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勝利のアイテム

2012-07-24 06:14:48 | 雑記

しなやかな手つきで、飛車を玉頭の桂馬の効きに打ち下ろされた瞬間だった、決勝戦を取り囲むギャラリーから無言の歓声が沸き起こるのを感じた瞬間、対戦相手も将棋が終わっている事を察知したのか後の手は、トモキ君の勝利と自分の負けを認める為の儀式のように手が進み投了となり、新しいアマ名人岐阜県代表が決定した。

石田流をいう戦法は時間が短いアマの大会では、かなりの威力があり攻撃陣が明確で守りも美濃囲いで低く構え瞬間的に最強になる。

この将棋も、そうだった。

振り飛車側は、単に石田に組んで行っただけでアマ5級もあれば正確に組める姿なのだが、手順に工夫があり序盤巧者のトモキ君を持ってしても明らかに作戦負けに陥ってしまった処に将棋の持つ芸の深さを感じられ、アマ初段なら誰でも知っている手筋で2枚の歩を切り飛車交換を狙う手が受けられない。

やがて、飛車交換後お互いに竜を作るも振り飛車は2枚の「と金」を作りジリジリと本丸に迫って行く、トモキ君も2枚の歩を自陣に打ち付ける受けの技を出し、自分の竜を本丸の守りに配置して、やっと敵陣にパンチ出すも、今度は攻めを呼込む受けの手筋を出され5段目に進んだ攻めの銀を後退させてから、本丸への総攻撃が始まった。

トモキ君は、守りの金を犠牲にして駒損しながらも金の位置をスライドさせ敵の竜に当て、その瞬間に自陣の竜を敵陣に通る様にセットし桂馬を跳ねられれば、カウンターパンチを出せる体制に一縷の望みを託した。

柔道や相撲を見ていると良く判るが、相手が技を掛けて来た瞬間に返し技を繰り出す方が専守防衛している相手を崩すより勝ちやすい。

この対局も、そんな瞬間が現れた。

これまで活躍していた自分の竜を取らせる事で、最後の金の位置を玉から遠ざけ歩を最後の守りの銀の上に置き銀を取り更に竜の位置まで変えさせ、また歩での竜取りの波状攻撃を出されては勝負あったかに見えた瞬間だった。

唯一残された反撃の飛車捨てからの手順の先に、相手玉が詰む筋が隠されていた。

どんなに劣勢に立たされても、最後まで勝負を諦めないトモキ君の姿勢が、印象に残る一局でした。

両対局者の素晴らしい将棋に感謝。

トモキ君の全国大会の活躍を祈ります。


ここで、トモキ君の勝因を探ると、やはり「コレ」かもしれない。

コータ君の勝利のアイテムも・・・・・CC Lemonだが大きさが違いすぎる。(笑)

(お腹の弱い子は、真似をしないで下さい)

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