bowyow cine-archives vol.769
大正時代の始めに、元海軍士官の市川雷蔵がヤクザになって敵のヤクザを皆殺しするお話なり。
その背景には陸海軍の対立やクーデターの陰謀、それらを影で操る不良米国人実業家が暗躍しているという訳が分かったようなてんでチンプンカンプンの舞台裏があるのだが、池広一夫監督はそれらを手際よく交通整理してラストの大立ち回りになだれ込む。
そのゲバルトの後景には、救世軍の楽隊が鳴っているという趣向(脚本は高岩肇)はなかなか面白いがこういうふうに1時間半で予定調和で終わる往時のプログラムピクチャーの在り方自体が本邦の映画産業の衰退を内蔵していたのであろう。
なお妻の親戚の五味龍太郎選手も脇役として活躍しています。
腹違いの従兄妹の娘がやって来て御機嫌ようと挨拶するなり 蝶人