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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「ミッシング」

2024-05-27 | 2024映画評


「ミッシング」 吉田恵輔監督 ☓☓

 監督のオリジナルストーリーです。幼児の失踪で壊れていく家族の姿と「失踪事件」を伝える報道の姿を描きました。
 沙織里(石原さとみ)が娘の美羽を弟(森優作)に預けライブに行っている間に美羽は失踪してしまいます。夫(青木崇高)とともに必死になってビラを配り情報を集めようとしますが手がかりはありません。一方、地方局の砂田(中村倫也)は報道番組として沙織里に取材し番組を制作しますが、上司からは視聴率が取れるような内容にしろといわれ沙織里自身もその要請に無意識に応えてしまうのでした。

 SNS上での無責任な誹謗中傷で心を壊されていく沙織里を石原が熱演していますが、ラスト近くの青木や森の演技も素晴らしいです。
 くれぐれも子どもをひとりにするのはやめましょう。

 タバコは、青木が何回か喫煙していました。


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「碁盤斬り」

2024-05-26 | 2024映画評


「碁盤斬り」 白石和彌監督 おまけ◯

 監督自身が撮りたかった時代劇です。物語は落語の「柳田格之進」を基に、冤罪で故郷彦根藩を離れ江戸の長屋に暮らしながら仇討ちを目指す姿を囲碁を媒体に描きました。脚本は加藤正人です。

 柳田(草なぎ剛)は娘のお絹(清原果耶)の縫い物の稼ぎでほそぼそと暮らしていました。柳田は囲碁を嗜んでいて賭け囲碁をする男(國村隼)と勝負をします。柳田の清々しい囲碁に惚れた男萬屋源兵衛は自分自身を省みるようになります。そんな折、萬屋の座敷で囲碁をしていた後50両が消えてしまいます。濡れ衣を着せられた柳田を救うためお絹は吉原に身を売ることを決心するのでした。

 時代劇といえば「勧善懲悪」「吉原」「貧乏長屋」と定番の舞台装置に「囲碁」が加わり味わい深い作品となりました。江戸時代にも「囲碁」ってこんなにファンが多かったのですね。女性も多く勝負していましたが、ジェンダーバランスを考えたのか現実にそうだったのかわかりませんが、どちらにせよよかったです。
 白石監督には本当はこういう真っ直ぐな物語が向いているのではないかと思いました。1年に1本くらいはみんなが安心して楽しめる時代劇を撮ってほしいものです。

 タバコは、ひとりだけキセルを咥えている男がいましたが、煙は映らなかったのでおまけの◯です。


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「悪は存在しない」

2024-05-22 | 2024映画評


「悪は存在しない」 濱口竜介監督 ☓☓☓

 「ドライブ・マイ・カー」の監督の作品。海外では前作同様、高い評価を受けているようです。
 長野県のとある小さな町には移住者も増え自然豊かな中で主人公たちは穏やかに暮らしていました。しかし、そこへコロナ下補助金目当てに畑違いの芸能プロダクションがグランピング施設を作る計画を持ちかけます。説明によれば水源が汚染される可能性があるのでした。

 見どころは「薪割り」主人公の男性が大変気持ちよくマキを割ります。それくらいかな。日常的にほとんどの時間を自然の中で暮らしている観客には冒頭の木々も「いつもの風景」で日々見ているし流石に音楽は流れていないけれど一般的には林の中は不穏な雰囲気はなく、もっと健康的な雰囲気です。
 個人的には共感できるのは「薪割りが気持ちよかった」というセリフくらいでなぜ海外で評価されているのか理解できません。筆者の能力を超えた作品なのでしょう。
 ただ、監督の意向でミニシアターを中心に上映されているようで、ミニシアターお助け作品にはなったようです。今日も平日の昼間なのにほぼ満席でした。

 タバコは、前作同様タバコ宣伝作品で、どちらの立場の人も度々喫煙していました。芸能プロダクションのオフィスで平気で喫煙するなんていつの時代?水源の汚染には厳しい人が何も考えず喫煙して森林を煙で汚すな!
 車内での喫煙ネタなどもあり、妙にタバコにこだわっていることのほうが映画の内容より気になってしまいました。


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「鬼平犯科帳 血闘」

2024-05-16 | 2024映画評


「鬼平犯科帳 血闘」 山下智彦監督 ☓
 
 池波正太郎原作の「鬼平犯科帳」シリーズ劇場版です。長谷川平蔵を松本幸四郎、若い頃を実子の市川染五郎が演じ父子競演です。
 昔平蔵が世話になった居酒屋の娘おまさ(中村ゆり)が久しぶりに現れ「犬」にしてほしいと願い出ます。断られ、平蔵が探しているという九平(柄本明)に近づきます。九平は甚五郎(北村有起哉)を頭とする盗賊一味が強盗を働く現場を目撃していたのでした。この盗賊団は現場を皆殺しにするという恐ろしい一団です。それを取り締まる鬼平とその取り巻き。結末は見てのお楽しみですがどうも続編があるようです。

 昭和の時代劇を久しぶりに見ました。チャンバラは基本が殺し合いなのであまり好きな分野ではないのですが、「テレビで会えない芸人」「憲法くん」の松元ヒロさんが出演するということなので観ることにしました。親戚でも友人でもないのですが彼が登場するとなんだかハラハラしてしまいました。
 次回作でも、松元さんまた出るかな?

タバコは、池波正太郎原作ですから平蔵が何回かキセルをふかしていました。


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「戦雲いくさふむ」

2024-05-14 | 2024映画評


「戦雲いくさふむ」 三上智恵監督 ◯ ☆☆

 「標的の村」「沖縄スパイ戦史」など沖縄と戦争、基地問題をテーマにドキュメンタリー映画を取り続けている監督が、本島だけでなく石垣島、宮古島、与那国島など琉球弧に市民の声とは裏腹に着々と大軍事基地化を進めている姿を追いました。一方、各島に今も継承されている力強い民俗的な文化や芸能、重い人頭税、強制移転によるマラリヤ被害の歴史なども伝えています。

 平和国家だったはずが仮想有事の名の下、数の勢いで軍事予算が増やされいつのまにか軍事大国になっているこの国の姿を琉球弧を舞台に描いています。
 決して遠い離島の話ではなく自分に問われている事を認識するためにも多くの人に見てほしい作品です。
 「私たちは決して島民を見捨てません。」と言い切った自衛隊員がいましたが、彼には是非早期退職して島に移住し住民の一人としてハーリーに参加してほしいものです。

 タバコは、なし。無煙です。

*現在、茨城県・あまや座で上映中。5月17日まで。15日はお休み。

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「青春18✕2 君へと続く道」

2024-05-13 | 2024映画評


「青春18✕2 君へと続く道」 藤井道人監督 台湾日本合作 ☓☓

 ジミー ライの紀行エッセイを実写映画化しました。
 高校生のジミー(シェー グアンファン)は、バイト先のカラオケ店で日本人バックパッカーのアミ(清原果耶)と出会い恋をします。天真爛漫ながらどこか陰があるアミでしたが打ち解けてしばらくすると突然帰国してしまいました。意気消沈したジミーでしたが、大学にもなんとか合格しゲーム開発で成功と挫折を経験し、18年後にアミの故郷只見を訪れるのでした。

 ネタバレ厳禁作品なので詳しくは書けませんが、主役のシェー グアンファンが18歳と36歳をうまく演じ分けていました。また、ネットカフェの店員役黒木華がとてもいい雰囲気を醸し出していました。どんな役もうまい俳優です。
 後半部分ではJRの鉄道映像が美しく「鉄ちゃん」必見の作品です。
 台湾と日本のランタン祭りが幻想的でしたが、飛んでいった先でどうなるのか、環境的にいかがなものでしょうね。

 タバコは、カラオケ店の日本語が上手な店長が一人だけみんなの前で喫煙していました。パワハラのスモハラですね。


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