ある晴れた日に第６１５回
いま一度天麩羅牛蒡 を食べたかった鎌倉竹庵４月に閉店
昨日の感染者数は何名か確かめながら今朝を始める
メイド・イン・チャイナの家電がいっぱいだ「政経分離」堅持の我が屋に
かつて培風館てふ書肆ありき肌色の薄き用紙を使っておりしが
「阿呆、ド阿呆！」翫右衛門はどやしつける小津「浮草」で若尾文子を
アルファロメオに乗る奴だけは許せんと叫んだナカノ君どうしているか
果てもなく若鮎ロンド踊りおれば虎視眈々とウナギが狙う
コロナ禍の爆発的な感染の嵐の前の不気味な静けさ
強権のと化したる役人の強迫により自死したる人
自死したる夫の恨みを晴らさんと赤木夫人は法に訴う
横須賀のヴェルニー公園のベンチにて煙草をふかす腐女子ども
警察から委託された詐欺電話警告というけれどおぬし詐欺電話ではないのか
生きているただそれだけで税金をふんだくっていく日本帝国
東京は日本にあらず勝手にせよと突き放したり日本政府
土砂降りの雨の道路に捨てられるアベノマスクを拾いに来いアベ
国道に投げ捨てられたアベノマスクお前が拾え安倍蚤糞
感染者千人を超えたがどうするの旅行が好きな安倍蚤糞よ
感染の危険を冒して旅に出るＧｏＴｏＨellはスリル満点
感染をするかしないか賭けようぜ丁半博打ＧｏＴｏ虎馬
３密のStayHomeがGTT GoToHell に変わるまで
コウくんの大嫌いなソーメンを誰か別のメニューに変えて
プーチンの５選を許すロシア改憲あの独裁者のどこがいいのか
横須賀の爬虫類館のイグアナよ泰然自若微動だにせず
横須賀の大滝町の「朝廷」のチャーシュウ美味し汁もみな飲む
偉大なる暗闇いよよ闇深め岡井隆果つ文月十日
暗黒の世に一瞬の光差し巨星は逝きぬ齢九十二
コロナ禍の世に一瞬の光放ち岡井星墜つ文月十日
最期までコロナ禍の世を見据えつつ岡井星墜つ文月十日
大いなる暗黒物質を懐きつつ帰天したるか岡井隆
「検索と置換」の中のジャンプ欄に４０と打てば４０に飛ぶ
黒澤の『七人の侍』みておれば宮口精二になりて薙ぎ倒す我
両腕で指揮をしながら歌うたいバス停へ急ぐいつもの少女
コロナには遭わず５匹の蛍に会う
憂き我を面白がらせよ夏コロナ
コロナ禍も老いの楽しみと思いたし
ＡＩのその先を行く聡太哉
高安がごろり転がる土俵かな
つばくらめ五軒に一軒の空き家かな
ただ一度住所氏名年齢が掲示され町から消えゆくお年寄りたち 蝶人
