意表を突くプレー(11/16日本対ミャンマー)

今日のサッカー日本代表のミャンマー戦は、5-0で日本の勝利に終わりました。前回の対戦は10-0でそれよりは小差とはいえ、今回の勝利は内容も伴っていたと感じました。理由は、チームとしてミャンマーのどこを狙うかが統一されていて、その狙い通りに点が取れたからです。ミャンマーは5-4-1ながら、MFの何枚かは最終ラインに下がる場面もあって、7-2-1という時間もあったほど引いていました。

それでも、ミャンマーは最終ラインの高さは常に揃えていて、日本の攻めをオフサイドにかけたいという意図は感じました。今回、日本が狙えたのはその最終ラインの裏でした。特に右SBで先発出場した毎熊がその意図を体現しており、相手GKとDFの間に速いボールを送る攻めで、何回合わなくても一回中央のFW上田が触れば点が取れるという場面も作ってきました。

また、フランスリーグでの好調で代表復帰したMF南野も効いていました。南野は4-3-3の左MF気味の位置から、浮き球を上田の頭に合わせて、前半10分という早い時間で先制点を得ておくことができました。ミャンマーのような引いている相手にはミドルシュートも有効で、その通り鎌田が相手DFとMFの間のスペースでうまく受けて強烈なシュートを決めて、2-0とリードします。

ミャンマーも、運動能力は高い選手なので、日本が強みを出すにはテクニックが重要でした。それを感じられたのは前半終了間際の堂安律のパスでした。堂安が体の向きと逆に出したパスに、ミャンマーのDFは誰も気づいておらず、走り込んだ上田はフリーで角度のないところから決めて、安全圏になる3点リードを奪っておくことができました。これで、日本としては出場時間のマネジメントをしながら、シリア戦も計算しての試合運びができました。

4点目もそういった「出し抜く」プレーで、南野のパスからの上田のゴールでした。これで、上田、南野に代えて細谷、守田を出すという、ターンオーバーを考えた交代をすることができました。途中出場でボランチに入った佐野海舟もうまくボールを引き出せる技術を見せて、ミャンマーは攻撃に行きたくても日本の的確なカバーリングの前にあえなく回収されるプレーが続きました。

これだけ安心して見られる試合はなかなかなく、ミャンマーも無謀なファウルタックルを仕掛けて来なかったので、初戦としては良い結果になったと思います。次のシリアのアウェイ戦は、序盤で迎える山場ですが、ここでこそ日本の強さを見せて欲しい重要な試合です。時差の関係でリアルタイムで見るのは厳しいですが、良い試合を期待したいです。