多分この話はこれで最後になるかなと。今回色々話した中で感じたことなので。
中距離の話をしている中で「あまり耐乳酸性の練習をしていると頭打ちになるイメージがある」と言われてしました。高校時代は長距離に軸足を置きながら時々乳酸系の練習を入れる。それでも強い選手が大学でもやっていけるなだろう、と。
日本記録を出した選手、大学に行って乳酸系の練習が増えたようです。だからといって長い距離を走っていないとラストが出ない感じがあると16キロのペース走などもやる。乳酸系に関してはパワーマックスを使って耐性を高める練習が多いとのこと。これは専門性を高めるという意味合いで大学からで良いのではないかという話でした。
また、導入頻度の問題も。その先生の話によると狙った大会の3週間前くらいから入れていくのが良い気がすると。感覚的なものなのかもしれません。長距離的な練習と耐乳酸性の練習がマッチングする時期に記録が出るという印象を持っていると。ここもかなり興味深い話だと思います。
「頭打ちになる」可能性がある。例えば高校時代に短距離系の流れの中で800をやっていく。耐乳酸を高める練習の頻度を増やせばある程度の結果は出せると思います。が、それが大学でも出せるのかどうか。伸び代を残して進学するというのはすごく大切な考え方だと思います。が、大半の選手は高校で辞めてしまうかもしれない。この辺りのことはどう捉えるか。難しい部分だと思います。が、ある程度の耐乳酸トレーニングはやはり必要だと考えています。
「3週間前くらいから」というのは絶妙な期間だと考えています。1番の理由は「気持ちが持たない」からです(笑)。耐乳酸性のトレーニングはこれまで書いてきたように「かなりの覚悟」が必要です。自分自身で負荷をかけて乳酸を溜めないといけません。溜めない走りを繰り返していても効果は現れないからです。しかし、かなり負荷が高いのです。その練習に向き合うためにはかなりの気持ちの強さが必要です。これを1年間やり続けると思うと気持ちが折れるかもしれません。
以前は定期的にこの手の練習を入れることができました。「何が何でも強くなる」という気持ちがあったからです。逆にいうと負荷が大きすぎた部分があるのかもしれません。「強くなりたい」という気持ちを理解しながら本当は手綱を引いて抑えなければいけないのかなと。まーここまでやるのは余程の気持ちが入っている選手に限られますが。
そう考えるとやはり「3週間前」というのは良い時期なのかもしれません。目の前に試合がある。その時期は大半の選手は頑張れます(笑)。きつくてもなんとかしたいという気持ちが持続できます。半年後に試合があるというのであってもなかなか気持ちを奮い立たせてやっていくのは今の選手には難しいのかなと感じています。もちろん、定期的にそういう耐性を高める練習はやるべきだと思います。2週間単位で1回ずつくらいは入れていくと良いのかなと感じています。3週間前から2週間は週2くらいで入れると良いのかなと勝手に考えています。かなり気持ちが入らないとできないかなと思いますが。
これが絶妙なタイミングで今回、「耐乳酸性が不足しているのでは?」と感じたのがすこし前。丁度県総体の3週間前だったと思います。3週間前には250mを3本を2日間。女子はこれができていないので不足するかもしれませんが。更に今週は何回かその手のことを実施したいと考えています。月曜日に150mを5本5分レストでやったのでもう1回か2回はどのような形かで耐乳酸性のトレーニングを入れておきたい。
このバランスなどはよく考えないといけないと思います。ダメージが大きすぎて回復しないというのでは困りますから。スピードと耐乳酸性の両方の軸からアプローチする。まー当たり前といわれたら当たり前なのですが。狙いを明確にして練習をすると色々なことが変わるのではないかなと思っています。既成概念があって、「これまでは」という呪縛があります。もちろんこれまでやったきたことにも大きな効果を出せるものがあります。しかし、本当はそれほど意味がないことであっても「前例主義」であったり「他の人がやっているから」という理由で実施していることも少なくない。
きちんと「理由」があってそれを説明できる。それをやることでどのような効果が望めるのかも理解しながらやると良いのかなと思っています。これは覚悟の問題とも比例すると思います。
何回かやって思うのですが、「ここでいかないといけない」という話をどれだけしても出し切れない選手はいます。そのために記録を計るという最もシンプルな方法を取ることにしました。自分自身で追い込まないのであれば記録測定をしっかりとしてそれで負荷をかける。ここはすごく大切な気がしています。
これまではセパレートコースで綺麗に走っている部分がありました。ここも独断でオープンで最初からガンガン競り合うようにしました。目の前に何かないとできないという感じがあるのでそれをしっかりと感じさせながらやるためにはその方が良いかなと。「質の高い練習をする」という前段階をどうやって作るかなのかなと。自分達は「負荷をかけている」と思っていてもそれは80%でしかなかったりする。それは自分では分からないのです。ここも今の段階では徹底的にやらなければいけないと思います。まだ殻を破るというレベルには到達しないなという感じがあります。
まだまだ勉強しないといけないことが多いと思います。才能だけに頼るシステムではなく、最善を尽くして選手を伸ばしていけるシステムができれば良いなと。まー私みたいな適当な人間が何をいうのかというレベルではの話ではありますが(笑)
なんとなく書きたかったことは書けたかなと思います。また思いついたら書きます。たぶん。