校閲の目 盛り土 「盛り土がなかった」
―昨年、共産党東京都議団が豊洲市場の地下空間を発見し、流行語になった「盛り土」。今ではほとんどの方が「もりど」と読むでしょう。
当初、私は「もりつち」だと思っていました。国語辞書でも見出し語はほとんどが「もりつち」です。ところが、テレビでは「もりど」と言っていました。
NHKの『ことばのハンドブック』によると「ニュースや一般番組では、〔モリツチ〕と言う」としていますが、「土木関係などの専門番組では、〔モリド〕と言ってもよい」と解説。専門用語が一般化したようです。
なお公文書では「盛土」と送りが入りませんが「セイド」とは読みません。
ところで「盛る」という言葉はこれまでは「ご飯を盛る」とか「毒を盛る」のように使いました。それが最近では、大げさに言う意味で「彼は話を盛っている」、髪をボリュームたっぷりに見せることを「髪を盛る」などと使います。これらは三省堂国語辞典第7版から俗語として採用されました。
さらにスマホの普及により写真画像を加工してきれいに見せることも「写真を盛る」のように使われています。
安倍政権を追及する共産党には話を盛る必要はありませんが、都議選につづき総選挙では野党共闘で議席を大盛りにしたい。(河邑哲也)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年7月12日付掲載
「しんぶん赤旗」日曜版の記事では、「土は盛らずに、建設費盛った」というコピーが、流行りましたね。
―昨年、共産党東京都議団が豊洲市場の地下空間を発見し、流行語になった「盛り土」。今ではほとんどの方が「もりど」と読むでしょう。
当初、私は「もりつち」だと思っていました。国語辞書でも見出し語はほとんどが「もりつち」です。ところが、テレビでは「もりど」と言っていました。
NHKの『ことばのハンドブック』によると「ニュースや一般番組では、〔モリツチ〕と言う」としていますが、「土木関係などの専門番組では、〔モリド〕と言ってもよい」と解説。専門用語が一般化したようです。
なお公文書では「盛土」と送りが入りませんが「セイド」とは読みません。
ところで「盛る」という言葉はこれまでは「ご飯を盛る」とか「毒を盛る」のように使いました。それが最近では、大げさに言う意味で「彼は話を盛っている」、髪をボリュームたっぷりに見せることを「髪を盛る」などと使います。これらは三省堂国語辞典第7版から俗語として採用されました。
さらにスマホの普及により写真画像を加工してきれいに見せることも「写真を盛る」のように使われています。
安倍政権を追及する共産党には話を盛る必要はありませんが、都議選につづき総選挙では野党共闘で議席を大盛りにしたい。(河邑哲也)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年7月12日付掲載
「しんぶん赤旗」日曜版の記事では、「土は盛らずに、建設費盛った」というコピーが、流行りましたね。