今日は立冬。
いかにも立冬らしい空模様と気温で、冬がやってきたのだと実感する。
今年の冬は寒くなりそうだという予想だが、地球全体の温度は上昇していて第27回気候変動枠組条約締約国会議(COP 27)がエジプトで始まった。
地球温暖化の原因は二酸化炭素などの温室効果ガスだという観点から、それらの排出抑制を人類が一致協力してなんとかしようという話し合いだが、どんな着地点が見出されていくだろうか。
このような話し合いが、平和を前提としないで成り立つのかも甚だ疑問だが、自分には何ができることを考えながら、その行方を見守りたい。

その、”自分にできること”に関して、昨日の朝刊のトップに残念な記事が出ていた。
新型コロナウイルス感染症に関する結構いいデータがでて、その発表の準備をしている身としては忸怩たる思いなのだが、今の日本は研究する者にとって劣悪な状況だといえる。
これにはいろいろな要因を挙げることができるが、基礎的研究を行う人への予算(人件費、設備費)が少ない。
記事にもあるが、連携が乏しいということもいえる。
多くの研究者がオールジャパンで、と口では言うものの実際のところはお山の大将的な人も少なくなく、”小さなパイ”を我がちにと取り合っていると言う側面がある。

ある意味、オールジャパンというのだったら、もはや日本の人材を欧米の一流大学2、3個分に集約して戦わないと論文など出ない。
さらには、偏差値による大学、学部の序列化の解消、飛び級の推進など、優秀な人間を適切な場所に配置しなくてはいけない。

臨床医学の世界だと、データを集めるのが得意な人、データを記録するのが得意な人、統計処理が得意な人、論文を書くのが得意な人、交渉が得意な人、などのチームを組むことができたら効率も良くなるのだが、そこそこ優秀な人材が分散してしまっている状況で、日常業務に追われながら論文を出すのは至難の業だ。
日本の現状は、そういうシステムがごく一部の施設を除くとほとんどなく、研究の手法、論文を出すことなどをすべて”素人同然”の人間がやらなくてはならない。
そうはいっても、私自身、早く論文化して世に出さなくてはいけないと焦ってはいるのだが、それができていない。
週末をのんびり過ごしているのが悪いのだろうかと、昨日一昨日を思い返すのだが、失った時間は帰ってこない。
こんなことの繰り返しだが、気を取り直し、まずは目の前の仕事を片付けよう。
一人にできることは限られている
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