今、後手が角で飛車を取った瞬間で、一時的に馬と飛車が取られる状態になっているので、普通ならどちらか取りますよね。
ところが、どちらも取らないで手を残したまま、するりと銀が8五の升目に逃げるとは、流石はプロの芸なのだと感心していたら。
逃げた銀を追い掛けて雪国マイタケ・・・・・・で、△7六馬と「馬」の押し売り!
追えば逃げられ、逃げると追われるのは世の常なのだろうが、こんな手の応酬にプロの棋譜を並べる価値がある気がします。
終盤戦、先手は当たりの銀を引いて金銀四枚の美濃囲いにして攻撃を耐える形になった。
後手の王様を囲う形が「箱入り娘」と言われる囲いで、瞬間的に相当堅いが耐久性に欠けると言われています。
この堅い囲いの効力がある間に出ました。本日2回目の押し売り!
良く歩を使って、金銀の連絡を断つ手筋は見かけますが、このケースは角を「押し売り」するケースになっている。
この感覚は、詰将棋の捨て駒と同じになって居るのでしょうね。
いやはや、観るファンとしては良い棋譜を見せて頂きました。
両棋士に感謝。