kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

あれこれ考える

2014-11-11 | 陸上競技
レースの結果をどう受け止めるか。ここは私にとっても選手にとっても非常に大きなことだと思っています。理想は全てのレースで結果を残すこと。出るレース全てで自己ベストを更新できるといいのかもしれません。が、これは絶対に不可能なことです。そんなことができれば誰もが世界記録まで到達するかもしれません。毎回安定した力を発揮するというのも簡単ではない。その中でどうやってレースを組み立てるかを考えていく必要がある。今回のことは私自身もう少し考えるべき内容だと感じています。

根性論で競技をやるつもりはありません。同時に「選手の能力に頼る」という指導もしたくない。難しいところです。男子400mHの為末さんが書いた本の中で「スポーツ選手の能力は99%才能で決まる」というようなことを言われています。割合は違うかもしれませんがほとんどの場合「努力は万能ではない」という内容です。努力をすればすべてが上手くいく。そういう幻想を追い続けていたらきっと上手くいかない。教育現場でこのようなことを声を大にしていうことは批判されるだろうけど・・・という感じでしょうか。

この部分は現場でやっている指導者には痛いほど分かる内容です。どれだけ練習をしても追いつけない壁がある。それほど練習をしなくても強い選手は強い。この現実を突き付けられた時にどのように行動するか、どのように行動できるか。ここはすごく大切なことだと思っています。私は現役時代それほど強い選手ではありませんでした。インターハイには出場していません。同じ県のライバル(私が一方的に思っていただけかもしれませんが)はインターハイで準決勝に進み、国体ではあと一歩で決勝へというレベル。私は努力はしていましたが到底追いつけるレベルではなかった気がしています。相手は練習が嫌い。ほとんど練習をしなくても圧倒的に強い。この現実を高校生、大学生の時は突きつけられました。

それでもやるしかない。そう思って練習を重ねる。大学2年生になって逆転することができ、大学4年ではライバルの記録を越える。ライバルと思っていた選手は気が付けば競技を辞めていました。勝てなくなったことに興味がなくなったのか、それとも他にやりたいことを見つけたのか。それは分かりません。ウサギとカメではありませんがウサギが止まっている間にカメが前に進み続けて逆転することができた。そういう経験が今の私のスタイルの根底にあると思っています。実際はそんなケースは稀だと思います。私の成功体験を他の選手に押し付けるのは正しいことではないかもしれません。それでも「弱いからやらない」というのでは先は見えません。

ウサギが努力を重ねるとどうなるのか・・・・。もう太刀打ちはできないでしょう(笑)。それでも目指す所は同じ。何とかして勝ちたいという部分でしょう。そのために何をするか。指導する者の技量が問われる部分です。強い選手ばかりが集まってくれば自然と強くなる。他県の強豪校ではそれが実際にあると思います。もちろんすぐれた指導力がある指導者がいらっしゃるのでしょうが。そういう学校にどうやったら勝てるか。それは常に考えておきたいと思っています。「才能」という大きな壁の前に「努力」は無意味かもしれません。それでも自分たちできることは「一生懸命にやる」こと以外にはない。そう感じています。

指導をし続けてきて県内ではある程度の地位が認められていると自負しています。私がではなく「選手」がですが(笑)。これは選手たちの取り組む姿勢だったり、目標意識だったりするのかもしれません。他校からすればうちも選手が集まってきてくれているかそれなりに走るのだと言われるかもしれませんが・・・。私からすれば普通のチームだと思っています。中学時代に全国を経験した選手が集まるわけではなく個人で中国に進んだ選手がいれば「今年はすごい」という感じですから。その中で県内で力を示す。これが中国、全国で力を示せるようにならなければいけないと思っています。

そのためにはやはり私自身のスキルアップが必要。このままでは駄目だなと痛感しています。だからといって下を向いてうじうじするつもりはない。これからのために何をするかを考えて行動しなければいけません。今回のレースは考えさせられる部分が多くありました。選手は一生懸命にやっていたと思います。それでもきちんとした力を出せなかったというのはそれなりに理由があります。今回のレースの失敗の部分は私自身に責任があると思っています。指導者がマイナス思考になるというのは良いことではないのかもしれませんが、現実を見たときに「技術的な課題」が明確なのであればやはり考えないといけません。今のうちの状況では「走れ」で強くなるほど甘くはありません。ここがどれだけできるようになるか。私自身が未熟さを感じなければ次のレベルアップはない。そう感じさせられる大会でした。

上手くいっているときは何をやっても上手くいく。こういう壁があるときにどうするかで今後の結果は変わってくると思っています。まだまだ私が甘い。選手に甘いと言っている場合ではないかもしれません。もっともっと自分自身を磨かなければだめですね。

真剣に反省しています。そして前を向いています。自己ベストが出たという結果だけでは評価できません。本来の力が出せるようにしたい。そう思って取り組みたいと思います。雑文ですみません。
コメント
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