kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

覚悟を決めろ!

2013-04-23 | 陸上競技
前の記事の続きです。

大会終了後、学校に戻り後片付けを行いました。ブルーシートの片付けをしておかなければいけません。大会で疲れていたとしてもここは絶対にやっておく必要があります。また、大会本部用で持って行っていたテントも片付けないといけない。ここまでやって始めて大会終了です。一人でできる仕事ではないので全員を学校に戻しました。

短距離、投てき、長距離を含めて少しだけ話をしました。練習の意味についてです。これから一ヶ月後、県総体が行われます。ここをここを通過しなければ上の大会にはつながりません。支部大会はシードがあり大会に出場できなくても県総体に進むことができます。しかし、これから先は違うのです。どれだけ力があっても故障して試合に出られなければそこで終わり。厳しいようですがそれは変わらない現実なのです。戦うためにはまずは練習をすること。そして故障をしないこと。この二つがきちんとできなければ勝負の舞台に立つこともでいないのです。

練習をすれば良いのか?ここは全く違うと思っています。どこの学校でも練習をしています。違うのはその中味。どんなことを意識して、何のためにやっているのか理解しながら進めていかなければいけないのです。時間をかけてやるだけなら結果は見えています。とても戦えるレベルにはならないのです。ここを選手自身が理解して覚悟を決めて全力でやる。それができて初めて可能性が出てきます。全体にそこを理解させておかなければいけないと感じていました。甘い部分を全て捨てなければ勝負はできないのです。

更に短距離女子をトレーニングルームに集めました。今回のマイルについて考えさせるためです。前の記事に書いたようなことを話しました。覚悟を決めなければこれから先はありません。4継はひょっとしたら秋や来年の方が強くなる可能性があるのかもしれません。エース2人は2年生です。この伸びを考えると今よりは来年勝負の方が確実なのかもしれない。しかし、今のチームで上を狙わなければこれから先も無いと思っています。1年生に無理にマイルを走らせたのは何のためなのかをきちんと理解してもらわないといけません。

昨年、4継で勝負をしようという時に結局1年生に頼らなければどうにもならないという状況でした。それを何事もなかったように受け入れる上級生。右も左も分からない1年生にいきなり大きな大会で走れという状況があったのです。それが大きなプレッシャーとなり県総体でバトンミス。0.01秒差で中国を逃す。その悔しさと無力感を忘れてしまっています。戦えません。

こんな状態でマイルに出るのは意味がないと感じました。個人種目で勝負ができる2年生に無理をさせてまでマイルに出る必要はないからです。女子全員が中国に行くためには4継もマイルも狙わないといけません。しかし、今の状況が全体で分からないのであればマイルは棄権。出る必要はないと考えています。3年生の覚悟が無いのです。そこが一番の原因だと考えています。

更に3年生女子だけに話ました。400を走ったハードル選手に今の問題点を伝えました。個人レースが走れなかったこと、その後の行動。自分は正しいという気持ちが強くあるので自分の問題点が見えません。だから応援をしないでスタンドでビデオ撮影をする。一見、何も問題ないと思われるかもしれませんが大きな問題です。自分がきちんと走っていたら1年生に負担をかけることはなかった。それなら一番近くで1年生のフォローに努める必要があると思います。見るのが仕事ではない。かなりきびしく話をしました。覚悟が足りないのです。自分では覚悟を持っているつもりであっても、それは思っているだけで本当に必要な覚悟ではない。

また、女子キャプテンにも話をしました。キャプテンはその仕事を果たしています。周りに気を使いチームが上手く回るように動く。今回の1年生の不安な状態を察して付きっ切りで話をして励ましていました。この行為は本当に大きいと思います。しかし、この優しさが裏目に出ることがあります。それは「勝負」の場面です。今回の大会でも100mで持っている力を出し切れませんでした。うちのエース2人と互角以上に走れる力があるのは練習の様子を見ていれば分かります。しかし、力が出せません。原因は「気を使いすぎる」事だと考えています。どこか一歩引いて物事を見る部分があります。だからこそよく気が付くのですが。しかし、勝負の場面ではそこはマイナスとして出てきます。

他の者を押しのけてでも自分が勝ってやるという「強さ」がありません。だからレースでもそこが出せない。うちのエース2人の負けん気の強さはなかなかのものです。普段はそこまでではありませんが、レースとなると別人のように表情が厳しくなります。キャプテンにはここの部分がありません。ある意味、「絶対にやってやる」という覚悟と厳しさがないのです。
今回1年生が泣いている姿を見てずっとフォローしていました。しかし、それがいつまでも続いていたら困るのです。他に走る人間がいないのですから。ここで「あなたしか居ないんだからしっかりしなさい」と突き放すことも必要だと思っています。いつまでも優しく守ってあげるのは本当の優しさではない。嫌われたくない、良い人でありたいという気持ちがあるのです。普段ならこれで全く問題ない。しかし、勝負の場面では優しすぎるのです。覚悟を決めなければ県総体で終わりだとこちらも厳しく話しました。

最後は覚悟。ここが全てです。覚悟が決まったものは何でもできます。大きく変わることもできる。それだけの力はあるのですから。3年生には大きな期待をしています。だからこそ厳しい言い方をする。これでわかってもらえないようであればこれから先の勝負を一緒にやって行くわけにはいかないと思います。こちらも覚悟を決めないといけません。

これからの行動、覚悟を見ていきたいと思います。本当に生まれ変わるくらいの覚悟が必要です。戦うことのできる選手になってもらいたいですね。
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覚悟とは何か?

2013-04-23 | 陸上競技
支部大会、記録的な部分ではなく「取り組み」の部分で感じることも多くありました。

2日目、女子400mに2人出場しました。県総体でマイルを走ることを考えると短長の選手の走力を把握しておく必要があります。冬期練習ではある程度のことやってきていますから最低でも63秒台で2人が走れないと県総体で勝負することはできません。それは分かっているはずです。

レースでは400m専門の選手が予選で組トップ。先週よりかなり記録を伸ばしていました。もう一人はハードルをさせている選手。こちらもマイルとヨンパのために走力アップを最優先にしています。冬期では400m専門にしている選手よりも常に前を走っていました。走力的にはこちらのほうが上なのではないかと思っていました。しかし、結果は68秒台・・・。ちょっと考えられません。流したとしてもこのタイムで走ったら他の者が61秒で走っても中国には届きません。危機的な状況です。

何度も言っていることがあるのですが全く行動に移せません。「意識」の問題だとは言い切れませんが、3年生の最後の大会となる県総体に向けてのレースです。表面的なことだけをやってもらっても「勝負」という部分では怖すぎて走らせることができません。

冷たいかもしれませんがこの状態で「チーム」の看板を背負って走らせるというのは「適切ではない」と判断しました。「走りたい」という気持ちはあるのかもしれませんが、それだけで「リレーを走る」というのはできません。だからといってチャンスを与えないという気持ちはありません。わざと1年生に「ユニフォームとスパイクを準備しておくように」と全体の前で指示をしました。この日、レースが無いので競技用の道具は一切持ってきていません。保護者に持ってきてもらうように伝えました。

ハードル選手にも他の選手にも分かるように伝えています。「このままの状態だと走らせるわけにはいかない」「決勝で走れたら3年生を走らせる」というのも何度か伝えました。最後は「覚悟」の問題だと思っています。競技に対して「覚悟」が決まればおのずと行動は変わります。どれだけ言っても「覚悟」が持てない者は勝負には徹し切れません。だから自己コントロールができない。「走りたい」という気持ちがあるならそれに見合うだけの取り組みが必要になるのです。

決勝のレース結果、400m専門選手は63秒0の大幅ベスト、ハードル選手は68秒0でした。一人で5秒以上ロスをしています。この時点でメンバー交代。1年生に走らせることにしました。1年生は不安で泣き崩れていました。当然でしょう。400mの練習どころか200mを走りきる練習さえもしていません。前日200mで県総体の切符をつかんではいますが400m持つはずがありません。それでも「1年生を走らせる」のです。このことの意味を周りがどう考えるか?すごく大切なことだと思います。

泣いている所を女子キャプテンがフォローしていました。そこに2年生2人が来て「自分たちがいるから大丈夫」と伝えていました。こういう意味で「チーム」としては成長していると思います。しかし、400mを走った2人がそういう場面にいません。ここは大きな問題です。特に外された者がどう感じているのか?「力を出し切れなかったら外す」といわれて出せなかった。だから仕方ないというのではダメなのです。ここは絶対に外せないこと。走れないからこそフォローに回るのです。自分の不甲斐ないがために何も分からない1年生に大きな負担をかけているのですから。しかし、見ていると全体で応援をせずに一人観客席にいました。ビデオ撮影をしていたとのこと。他の者は必死になって全体応援をするのになぜその場にいないのか?これが「力が出せない」大きな理由です。突きつけられた現実から目をそらしているのです。

レースは1走の3年生が他チームに遅れをとりました。この時点で勝負は厳しくなるかなという感じです。流れを作るために専門選手を1走に入れているのですから。あとは全て短短。そこの責任を感じ取れていません。2走がトップに立ってくれましたが3走は1年生・・・。この時点で3秒以上差をつけられて帰ってきました。勝負としては厳しい展開ですね。しかし、女子エースが力を発揮。これは「覚悟」でしょう。これまで個人レースでは思うように力を出せませんでした。後で確認すると1年生に「どれだけ抜かれても私が必ず抜き返すから安心して走れ」と伝えようです。その言葉を現実のものとしてくれました。ここがエースであり、選手としての「覚悟」だと思います。何とか勝つことはできましたがタイムは4分18秒・・・。とても中国を狙うというレベルの記録ではありません。これが現実です。

ここにおける問題点をチームとしてどれだけ認識できているでしょうか?チャンスは与えています。私がプレッシャーをかけたから走れないのか?前日のハードルも同じようなレース展開でした。走れなくて悔しいという気持ちがあればそれに見合う練習をしたり、自己コントロールをする必要があります。それができない段階で勝負はできません。

個人を責めるつもりはありません。チームとしてやっていることですから。しかし、全体で応援している場から一人離れてビデオを撮影するというのは判断としては間違っていると思っています。自分が一年生に負担をかけているというのを自分の目でしっかりと見て、声を枯らすくらい応援をする必要があるのです。カメラを通してレースを見ている。これは現実を直視していないことと同じです。逃げていたら何も生み出さないのです。

この姿を見て県総体、マイル出場を取り止めても良いなと感じました。全員に無理をさせてまでマイルに出る必要はありません。そのことも含めて学校に戻り話をしなければいけないと感じていました。

覚悟を持てるか?ここが全てなのですが。指導をしている内容を分かってもらえるか。ここはこのBlogを見ている人にもきちんと伝わるかどうか分かりません。それでもその状況を書いておきたいと思っています。このBlogを選手が読んでもう一度話を感じ取れるようにするためです。長くなったのでまた別に書きます。
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