(斎藤工)と裁判で二度と会ったり連絡をしたりしてはいけない立場になった紗和(上戸彩)は離婚し、ひとりで誰も知る人がいない海辺の町でひっそりと暮らしていました。
 そんなある日北野が市民講演会の講師として町にやってきます。いけないこととは思いつつも気持ちを抑えきれず紗和は会場に出かけてしまうのでした。
 ホタルの観察という表向きの理由でふたりは再び密会を重ねるようになりますが、北野の妻乃里子(伊藤歩)に知られてしまい再び気づかないうちにそれぞれが泥沼に入り込んでしまうのでした。
 テレビドラマを見ていないのでなんとも言えませんが二人の関係が理解できませんでした。上戸も斎藤も魅力に欠け「なんでこんな人と・・・。」という感じです。斎藤のセリフに「わからない。」とありましたが、観客にも全然わかりませんでした。
 タイトルのイメージがどうしてもカトリーヌ ドヌーヴのフランス名画なので、タイトルがマイナスイメージになっていまいました。「平日午後3時の恋人たち その後」にしておけばよかったのに。
 唯一音楽は良かったです。予告編で流れるテーマ曲も耳に残る名曲でしたが、本編で挿入される音楽もアレンジが良かったです。
 タバコは、なし。無煙です。魚屋の渋川清彦が喫煙しなくて良かったです。



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こどもつかい

2017-06-22 | 2017日本語映画評


「こどもつかい」 清水崇監督 ☓ 逆PP

 滝沢秀明を主演に招き、彼の芸と魅力を堪能できるオリジナル脚本のホラー映画に仕上げました。
 子どもが行方不明になった後その周辺で虐待している親などが自殺したり急死したりする事件が次々起こりました。事件の真相を追う記者江崎駿也(有岡大貴)の友人も被害にあってしまいます。駿也と同棲している保育士の尚美(門脇麦)の保育園でも虐待されている子どもがいてその子と尚美の前に突然「こどもつかい」(滝沢秀明)が現れるのでした。尚美も被害者になってしまうのでしょうか。
 ホラー映画が得意の監督らしく背筋がゾクッとするような場面もいくつかあります。その上後半は黒沢清監督を思わせる「廃墟ホラー」の味も加わりホラーとして充分楽しめます。一方、滝沢が美しく魅力的で「上品なジャック・スパロウ」が似合っています。物語は結構複雑ですが、「子どもを虐待するといつか報復を受けますよ。」という警告としての意味もある作品となりました。
 タバコは、ネタバレになるので誰が吸ったとはかけませんが、葉巻が一度使われました。(☓)ただ、虐待されている子どもの腕には決まったようにタバコの火のやけどがありその点は「逆PP」
といえます。タバコの火で子どもに折檻をするのはもちろん虐待ですが、子どもの前で喫煙することも虐待です。そういう親には「こどもつかい」がお仕置きに訪れるかもしれません。


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世界でいちばん美しい村

2017-06-19 | 2017日本語映画評


「世界でいちばん美しい村」  石川梵監督 ☓

 2015年のネパール大地震で大きな被害を受けたラプラップ村の様子を伝えるドキュメンタリー映画です。倍賞千恵子がナレーターをしています。
 ヒマラヤ山麓の小さな村は地震で壊滅的な被害を受けました。その直後の様子と復興が進んでいく様子をある一家、看護師、に密着することで地震に対する人々の思いとその変化を紹介しています。日本の311後と同様、避難した場所と元々住んでいた場所への思いなど環境は異なりますが状況はよく似ています。監督の「伝えたい」という思いが全編に溢れている作品です。
 ただ、その思いがちょっと行き過ぎて後半の、儀式とか祭りの場面は日本人から見ると似たようなことの繰り返しとなってしまいもう少しコンパクトに纏めても良かったのではないかと思いました。
 標高がどれくらいか知りたかったです。ダンスを踊るのは結構きついのではないかと思いました。
 タバコは、家族の父親が喫煙しました。子どもたちの前でも気にしていない様子が残念です。(☓)


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名探偵コナン から紅の恋歌

2017-06-18 | 2017日本語映画評


「名探偵コナン から紅の恋歌」 静野孔文監督 ◯

 青山剛昌原作の人気コミック劇場版アニメーション映画の21作目。
 京都と大阪を舞台に「百人一首」の競技大会を背景にした殺人事件をコナンたちが解決させる物語です。「百人一首」の歌をうまく取り入れた推理劇で大人の観客も充分楽しめる内容です。特に音楽が効果的です。
 21作目ですが、簡単な前説もあり、コナン君がどうして小さいのかなど初心者にもわかりやすかったです。
 また、エンドロールが大変素晴らしくエンドロールの後にもおまけの場面があり、観客を場内が明るくなるまで席に釘付けにする演出に映画への愛が感じられました。
 タバコは、なし。無煙です。


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わたしは、ダニエル・ブレイク

2017-06-17 | 2017外国語映画評


「わたしは、ダニエル・ブレイク」 ケン ローチ監督  ◯ ☆☆

 事務的な行政のはざまで切り落とされていく人々を監督らしい深い愛で描いたヒューマンドラマです。舞台はイギリス北東部ニューカッスルです。
 心臓を患い大工の仕事ができなくなったダニエル(デイブ ジョーンズ)は福祉事務所を訪れます。しかし、そこでの扱いはけんもほろろでパソコンが使えないため何をどうしていいかもわからず途方に暮れます。そんな時、二人の幼い子供を連れたシングルマザーのケイティ(ヘイリー スクワイアーズ)と出会います。ダニエル同様行政職員の冷たい対応に困りはてていました。ダニエルはケイティを励まします。しかし、事態は一行に改善されません。人間の尊厳まで踏みにじる対応にダニエルは怒りの一手を投じるのでした。
 その日の食事にも事欠く貧困は決してイギリスだけの問題ではありません。どんな社会であれ子どもや高齢者、病人などの弱者を投げ出さない社会であってほしいものです。かつては「ゆりかごから墓場まで」と言われていたイギリスがどうしてこうなってしまったのでしょうか。
 作品は人とのつながりに希望を託しているようにも見えますが、やはり行政の側が人の尊厳を踏みにじらないように人々が監視することが必要なのではないでしょうか。貧困はその人のせいではないのです。
 タバコは、町中の場面でちらりと映ったかもしれませんが、無煙ということにしましょう。


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ローガン

2017-06-16 | 2017外国語映画評


「ローガン」 R15+ ジェームス マンゴールド監督 △電子タバコ

 「Xメン」シリーズのキャラクターでミュータント(突然変異種)のウルヴァリンが主役の3作目です。
 ウルヴァリン/ローガン(ヒュー ジャックマン)はミュータントの多くがが絶滅した2029年雇われドライバーとなっていました。往年の体力はなく老いを自覚していました。そんな彼に「ノースダコタまで乗せてほしい。」と少女を連れたメキシコ人の女性に頼まれます。その日は断ったローガンですが翌日女性は何者かに殺され少女ローラ(ダフネ キーン)が一人残されていました。車椅子生活のプロフェッサーXチャールズ(パトリック スチュワート)の説得でローガンは二人を車に載せ出発します。しかし、何者(ボイド ホルブルック)かが執拗に追ってくるのでした。
 ミュータントなのに老人介護と子どもの世話で忙しくなったローガンがなんとなく人間的で「大変ですね」と声をかけたくなります。
 老眼になっているローガンという設定は次代のウルヴァリンとの差をつけるためだったのでしょうか。ヒュー ジャックマンはウルヴァリン役を最後にしたいようですが、マーベル社の思惑とはちょっと違うかもしれません。(筆者としては王子様系のきれいな役を見たいものです。)
 ローラ役のダフネ キーンのアクションがすばらしかったです。悪役のホルブルックもなかなか不気味で良かったです。
 タバコは、中古車販売店の女性が電子タバコを吸っていました。(△)

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22年目の告白〜私が殺人犯です〜

2017-06-16 | 2017日本語映画評


「22年目の告白〜私が殺人犯です〜」 入江悠監督 ☓☓

 韓国映画「殺人の告白」を原作にし、藤原竜也、伊藤英明のダブル主演で描きました。
 1995年、最も身近な人の目の前で絞殺し、それをマスコミに発表させるという非情な連続殺人犯は手がかりもなく15年後に時効を迎えました。事件から22年後「私が犯人です。」という男(藤原竜也)が「告白本」を出版したのです。出版社の演出が功をなし、彼はマスコミの寵児となり本は飛ぶように売れました。一方、当時捜査をし、犯人の罠にはまって先輩刑事を目の前で殺されてしまった牧村刑事(伊藤英明)は5人の被害者の家族同様怒りに震えます。
 テレビのニュース番組のキャスター仙堂(仲村トオル)は自分のニュース番組に犯人と牧村刑事を招き対決させるのですが・・・。
 最後まで読めない展開で、オリジナルよりかなり面白くなったと思います。藤原の不気味さと伊藤の一徹な正義感とそれに加えて仲村トオルが今までにない名演技を見せてくれました。もう一度見たくなるサスペンスドラマです。
 タバコは、残念ですが1995年当時の警察署内で何人か喫煙(☓)。伊藤英明が1回喫煙(☓)。岩城滉一もちょっと吸わされました。伊藤は全速力で犯人を追いかける場面もあり、そろそろ喫煙後の急激な運動は命取りになりますね。岩城も年齢的に命がけの1本ではないでしょうか。もし二人に何かあったら「入江監督、あなたが殺人犯です。」


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ピーチガール

2017-06-11 | 2017日本語映画評


「ピーチガール」 神徳幸治監督 ◯

 上田美和の人気コミックが原作です。
 もも(山本美月)は水泳部だったせいで日焼けしているのが悩みのタネで今日も黒い日傘に黒手袋で通学しています。気になる男子はとーじ(真剣祐)ですが、親友のふりして実は小悪魔の沙絵(永野芽郁)はももの好きなものはなんでも先取りしてしまい、とーじにも近づきます。一方、校内一のモテ男子カイリ(伊野尾慧)はあるきっかけでももと出会い次第にももに惹かれていくのでした。しかし、そこにたちはだかるのがいつもの沙絵なのです。
 甘ったるい青春物ではありますが、少年少女はこのような作品から映画館に足を運ぶきっかけとなって「あーおもしろかった。◯◯ちゃんかわいい。」とか「◯◯くん素敵。また見に行こう」となればそれなりに目的は達成できているのでしょう。
 江ノ島の風景がよかったです。小悪魔役の永野芽郁も可愛いだけじゃない、感じでした。
 タバコは、なし。無煙です。

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