今年のJ2は、伊野波、駒野、前田の代表クラスが残留した本命磐田をどこが追うかの展開を予想していましたが、実際はチョウ監督の湘南が開幕から連勝して首位です。磐田も2位で決して悪い位置ではないですが、湘南がどこまで走るかが現時点の見所です。
降格した名門磐田は、主力選手の残留だけにとどまらず、元日本代表の松井大輔を獲得したり、監督に大分を躍進させたシャムスカを呼んだりして、なにがなんでも一年でJ1に戻ろうとする体制です。磐田でのシャムスカ采配はまだ見ていませんが、大分時代の躍進は今でも思い出せます。
大分時代のシャムスカ采配は、チームのバランスを重視するものでした。当時の目玉はエジミウソン、トゥーリオのブラジル人ダブルボランチで、どちらが攻撃に出てどちらが守備に回っても機能する強力なコンビでした。
また、2トップとトップ下の関係も整理されていました。2007年は梅崎(現浦和)、2008年は金崎がトップ下でしたが、彼らはアタッカーでサイドに流れてからのクロスが武器でした。こういう攻撃をするとトップ下が空白になって相手のボランチにプレスがかからなくなります。
その課題を解決するために、大分は2トップの1枚がトップ下に残るルールになっていました。当時のFWウェズレイはスピードこそなくなっていましたが、高松大樹とのバランス感覚が絶妙で、ロングボールが来れば高松に競らせてウェズレイが裏へ走り、金崎がサイドに流れていればウェズレイがトップ下を埋めていました。
驚くようなストロングポイントはエジミウソンだけでしたが、チームは工夫次第で強くすることができる当時の大分は面白い例で、私のサッカー観を広げてくれた「教材」でした。磐田は当時の大分より持ち駒はあるはずなので、そこで工夫を見せて、シャムスカ本人が目標とする「ブラジル代表監督」を狙えるようなチームを、機会があれば見てみたいと思います。
降格した名門磐田は、主力選手の残留だけにとどまらず、元日本代表の松井大輔を獲得したり、監督に大分を躍進させたシャムスカを呼んだりして、なにがなんでも一年でJ1に戻ろうとする体制です。磐田でのシャムスカ采配はまだ見ていませんが、大分時代の躍進は今でも思い出せます。
大分時代のシャムスカ采配は、チームのバランスを重視するものでした。当時の目玉はエジミウソン、トゥーリオのブラジル人ダブルボランチで、どちらが攻撃に出てどちらが守備に回っても機能する強力なコンビでした。
また、2トップとトップ下の関係も整理されていました。2007年は梅崎(現浦和)、2008年は金崎がトップ下でしたが、彼らはアタッカーでサイドに流れてからのクロスが武器でした。こういう攻撃をするとトップ下が空白になって相手のボランチにプレスがかからなくなります。
その課題を解決するために、大分は2トップの1枚がトップ下に残るルールになっていました。当時のFWウェズレイはスピードこそなくなっていましたが、高松大樹とのバランス感覚が絶妙で、ロングボールが来れば高松に競らせてウェズレイが裏へ走り、金崎がサイドに流れていればウェズレイがトップ下を埋めていました。
驚くようなストロングポイントはエジミウソンだけでしたが、チームは工夫次第で強くすることができる当時の大分は面白い例で、私のサッカー観を広げてくれた「教材」でした。磐田は当時の大分より持ち駒はあるはずなので、そこで工夫を見せて、シャムスカ本人が目標とする「ブラジル代表監督」を狙えるようなチームを、機会があれば見てみたいと思います。