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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

高校女子サッカー選手権決勝

2021-01-10 20:14:14 | レディース
今日は高校女子サッカー選手権の決勝戦でした。カードは藤枝順心(静岡)対作陽(岡山)です。高校生の女子サッカーの場合、どうしてもキック力が足りないので、DFラインでボールを持つと安全第一でクリアを選択することが多いなど、ちょっと特殊性はあります。

それでも、両チームが練ってきた戦略は楽しめました。作陽は4-3-2-1の、海外では「クリスマスツリー」と呼ばれる布陣で、後ろから確実につないで前に行こうという戦略でした。選手間の距離を短くして、狭い範囲に選手を集めてキック力の不足を補おうとする手でした。しかし、相手藤枝順心が人数をかけて守ってきたことでボールが最前線までつながらない展開になります。

藤枝順心の戦術は4-3-3でした。3トップはサイドを使うウイングサッカーのイメージがありますが、藤枝順心の布陣の狙いは3枚のMFのところにありました。男子サッカーでは、4-3-3のMFはアンカーを一枚置いて、サイドの二枚がバランスを取りながら上がりますが、藤枝順心の場合はアンカーのキャプテン柳瀬が、サイドの二枚を残して自在に攻撃するというスタイルでした。

3トップにしているのは柳瀬のパスコースを増やすためで、彼女の運動量は高校レベルを超越しておりプロ並みで、空いているサイドが見つかれば右でも左でも流れてパスを出せる能力がありました。それでも、藤枝順心の監督が試合後のインタビューで「これと言った選手はいない」と証言していたように、柳瀬以外の選手は標準レベルの選手に見えました。

それでも、このゲームが藤枝順心優位に進んだのは、その標準レベルの選手の生かし方でした。普通のCBのような印象だった11番の堀内選手ですが、彼女は浮き球のロングキックに自信を持っておりセットプレーのキッカーでした。彼女が入れる変幻自在のCKから何度かチャンスをつかんだ藤枝順心ですが、作陽DFの奇跡的なクリアやシュートがクロスバーをヒットするなど不運もあって、前半は0-0で折り返します。

しかし、藤枝順心のセットプレーは想像以上によく練られていました。後半最初のCKで、堀内は予想していなかったショートコーナーを選択します。これで作陽の中央のマークはずれ、堀内のロングボールがFW窓岩の頭に合って藤枝順心が先制点を得ました。

こうなれば藤枝順心のゲームでした。藤枝順心の強みに、皆がハードワークするというところがあります。誰も守備をさぼらず、エースの柳瀬も守備に行くので、作陽は攻めたくても相手陣内に穴が空かない展開になります。立て続けに2点を入れた藤枝順心が、3-0でこの試合を勝ち切り、大会連覇を果たします。

ハードワークという地味な要素でも、内容には大きな差がありました。それだけ、藤枝順心のチーム作りのうまさがこの結果を生んだのだろうと振り返ります。
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大会最強チーム(青森山田高校)

2021-01-10 09:21:31 | 高校サッカー
準決勝のもう一試合、青森山田対矢板中央は、病院の都合で途中20分ほど見ていない時間があるので、ゲームレポートは書けません。それでも、この映像を見て、青森山田がこの大会の最強チームだということは伝わってきました。青森山田は一昨年優勝、去年準優勝と安定して上位につける、高校サッカー界トップのチームです。

もっとも、青森山田を大会最強チームと呼ぶのはそれが理由ではありません。青森山田の今年のチームの戦い方に理由があります。去年準優勝のチームは、強かったものの、攻撃力にそれほどの自信がなかったようで、守備を固めてからのカウンター攻撃を見せていました。

しかし、今年のチームは戦術を4-1-4-1に変え、アンカーに宇野を残して残り5枚は思い切って前に仕掛けます。しかも、それでも攻めきれないと見ると、右SBの内田をウイング的に上げ、6枚攻撃を見せることもあります。これで、対戦相手の矢板中央はFW一人を残して全員で守備をせざるを得なくなります。

もっとも、守る側の矢板中央が、守りながらカウンター攻撃で少ないチャンスを機能させていれば、この試合はわかりません。青森山田の強さはぎりぎりのボールをマイボールにできる能力の高さで、この能力の前に矢板中央はまったくカウンターを出すことができず、一方的に押し込まれてしまうことになりました。

これで、勝負のポイントは青森山田にいつ先制点が入るかに絞られました。先制点がなかなか入らないと、青森山田がおかしくなってくる可能性もあるからですが、その先制点は前半の早い時間に、左ウイングの安斎がGK藤井の手を弾く強烈なシュートを決めて青森山田に入りました。これで、あとは青森山田に何点入るかとなり、事実この試合は5-0の大差で青森山田の勝利に終わりました。

決勝戦の相手、山梨学院も矢板中央と同じ堅守のチームで、またこの日と同じような展開になる可能性もあります。しかし、あまのじゃくは私は山梨学院が勝つとすればどういう展開かを、山梨学院の監督になったつもりで考えてみました。まず、山梨学院が得意とする、FW目掛けて蹴るロングボールを確実に通すことです。また、青森山田はSBを上げている時間は後ろに四人しかいないので、アンカーの宇野を個人技で抜くことができればビッグチャンスになります。山梨学院が勝つとすれば1-0しかないでしょうが、その番狂わせを狙って、山梨学院サイドは入念に策を練っているはずです。
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