照る日曇る日第1439回
モレシェト人ミカが、サマリアとエルサレムについて見た幻を記したものが、本書である。
第5章の終りには、「私はアシェラ像を引き倒し、あなたの町を破壊する。聞き従おうとしない国々には、私は怒りを憤りをもって復讐する」と書かれている。
しかしこのアシェラは、バアルと同様、古代西アジアではシリア、パレスチナなどで広く帰依された格の高い神様で、我らがユダヤ教の神様に見切りを付けた多くのイスラエルやユダの民草も、一時はこれらの神々を熱心に拝んでいたのである。
ユダヤ教やキリスト教徒は、これらの宗教を「邪教」として悪しざまに見下しているが、古代宗教史の立場で眺めれば、それほど両者に学問的な上下が在るわけではない。
初対面で「うちの会社に来ませんか?」明るく誘いし寛斎氏死す 蝶人