こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

一度断ると次は無いので

2020年10月07日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今年は季節のメリハリがはっきりしている。おかげで、なんとなく気分がいい。長雨、猛暑、台風と季節ごとに辛いことはあるが、それはこの国土の特徴だから仕方ないわけで、この国に住むのであれば自然の試練は覚悟の上で暮らすしかない。それでもここ数日は穏やかな日が続いている。病院の前の植え込みの金木犀も満開で、辺りにはいい香りがただよっている。ひょっとすると室内まで香りがきているような気までする。かと思うと、まだサルスベリもあちこちで花を残している。夜は冷えるようになってきて、今日はジャケットを羽織ってきた。台風がやってきて、帰りには雨が降り出した。

息子が小学校の高学年だか中学生ぐらいのとき、「大人をバカにしてはダメだよ」と教えたことがあった。子供が大人と約束する時、その相手は学校の先生、スポーツクラブやボーイスカウトの指導者などだが、そういう大人との約束は破ってはいけないということをその都度言った。いい加減だった私の青少年時代の後悔が背景にあるだが、大人同士の約束というのは簡単に破っていいものではなく、それは大人と子供の間であってもダメだということだ。娘にもそんなことを伝えたことがあった。

だから、私が現在直面している問題ーーー仕事の依頼を受けてしまったことーーーもいったん引き受けたら破ってはいけない約束であり、真剣に考えなくてはならない。とくに1月下旬に締め切りが集中していて、これらをクリアできるかがとても心配。6月に亡くなった親父のモットーーーー(仕事の依頼を)一度断ったら、次はこないから、なんでも引き受けるーーーを思い出し、”諾”の字を丸で囲い、全ての仕事を引き受けたのだが、ちょっと後悔している。私よりもよほど相応しい人はいくらでもいるのに、私を指名してきてくれたのだからそれを断るわけにもいかない。なんとかなるはずだ。

仕事を断っても次はこないで済むが、それ以上にやっていけないのは引き受けた仕事を放り出すこと。これは本当に約束を破ることになる。約束を破ったら責任を取らなくちゃならない。この先しばらくは、プレッシャーとストレスにさらされて辛い思いをするだろう。日本学術会議に代表されるアカデミズムとは縁のない一介の病院病理医が生き延びていくにはこういうところでせいぜい頑張るしかないのだ。
今年の冬は寒くなるらしい

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