kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

雑感2~戦うということ~

2013-06-26 | 陸上競技
中国大会前にも書いていましたが「戦う」という意識でこの大会を迎えました。私はその感覚で過ごしていますが選手はどうだったのでしょうか。ここは分からない部分があります。しかし、指導する者が「中国に進めたのだから良かった」と思っていたら間違いなく選手も「十分だ」と感じてしまうでしょう。本当に「戦う」というのは簡単ではありません。

県総体が終わった時点で「ランキング」が出ます。中国大会で6位以内に入ればインターハイ出場が決まります。「順位へのこだわり」というのは大きくなります。しかし、このランキング6番以内に入っている選手が必ずインターハイに行けるという確率はかなり低いと思います。順当にすすむことはほとんどありません。大きく入れ替わることがあるのです。「ランキング」で6位以内に入っていると「インターハイに行けるのではないか」と力む場合が大半です。8位の辺りも同様。過剰な意識をしてしまうので結果的にうまくいかない。

同様にランキングが20番台の選手は「出るだけ」の意識になってしまいます。準決勝は2組ですから16位以内しか進めません。20番台の選手は半ば諦めの感覚が強く出てしまいます。そのため「参加するだけ」で終わり。とても「戦う」というレベルにはなりません。この部分も致し方ないのかもしれませんが、思い出づくりの中国大会になるというのはどうしても避けたいと思っています。これを選手がどの程度感じてくれているかは分かりません。うちの選手の中にも「無理だから」と感じている者がいるのかもしれません。それでは本当に面白くないと思います。

上の大会に進む。これは常に「戦う」意識が必要です。チームのレベルによっては県総体や支部大会に「出れればいい」と考えている選手もいるでしょう。そこは否定しません。「勝つことが全て」だとは言いません。楽しみながらそれなりに競技をしている選手もいると思います。しかし、県総体や中国大会は「勝負の場」です。上に勝ち上がってやろうという選手が集まる場だと思っています。「記録会」や「市内大会」とは位置づけが大きく異なるのです。県総体に来てゲームをしていたり漫画を読んでいるようなチームが本当に戦えるのか?上の大会を狙うチームが県総体や中国大会でゲームをしている可能性はないと思います。ここに「意識の差」が明確に表れます。

「戦う」のです。ここが分からないチームからは継続的に選手は出てこないと思います。能力が高い選手がいたとしても本当に引き出すレベルにはならない。中学時代に高い競技力を持っている選手であっても高校に行って伸びないというのはこういう部分が大きく影響していると思います。「中国に行けて嬉しい」という感情は当然誰にでもあります。しかし、そこで満足してしまうのか更に上を狙うのかで戦う姿勢というのは決まってきます。

うちは戦いに行きました。結果的には短距離から1人だけがインターハイに進みました。それ以外の者が「参加してよかった」というレベルで終わっているとは思いません。3年生にとっては最後の中国です。やり切れない部分もあるでしょう。下級生は来年の中国大会に向けてのスタートです。これから1年間しかありません。この中で「上で戦う」という意識を持てるかどうかです。

強いチームは「戦う」のが当たり前です。インターハイに行って戦うのが当然だから中国や地区大会などで負けるはずがないのです。最初から意識が違うのです。中国に行けたらいいなと思っている選手とインターハイで戦いたいと思っている選手では意識の「スタートライン」が大きく異なるのです。だから勝負にならない。

うちの選手には「上で戦う」という意識を強く持ってもらいたいと考えます。ここができなければ次も同じレベルの大会となります。ある顧問が「初めて中国戦えた気がする」と言っていました。参加し続けることも大切ですがそこで終わるのではなく「上で戦うためには」と顧問が真剣に考え始めるとチーム自体も大きく変わるのではないかと感じています。

「戦う」という意識を持ち続けてもらいたいと思います。
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雑感~気配り~

2013-06-26 | 陸上競技
中国大会、多くのことを感じました。どこまで書けるか分かりませんが書ける範囲で。

大会期間中、選手と時間を共有することが多くなります。この辺りで選手の行動を見ることができるので多くのことを感じます。今回一番感じたのは「立場は人を作る」という部分でしょうか。2年生、昨年は中国大会に進んでいません。秋には4継で中国新人に進んでいますが県内大会だったのでいつもと同じような雰囲気がありました。今回は県外。こういう経験が来年度につながっていくと考えています。

1年生が一人走高跳で中国大会に出場しました。この子も中国大会出場経験はあるのですが県内だったようです。県外の大会は初めて。かなり不安要素が大きくありました。他の選手は春の中国合宿で会場に来ています。それなりに落ち着いてい取り組んでいましたが1年生は周りをきょろきょろしながら落ち着きがありません。この状態で大会を迎えるわけにはいきません。できるだけ私が付いておくようにしました。

こういう時に2年生がある程度のことができるようになっていますから任せられます。少し前まで本当に学年が上がってきちんとできるのか不安なところが大きくありましたが、気が付けば上級生としての行動がある程度までできるようになっていました。今回は新キャプテンが最終日までレースがありません。様子を見ながらやるということができる状況です。本当に少しの事なのかもしれませんが、「気を配る」という部分ができていました。これは親しい先生方にはしつこくアピールしたのですが、私からすれば「成長」を感じる大きな部分でした。自分のことだけではなく周囲に気を配るという行動ができるかどうか。これが競技につながっていくと思います。

例えばアイシング用に氷をホテルからもらう。簡単なことです。しかし、「誰か」がやらなければいけない。教員側がホテルにお願いすることも必要だと思いますが自分で使うモノなので選手が自分で申し出る。そういう気配りができるようになることが必要です。初日、誰も気が付かず出発前に慌てて準備をしました。私が確認をしてからの行動。翌日以降は一切確認をしない状態で自分たちで。当然と言えば当然なのですが少しずつ「自分たちで」という意識が出てこなければいけません。これも経験です。

今回はありませんでしたが「気を配る」ことを勘違いする選手もいます。「自分から進んで動く」ということが気を配ることではありません。本当に必要なことをやる。「自己満足」の気配りは不要です。うちの選手でもこの部分を多くの者が勘違いしている部分があります。自分で「気を配っている」と思っているような選手は本当は「気配り」ができていない。そこが難しい部分です。自分では「できている」と思っていても本当はできていない。でもそのことを気づかせるのは難しい。でもここが分からないと競技力も向上しません。

1年生が不安に感じている。その部分を新キャプテンが感じてサポートしている姿は大きかったですね。これがチームとしての取り組みになるかどうかです。全体的にこういう部分が不足している。自分のことだけをやるというのではチームとしての取り組みができません。競技がない者がどうやって他の選手を支えるか?これが分かって行動で示せるようにならなければチーム力は上がりません。少しだけなのかもしれませんが成長を感じることができました。

もっともっと気配りができるようになってもらいたいですね。
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