kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

競技場での練習

2021-05-20 | 陸上競技

水曜日。この日で第1回考査終了。長かったような短かったような。個人的には「治療」についてかなり考えさせられました。どのように治療していくのか。治療方法。どれが正解かわかりません。しかし、「安静にしていたら治る」とだけでは時間の浪費になるのではないか。こういう部分では「東洋医学」のほうが優れているのかもしれません。「気功」は目に見えません。確固たるものを示せない部分があります。データとして何かを示せるわけではない。が、実際に治る。本当はそれが一番大事なのではないか。そう思います。「お医者さん」には勝てません。医療行為をするつもりもありません。どうすれば「選手にプラスになるか」をしっかりと考えていきたいと思います。

 

PCR検査のキット提出などがあったのでかなり時間がかかりました。練習開始は14時競技場となっていましたが私の担当が終わったのが13時半くらいだったか。なかなかです。結局食事をする時間の確保もできずに練習へ。時間を使うのが下手なだけかもしれません。最初にkbt先生から県総体に向けての話がありました。これを受けてどのようにするか。ここも選手の目指すところに応じてなのかなと。

 

練習開始時に数人が「見てほしい」と申し出てきました。こうなると「治療班」としての活動が多くなります。kd先生が言われていましたが「気功ができる人が増えると痛みを訴える選手が増える」という部分。まさにという感じです。苦にはなりませんが、本当に治療が必要になるのかどうかわかりません。このあたりも状況に応じてなのかなと思っています。精神安定剤のような意味合いがあるのかもしれません。それで落ち着くならありなのかなという気もしています。少しでも良い状態で練習をさせたいというのは変わりません。必要なことをしっかりと。

 

バトン練習が始まるくらいからはそちらのほうに。ずっと治療しておくわけにもいきません。kbt先生と一緒に。私自身は前日にバトン練習を見ていたというのもあります。そういう視点で見ていきます。何が必要なのか。こう見ていくともっともっと改善点がある気がします。「冬の間にしっかりとやったのになかなか出が安定しない」と言われていました。この部分をなんとできればいいのかなと。短時間で何ができるのかは考えていきたいと思います。それぞれの視点から意見を交わすことでより良い方向に進むのではないかなと思います。

 

渡した後に安心してスピードを緩める選手もいました。ここはすぐに指摘。渡して安心するようなことはしないようほうがいい。一回で渡らなかったらどうするのか。どれだけ並走してやり直さなければいけません。緩める練習をしていたら失敗します。そこも。さらには「出のタイミング」の部分もありました。「届かないかなと思った」という話があったのでそこはきちんと修正しておきたい。「渡す選手」はどのように動くのか。「受け取る選手」はどのように判断するのか。ここは練習できちんと詰めておきたい。

 

ここはやはり「前日にバトン練習を見た」部分が生きています。結局目の前の選手に生かせる。ここが重要だと思います。頭の中で思い描いておくだけではなく「現場でどのように活用するか」だと思うのです。いろいろな部分で陸上競技に関わらせてもらうことは最後には選手にプラスになる。常日頃からそこだけを考えているわけではありません。が、「慣れ」があると自分自身がダメになる。いろいろなところで色々な選手やチームを見ると見る目が磨かれます。ここは本当に本当に大きな意味があると思っています。

 

そこからヨンパの練習へ。2人います。一人は県総体で勝たせてあげたい。もう一人は秋に向けて。目指す部分がここでは違ってきます。どうしても勝負する選手への指導が多くなっていきます。平等ではないのかもしれません。始めたばかりの選手に専門的なことを求めるというのはよくないと思っています。まずは何度も何度も跳んで慣れる。この段階で戦略戦術をどうするかを考えても前段階ができないので意味がなくなります。時間がある限り「ハードルを越える」というのでいいと思っています。逆に「勝たせてあげたい」部分に関してはある程度「やらないといけないこと」が出てきます。そこに特化した練習を。この日のメインは「300mH」でした。

 

前回の練習で6台目まで実施。22歩→15歩で5台目まで。6台目のところで逆足にします。この切り替えの部分の練習です。前回は「微妙な逆足」でしたが何とか形になりました。今回は22歩→15歩→16歩→17歩までの流れを作りたいと考えていました。最近になってやっと「レースパターン」が作れるようになってきました。が、経験が足りません。競技場練習でなければできないこともあります。300mのタイムを計るというのではなく「レースの流れを作る」というだけです。それほど時間がありませんから1本だけになります。可能であればまたどこかでもう1本できればいいなと。

 

比較的スムーズにいきました。逆足が鬼門。県選手権の時には逆足が使えずに15→17歩になりました。まーこの時は1台目までにすで24歩になって乗れなかったというのがあるのですが。今回は16歩へ。残念ながら逆足が苦手です。1回しか使わないという約束にしています。15歩から16歩へのピッチアップの感覚をつかませるだけ。かなり浮きましたがこれはもう仕方ないのかなと。器用であれば16歩を4回使いたいのですがこうなると逆足が2回になります。これは大変なことになる可能性があるのでやらない。1回だけの約束にしています。17歩へのピッチアップも少し足りずに詰まりました。とはいえ力的にはまだ余裕がある。ここから一気に17歩で走り続けるという形になるのなと。

 

経験ができました。これは大きいと思います。頭でレース展開を考えておくだけではなく実際に歩数の切り替えの練習ができる。まだまだ改善点はかなりあります。それでもこの日にできたことは大きい。本人的にも「逆足以外は何とか」という感じでした。県総体での55秒台突入。56秒台で県総体は勝てるのかもしれません。しかし、そこだけではない。もう少し先を見据えてやっていきたいなと思っています。走力的な部分のアップも必要になるでしょう。もう少し時間があれば面白いことになると思っています。

 

途中同時展開で100mHも。1週間ぶりのショートハードルです。跳躍練習との兼ね合いの中で。走るほうがかなり進むようになってきています。これをどのように生かすか。向かい風が強かったので2足詰めで実施しようと。5歩で跳んだ時点で「詰まるな」という印象。が、この部分は様子を見ながらなのかなと。スタンディングからの1台台目。そこからは全てスタブロからとしました。先週ハードル練習をしたときに「スタブロ」の変更をしました。以前から気になっていた部分の修正。その時はフレキハードルで1台目までしか行っていません。この日は流れを作りたいなと思っていました。

 

向かい風の中ですが1台目までの入りはかなり良くなりました。スピードに乗って入れるようになっている。面白いですね。2足詰めよりは1足詰めのほうがいいなと判断して変更。不安がっていましたが。かなりインターバルが走れるうよになってきています。最初は久々の練習だったので本人も首をかしげながらという感じですが、本数を重ねる中でかなりの感じになってきました。いや、すごい話です。こうなると私が云々というよりも「本人がすごい」としか言いようがない(笑)。見ていく中で私自身が楽しくなります。kbt先生と一緒に見ながら笑顔になります。まだまだ弱い部分もあります。体幹の強さを身につけることができれば本当に面白いなと思います。高いところを目指してもらいたいですね。

 

同時に「ハードルをやります」という感じで別の選手。支部大会の時に一度もまともに練習をしていないのに16秒4くらいで走りました。ヨンパも69秒。支部大会以降走る練習もほとんどできていません。ひたすら体幹補強でした。が、気が付くと問題なく3歩でハードルを越えていきます。粗削りですが。これが時間とともに洗練されていけば結構行くのではないかという気がしています。もともとバネはあります。専門が何になるのか不明な部分がありますが、きちんとやればかなりの水準まで行くと思います。

 

kbt先生と一緒に練習を見させてもらえるのはありがたいです。勉強になります。こうやって「ハードル」に特化して指導させてもらえる部分も自分にとっては大きなプラスです。専門練習の時にあちこち分かれての練習になります。そうなると細かい部分まで見れません。スプリントをkbt先生がしっかり見てくださるので他の部分を私がやっていけばいい。役割分担ができることで組織としてチームとして力が上がると思います。なかなかこういう状況の指導体制はないなと思っています。どこにも負けない体制が作れたらいいなと思います。好きにやらせてもらえています。感謝しかありません。

 

いい感じで練習ができました。いろいろな角度から練習を見ることができる。これは本当に楽しいですね。自分自身の幅が広がります。貴重な時間でした。日々勉強。選手に還元できるようにしていきたいなと思います。

 

実はこの日、普段とは全く違う感覚がありました。このことに関してはまた別に書きたいと思います。自分の中で「実感」したこと。大きな感覚です。

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バトン練習を見る

2021-05-20 | 陸上競技
前の記事の続き。気功治療の偉大さを感じながですが。とにかく私のようなレベルであっても時間をかければある程度回復するというのが分かりました。こうなったら治療のために必要なのは私自身の「根気」だけだと思います。私が諦めさえしなければ回復する。もちろん選手の「何がなんでも治したい」という気持ちも必要だと思います。それがなければ時間をそこに使うことはないでしょうから。私自身もそこまでしようという気にもならないでしょうし。

気功治療をしながら前任校の選手達のバトン練習を見ました。私自身、バトン練習の確認になるかなと。これまで練習ではかなりバトン練習にこだわってやってきました。ここは最大スピードを出すために必要な要素が詰め込まれていると思います。なぜその練習をやるのか、どこにどんな意味があるのか。ここを詰めてやっていくと本当に面白いと思います。様々な練習がありますが一番好きな練習がバトン走かもしれません。

バトン走に入るまでにもも上げ、腰押しなどをやっていました。以前も書きましたがこうやって練習を見させてもらう時には私は関与していません。自分達で「やりたいこと」を計画しています。この日は「バトンだけに特化した方がいいのではないか」という話はしましたがそれ以外は自分達で組む。普段の練習と同様です。あくまでサポート。

その中で二次加速スティックをやっていました。が、少し気になることが。「速く前に脚を運ぶ」というのを言い続けています。この日、「前に速く」はできていたのですが「もう少し引き出せた方が良いのでは?」と感じた部分があります。前の日も動きを見させてもらったのですがその時は特別感じませんでした。が、何故かこの日は「もう少し前がいいな」と。少しその部分を話してからもう一度走ってもらうと接地も短くなり、前に進む。こうなると選手の表情も明るくなる。これは最高に楽しいなと感じました。別に指導が云々ではないのです。見ていて気づいたこと、感じたことを本人に伝えてそれが実際にできた時、選手の表情が明るくなる。嬉しいですね。

例えばこれが「やらされる練習」だったらそんなことはありません。言われたところで本当はやりたくないのだから「わかりました」で終わり。「速く走りたい」という気持ちはそれなりにあるでしょうが、こだわりがあるわけではないので本人も別に喜ぶこともない。ここは本当に大きな「差」だと思います。合同練習や合宿でもあるのですが、「そんなに嫌なら来なければいいのに」と思うことも何度もありました。それよりは「やりたい」と思う選手と一緒に時間を共有する方が圧倒的に幸福度が高い。本気でそう思います。

10バトン、25並走。ここは基本です。この練習を見ていて。マネージャーが出してくれていたのですがタイミングが合いません。これはひょっとすると私が異動する前からこの形になっていたのかもしれません。近くにいると気づかない部分があります。これ、後ろから出る前走者が「合図」を出す方が良いと思っています。前側を走る走者が出すとタイミングが合わないのでバトンが渡らない危険性があります。後ろ側の選手が合図を出せば遅れることがない。簡単な話です。その部分を指摘するとタイミングが合い始めてスムーズになりました。ほんの少しのことを変えるだけで練習効率が上がります。当たり前。だけど気づかなくなる。俯瞰して見ていくことの必要性を改めて感じました。

顧問の先生もいらっしゃったので「練習の意図」を説明しながら一緒に見ました。選手達にも確認しながら。「バトン合わせ」をするのがこの日のメイン。そこに向けて「準備」をしていく必要があります。それが10バトン、25並走です。それぞれには目的があります。その辺りは割愛しますが。また別の機会があれば細かく書いておきたいと思います。とにかくここの段階で「確認」をし続ける。手を出すタイミング、声をかけるタイミング、声をかけてから手が出てくるまでの時間。手を出す場所etc。とにかく多くの要素が含まれています。

あまりにもたくさんのことがあるので頭を使います。走りながらそれをやらないといけない。試合の時にそれをいきなりやることはできない。だからこそかなりの頻度でバトン走をやる。それだけではなく常に最大スピードを出すのでスプリント練習にもなります。一番効果的なスピード練習だと思っています。技術的な細かい練習をやるだけではなく「走る中で磨く」という部分です。とにかく徹底。

そこから「合流走」を。これも「準備」です。距離感の確認。出のタイミングの確認。色々とできます。この段階でバトンが渡るかどうかはほぼ決まってきます。足長の調整をすることもできます。これも本当はかなり好きな練習です。バトンを渡さなくてもきちんと確認ができるし、加速段階や中間のスピード練習ができる。こういう部分をやっていくと自然にスプリントが良くなる。楽しい。

最後にバトン合わせ。段階を追ってやっていくのですがここで色々な部分が出てきます。バトンを渡した後、前走者はしばらく並走させる。もらった方はきちんと最大スピードに持って行くまで走る。大半の選手は「バトンパス」が上手くいけばそれでいいと安心します。これは選手だけではなく指導者もかもしれません。しかし、実際のレースはそこで終わりではない。次に向かってスピードを上げていって走らなければいけないのです。渡してすぐにスピードを緩める選手は「バトンパス」という目に見える部分にだけ目がいく。しかし、本当に大切なのはそのあと。こういう感覚も見ながら思い出す。ありがたい話です。

1本だけ渡らないものがありました。ここはダメですね。何がなんでも渡す。実際のレースの中で「渡さない」というのはあり得ません。何がなんでも渡す。詰まったとしても渡す。オーバーしそうになった時の練習もしておかなければいけません。「渡ると思った」という曖昧な練習ではダメ。渡す方ももらう方も「準備」ができていたらそれが生かせないといけないのです。こんな感じでは実際のレースは失敗します。理由を伝えながらやりました。

指導する機会を与えてもらえることに本当に感謝したいと思います。どこでも、誰でもという気はありません。最優先である今のチームの選手に力を使います。それ以外のところで依頼されたら極力やりたいと思っています。もちろん「前提条件」があります。これに当てはまらない場合は絶対にやりません。どれだけ親しい指導者から頼まれたとしても「自分の中で譲れない部分」があってそこをクリアできない場合はやりたくない。簡単な部分です。「一生懸命にやれるかどうか」という条件。「やらされている」という状況にたいして私が時間を使う必要はないと考えています。

まとまらないですが。こうやって色々なタイプの選手の走りや練習を見ることで気づくことがあります。完全に「趣味」です。プライベートなので。このことに関して感じたことが翌日にありました。ここは自分の中で本当に大きいことです。絶対に書いておきたい。が、長くなっているのでまた別の機会に。

忘れないうちに書いておきたいですね。
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