kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

考えさせながら

2020-05-11 | 陸上競技
陸上競技について。これは不謹慎だといわれる可能性があります。「自粛警察」にバッシングを受けるかもしれないなと思っていますが。
 
この休業期間中に「インターハイ中止」というニュースが出ました。「実施はできないだろう」という予想はありました。3月末に「陸上競技の大会は6月末まで実施しない」と日本陸連が発表した時点で「無理だろうな」と。このニュースを知った時点で選手から連絡がありました。blogにも書いていますが4月6日の時点で選手にはその旨伝えていました。中国大会もインターハイもない。県総体もどうなるか分からない。それでも競技を続けるかどうか。「先が見えない状況で続けていく」というのは難しいなと思っていました。
 
5月1日、選手から連絡がありした。「県総体の中止」が出されたことを受けてです。3年生にとっては大きな目標だった県総体。これがなくなったことにより緊張の糸が切れる選手も出てくると思います。2年生からの連絡でした。3年生が「県総体はなくなるのか」というのを私に聞いてほしいと頼んできたそうです。その状況で私が何も言わないというのはあり得ないなと思ったので文章を作りました。A4用紙3枚くらいでしょうか。本当は直接話をしたいなと思っていたのですがそれもかなわず。最大限にこちらの思うこと、考えていることを伝えました。
 
この部分はここには今は書きません。少し落ち着いたら記しておくかもしれません。選手にはPDFファイルにして送りました。前回の時と同じように「続けることを強制しない」という内容も含めてです。モチベーションが続かないからもうやめるという選択肢があってもいいと思っています。2年生も含めて。先が見えない状況の中で「練習だけをする」というのは無理だと思います。ましてや、こういう状況。練習をすることは悪だという人もいるでしょう。「練習する暇があったら学習面を整えろ」という意見もある。
 
だから私は休業になった時点から選手の「学習面のサポート」をやってきました。自宅待機期間中は練習に関しては一切口にしていません。選手もそれは感じ取っていたと思います。後で話を聞くと誰も人がいないところを早朝に散歩したり部屋で補強をしたりという感じだったようです。「風評被害」も間違いなくあります。そのような「リスク」を選手に負わせるということは許されない。練習どころではない。それは当然ながら分かっています。
 
 
練習に関しては「自分で考える」というテーマを与えました。やるのであればきちんとやりたい。しかし、これから先の時代に「すべてを与えらえる」ということはない。学習面も練習面も「やる者」と「やらない者」で大きな差が付きます。「部活動」というカテゴリー自体が大きく変わるのは間違いないと思っていました。そうであれば「与えらえる」中で練習をするのは違うなと。自分の「目的」にあったものを取捨選択して組み立てる能力を育てる必要がある。「いわれたことやっていたら強くなる」という時代ではなくなる。それは「社会生活」でも同様になるだろうなと。
 
クラウドを利用しながら情報共有をし、自分で道筋を決めていく「能力」を磨いていく必要があるのではないか。そう感じました。だから練習に関しては「自分たちで考える」というのが必要になるのかなと。しかし、「考えてやれ」というのは非常に「無責任」だと思います。考える方法さえ分からない状況の中で「考えろ」「決断をしろ」というのは不可能。ある程度の組み立てを作らないといけない。
 
数日間は「基礎的なことをやる」というようにしていました。3日くらいでしょうか。その間に時間を使って「練習計画基礎」を作りました。
 
 
ここには「基本的な組み方」だけを示していますが、この横に「A」「B」など「種目名」を列挙しています。そのメニューを自分で選択して組んでいく。目的に沿って組む。ここに示しているのは「前半メニュー」です。ここに「後半メニュー」を別に作って同じように「種目名」を示す。さらに各種目の「詳細」を作る。そこから「自分の目的にあったもの」を作っていくのです。
 
 
 
 
考えない者はとりあえず「メニューを入れる」だけになります。これも上述のように「やる者」と「やらない者」の「差」になると思います。それは全て自分自身に返ってくる。「競技」をすることだけを求めるのは違うと思います。結局は自己責任になる部分が出てきます。オンライン上で情報共有をしてそれをどのように利用するか。「情報リテラシー」の能力を「実践」を通じて身に付けていく。座学ではできないことをこういう場面を通じてやっていく。自分の能力を「磨く」場面を作るのです。それは非常に重要ではないか。「走っておけばいい」という話をするつもりはありません。
 
それだけでは面白くないので「練習メニュー提出」という領域を作成しました。これは「Googleドキュメント」を使って自分で「練習計画」を文字にして記録していく。そこに「練習の目的」と流れを示す。他の選手もそのフォルダは見れるようにしておきます。「編集者」と「閲覧者」が選べるので自分と私以外は「閲覧者」設定にしておく。自分以外がどのようなメニューの組み立てをしているのかもわかります。それを見て私は「不足分」や「」多い分を調整します。基本は選手が考えたものから大きく変えない。順番的にちょっと違うなという部分があれば変更していきます。
 
 
それ以外にも必要なファイルを作ってこのフォルダに入れていく。グループではPDFを示しますが期限があるので必要であればこちらから再度確認ができる。こうやって「陸上競技」を通じて何をしていくのか。あくまで「ツール」だと思っています。選手の「能力」を磨くための道具として「練習計画」も利用する。「社会性」を身に付けていくことも必要になります。こういう部分から学んでいく。
 
私自身が「考えながら」やることは必須。同時に選手に「考えさせながら」やることも重要。オンラインがないからできないという話ではなく「できる環境で何をするのか」を考えていく必要があると思っています。
 
長くなりました。また思うことは書きたいと思います。
 
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考えながら

2020-05-11 | 陸上競技
blogを書いていくと「マイナスな部分」について触れてしまいそうな気がしてかなりの間避けていました。何かを発信すればそれに対して批判的な意見も出る。それが分かっている。本当に大切なことは分かる人にだけわかってもらえばいいかなと。経験してみないと分からないことがいくつもあります。
 
で、自宅待機となったので「何もしない」ということはできない。オンラインで何ができるか探る。教材も何もない中で「教育活動」ができるのかどうか。それもかなり考えました。教室で授業するのが「当たり前」だったので教材の提示もできない。配布もできない。これではなにもできないなと。「できないから仕方ない」と思って止まっていたら先には進めません。こうなったら自学自習でできることをやろうと。
 
これまで情報共有は「OneDrive」で実施していました。3月の臨時休業中は選手が提示してきた練習計画に対して私がwordを使って「練習計画」を作って提示する。選手は「LINE」にしか慣れていないのでこういう部分を使っての「情報共有」をすることを学ぶ機会になるのではないかと思っていました。色々話を聞きながら「GoogleDrive」を使うことに。連絡をして「gmail」を取得させてそれを利用しながら「オンライン上のクラウド」である「GoogleDrive」に「教材」になるものを置く。それを使いながら「zoom」を使っての「オンライン授業」をしようと。
 
これを行うにあたって一番気にしたのが「ネット環境」です。Wi-Fiに接続できるかどうか。接続できない状況であれば「zoom」を使ったり、教材にアクセスすることが難しくなる。「やってしまわなければ先に進まない」という事実もあります。しかし、「休業中に授業をすることで追加料金が発生する」というのは避けなければいけない。「経済格差」がそのまま「教育格差」へとつながっていきます。これは以前から話をしていた部分です。3月に休校になった時に「経済的に余裕があってオンラインでの塾に参加できる者とそうでない者の格差が著しくなる」と師匠がずっと言われていました。まさにその通り。
 
幸いその部分は大丈夫だったので授業をしてみようと。連絡先が分かる範囲でということでうちの部活動の「1・2年生」のみで行うことに。補習と同じ感じでしょうか。私自身が初めてやることでもあるので選手に協力してもらいながらという感じでした。zoomもきちんとつかるのかどうか。「双方向」でやるのであれば人数に限界があるというのは最初の段階で感じていました。通常授業のように40人規模でやるのであれば「机間巡視」はできません。どうしても「一方向」の授業になる。今回は少人数だったので表情を確認しながらやっていくことができました。
 
 
 
 
選手にzoomをインストールしてもらいながらやる。初めてやるときはどうしたらいいのか分からないので「手書き」で用紙にポイントを書いて示すという形にしていました。が、やってみると「これは効率が悪いな」と気づく。用紙に書いてやるのは準備時間がかなりかかります。2回程度やってその形は取りやめ。非効率的な作業はやめることに。で、色々と調べてみると「パワーポイント」で作れば「共有」をかけて教材の提示ができることが判明。誰かに教えてもらうというのではなくこういう時代ですから「調べたら何とかなる」のです。根本的に「やろうとするかどうか」の話だと感じています。ほとんどの人ができる内容だと思います。
 
で、今回かなり気を付けて作成しました。なぜか。これも分かりにくいかもしれませんが「プレゼンテーション」です。電子黒板で大きくすることができるのであれば100歩譲っていいのかもしれませんが、うちの選手は「スマホ」を使って授業に参加する形になります。その中で「説明文」などを入れると小さくて読めないのです。これは普段の「プレゼン」でもいえること。内容を詳しくスライドに書き込む人がいます。配布資料を作ってさらにスライドで説明して「読ませる」という作業をする。これで本当に「情報伝達」ができるのか。
 
「プレゼン」自体は「内容を伝える」のだと思っています。スライドを読ませるのではない。その部分は自分の言葉で説明していけばよい。イメージするべき「ワード」を示してそれを分からせることが大事。「文字」だけではなく「視覚」的に訴えかける必要があると思っています。色々と聞いてみると「生徒が飽きるのでノートをに書き込むところを示す」というのもあるようです。いやいや、私の感覚からすれば「スマホ」の小さい画面では難しいのではないか。タブレットなら大丈夫なのか?うーん。読ませるのではなく「見せる」ことで理解を図るのが必要なのではないか。
 
本当はもっともっとシンプルにするほうがいいと思うのですが。下の図は「当座預金」についての説明です。


 
商品を購入して代金を支払う。大きな取引をするときに「現金」を持ち歩いているとそれを「強盗」に奪われる危険性がある。これは話しても分かりにくいと思うのですが「城南電機」の宮地社長の例を挙げたりしていました。「物を買うのは絶対に現金だ」と言われていたので何度となく「強盗」に襲われていました。下手をすると命を奪われる危険性もある。生徒は物を購入する時に「現金」で買うというイメージですからその「リスク」を示す。これはパワーポイントなどを使いながら「イメージ」で理解させるというのは効果的。板書して説明するのも必要だとは思いますが。
 
そして、スライドに載せるのは「大きな字」で。最小限にする。
 




 
パワーポイントで作成したものを「Googleスライド」で開いたものなのでレイアウトが崩れていますが。実際はパワーポイントを使いながら実施しました。説明に合わせて「取引」のポイント示し、「仕訳」を考えさせる。問題文は細かく載せない。必要な部分だけで十分だと思っています。他の問題では「PDF」の一部を切り取って示したりはしています。でも小さい字は読みません。キーワードになる部分だけ線を引いたり、枠で囲んだりして示します。それ以上の細かいことは必要ないのではないかと感じました。
 
もちろんまだまだ研究の余地はあると思います。しかし、「全員ができる」というのが条件だと思っています。「スライドを作る」ことや「オンラインで授業をする」ことが必要なのではない。プレゼン自体も同じだと思うのですが「読ませる」のではない。シンプルに「必要なこと」を示すほうがよくないか。これは私の個人的な意見なので「絶対に違う」と言われるかもしれませんが。
 
動画も作成しました。これも比較的簡単です。YouTubeでも「大きな文字」で示しています。スライドを示していくので話した言葉は文字にしていません。授業形式で話している姿を録画しながらやるのであれば「文字」を入れたほうがいいと思います。これもやってみて初めて分かること。
 
教材研究をしていたとは言えないかもしれませんが、この手のことをひたすらやっていました。かなりの回数実施しました。枝葉の話をするつもりはありません。しっかりと見極めながらやってきたいと思います。活動はしています。
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