あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ハロルド・ベッカー監督の「タップス」を見て

2013-02-11 09:26:49 | Weblog

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.398

名門陸軍幼年学校のエリート少佐ティモシー・ハットンに率いられた若き兵士たちが、名物校長ジョージ・C・スコットの影響を受けて国家権力と敵対する姿を描く。

いくら名門でも理事会が学校を解散して土地を不動産屋に売却してマンションにするという決定をだせば、その命に従うべきだろう。ところがスコット校長を崇拝するハットン選手は学校閉鎖に断固反対し、固く校門を閉じて警察や軍の侵入をはばむ。

部下たちを強力に統制していたハットン少佐だったが思わぬ死者が出たためについにバリケードを解こうとした矢先に血に飢えたトム・クルーズ狙撃兵の機関銃が火を吐いて、事態は思わぬ悲劇を招くのであった。

ジョージ・C・スコットとティモシー・ハットンが好演。銃を乱射しながら「気持ちいいぜええ!」と絶叫するトム・クルーズの姿が空恐ろしい。しかしこれから本邦でも徴兵制が敷かれ強力な国粋国防思想が蔓延すれば、こういう予期せぬ暴発が起こらないとも限らない。


            外貌に心の美醜現さずすべての人は通り過ぎて行く 蝶人

コメント
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