あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

作曲家の肖像~「これでも詩かよ」第126番

2015-02-16 07:34:54 | Weblog


ある晴れた日に第285回


 フリュートをくるくる回しながら
「これ1本でどんなBGMでも生録音致します。どうぞなんなりとご用命ください」
と云って、真鍋理一郎氏は破顔一笑した。

 東京文化会館に行くと、武満徹夫妻の姿をよく見かけた。
 作曲家は普通の大人より小さかったが、妻はそれにちょうど見合う大きさで
 二人並ぶと内裏雛のようだった。

「どうぞ」と云って、一柳彗氏は、出来たての譜面を見せてくれた。
それはパウル・クレーの絵のように、美しかった。
音符はなかった。


  朝な夕な立ちんぼうにて仕事する販売業はつらきものかな 蝶人
コメント
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