年明けは、軽めの本からスタート。コミックを読んだのなんて、何年ぶりだろうか。病理医が主人公の漫画、これを文字でもう少し丁寧に書けばもっと面白くなるだろうが、惜しいところだ。
2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:960ページ
ナイス数:198ナイス
ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)の感想
大船界隈は撮影所どころか、そのあとの三越もなくなって、もう二回りほど変わってしまった。でも、小動の景色は同じだし、北鎌倉はどこまでも深い。今回は、この本の売りである鎌倉の風景描写が少なくて、少し残念だったが、太宰に関するストーリーは興味深く読むことができた。角田光代も書いていたけれど、本というのは、実際に旅をするのだ。それにしても、この作品、最初からここまで考えられていたのだとすると…。あと謎が残っているは亡くなったことになっている栞子の父親か。
読了日:1月22日 著者:三上延
フラジャイル(1) (アフタヌーンKC)の感想
知り合いの臨床検査技師さんに紹介されて手に取った。病理医が主役のコミックなんて史上初めてではないか。日本の病理医を取り巻く現状を正しく伝えている。この作品、基本的に善良な医療者だけが出ているというところが素晴らしい。アプローチの仕方は違えど、病と戦う患者さんを救うことに関しては全員が一致して努力をしている。そういう職場だから、主役の病理医岸先生も力を発揮することができる。私も病理医だから感じるが、優れた医療機関というものはすべての人間がそれぞれの立場で頑張っている。そして、私の勤務先もそうであってほしい。
読了日:1月22日 著者:恵三朗
難関大学生が書いた 頭がよくなる本の読み方・選び方の感想
読書好きだけど、本棚をみて本の選び方がいま一つだと感じる高校生の娘に読んでもらおうと購入した。大学生が書いただけのことはあって、若々しい読書に関するレポートという感じ。読書は筋トレ、というが、これは将来論文を読むことのトレーニングにもなるだろう。読書の黄金比はいい喩え。好きになれなくても読まなくてはならない本というのは存在する。ところで、あげたら娘はこの本を読んでくれるだろうか。
読了日:1月19日 著者:PICASO(東大早慶ベストセラー出版会)
他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)の感想
攻撃欲、自己愛、罪悪感、支配、無価値化、被害者ヅラ。どれもグサリグサリとくる言葉ばかり。これまでの人生で、いかに多くの攻撃欲の強い人の被害にあってきたことか。そしてその被害たるや。しかし一方で、私自身もまた多くの他人を攻撃して傷つけてきた。認識があるだけでも片手に余るし、無意識で攻撃してしまった人も多いに違いない。最初にあげた歪んだ欲求は私自身にもある。 傷つけられたのが私なら、傷つけたのも私自身だった。このことを忘れずに生きて行きたい。過去と他人は変えられない。
読了日:1月7日 著者:片田珠美
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