(下から見た登山翌日の越後駒ヶ岳、登山前日と翌日はよく晴れたが、当日だけは雨だった)
最近、私の登山はほとんどが、個人で行く登山だ。そもそもツアーは非常事態でほとんどが中止になっている。その時は天気予報を見て、晴れているときしか登らない。しかし、ツアー登山は別。あらかじめ日程が決まっているからだ。そしてツアーの場合は、台風等よほどの悪天候でなければ中止はしない。参加者の満足<会社の利益 のためのようだ。
今回は迷った。私、登山天気は、日本放送協会のアプリを使っているが、この日の登山ランクはE。登山のしやすさが、雨や風などによってA(登山に適)~E(登山不適)まで5段階あるが、その評価ランクの最低のEだった。あとからDランクに変わったがそれでも不適だ。
宿で一日ゆっくりしようかと、直前まで迷ったが、せっかくだからと参加することにした。今回のツアー参加者はツワモノが揃っている、全員参加だ。雨でも槍でもなんでも来い、という雰囲気。私のモットー「ゆっくり登山」「ユル登山」と心構えが違う。このくらいの意気込みじゃないと百名山は達成できないんだなと、気合の違いを感じる。
さて、越後駒ケ岳の登山。歩行時間(休憩を除く)はクラツーの資料によると11時間。今までで一番長い。朝4時に宿のマイクロバスで出発。登山口の枝折峠(しおりとうげ)を4時半に登山開始。1時間ほどは、真っ暗で何も見えない。
ガイドさんが、左切れてます(崖になっているの意味)と言われるが、何も見えないため怖さはない、(帰路で結構怖い所だったと思う)足の置く位置を慎重にして進む。歩き始めて40分ほどで明神峠、真っ暗で何も見えない。(写真は帰路の写真)
明るくなって、さらに1時間で道行山。その先1時間で小倉山だ。木道が整備されていて、歩きやすいが、逆に木道は滑りやすい、この辺は登ったり下ったりする。
そして本格的な登りが始まる。百草(もぐさ)の池まで、50分。その先はガスっていて見えない。
百草の池から急登が始まり、最後は岩場だ。岩場の手前、前駒まで40分は、何とか皆についていったが、最後の岩場で少し遅れ始める。
岩場は30分ほど、5分くらい遅れるよと添乗さんに告げて登る。この岩場は、例えで言うと、凹凸のついた平屋の屋根を登るようだ。従って岩を手でつかんで登る場所もあるため、2本ストックは邪魔、1本ストック、で登るからつらい。岩場が終わると駒の小屋。添乗さんが5分じゃなく2分遅れだったと言う。
小休止して、30分ほど登り越後駒ヶ岳山頂に到着。もちろん周囲はガスで何も見えない。そして山頂には、剣を持った小さな猿田彦の銅像が並ぶ。何も見えない中、苦労する登山は、何のために登るのか、常々疑問に思っている、信仰登山の行者さんの苦行のようだ。
避難小屋の駒の小屋に入って食事、部屋が狭いので、立ったままでの食事になる。これも休んだ気がしない。下り開始は10時半頃だったと思う。急な下り、特に岩場は濡れていて怖い感じ。慎重に降る。
雨も小止みになってきて、紅葉の木々を見ながら下山だ。枝折峠には、14時半に到着。登山時間は休憩込みで10時間。ツアー登山だから自分のぺースよりかなり早い。私のモットー「ゆっくり」でない百名山でした。明日もあるぞ。