
「神様はバリにいる」 李闘士男監督 ×
仕事に失敗して死ぬためにバリに来た祥子(尾野真千子)が大富豪のアニキ(堤真一)とであって人生をやり直す勇気をもらうまでをコミカルに描きました。
婚活ビジネスに失敗し多額の借金を背負ってしまった祥子は、バリで胡散臭そうなアニキと出会います。はじめは怪しんでいた祥子ですが、周囲のバリ人から信頼されている姿と、どぎつい関西弁でまくし立てる人生哲学を聞かされているうちにアニキの人間性に魅かれ、弟子入りします。アニキの計画もうまくいくことばかりではなく途中で頓挫することもありましたが、そんな時にこそアニキの本当の思いが現れるのでした。
原案は「出稼げば大富豪」クロイワ ショウのエッセイ集です。アニキは実在し、グループ32社を束ねるだけでなく、孤児の里親になったり寄付活動を積極的に行ったりしているそうです。モデルの人が実際にどういう人かわかりませんが、堤真一ならではの豊かな表情とレトロなギャグで笑わせてくれます。落ち込んでいる人が観ると祥子のように元気がでることでしょう。久しぶりに映画館内で笑い声が聞かれました。最近声を出して笑える邦画はめったにないですね。
タバコは、アニキが冒頭で1回、途中で煙だけ1回映りました。(×)誰もが楽しめる作品だっただけに無煙でなく大変残念です。