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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

奇跡の突き落とし(徳勝龍)

2021-01-21 19:24:16 | 他スポーツ
今場所は2勝9敗と振るいませんが、一年前の初場所で平幕優勝を達成した徳勝龍を取り上げます。当時、徳勝龍の番付は幕内の一番下の位置の幕尻で、この番付からの優勝はめったに起きない奇跡と言われました。本人もインタビューで「自分が優勝していいんですかね?」と言っていました。

その奇跡を生んだのは、徳勝龍の14勝中6勝を占めた、逆転の突き落としでした。徳勝龍自身も「負けた」という表情をしていますが、解説していた親方衆は「立ち合いで押しているから決まる」と徳勝龍の快進撃は偶然ではないとコメントしていました。

また、この場所の徳勝龍は優勝争いのターニングポイントになる相撲をことごとく勝利していました。14日目には1敗で並んでいた当時平幕の正代を下し、千秋楽は大関貴景勝と当てられましたが、貴景勝が苦手にする四つ相撲に持ち込んで勝利を得て優勝を決めています。

決定戦の準備をして、朗報を待っていた正代にとっては悔しい負けになりました。これで正代の心に火がついたようで、それから一年経った今、正代の番付は大関です。

この優勝で、平幕力士にとってはうまく流れによれば優勝もできると勇気が出たことでしょう。前場所の番付が十両だった徳勝龍の快進撃は、それだけ大きなものだったと振り返ります。
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大相撲初場所11日目

2021-01-20 19:07:39 | 他スポーツ
病院のベッドからのテレビ観戦ですが、大相撲初場所の11日目を見ていました。今日は「小波乱」の日で、ここまで1敗で優勝争いの単独トップにいた、平幕大栄翔が敗れるという波乱がありました。大栄翔の相手は阿武咲でした。同じ突き押し相撲の相手なので立ち合いが勝負の鍵です。立ち合いは大栄翔が先手を取り、阿武咲は押し込まれますが、土俵際の突き落としが決まって阿武咲の逆転勝利に終わりました。

両大関は、正代は平幕隠岐の海と対戦しました。解説の舞の海さんが、隠岐の海の懐が深いので、正代が十分に差しても相撲が取れるとコメントしていました。相撲は本当にそういう内容になります。最初の一番は正代が押し込んだものの土俵際の突き落としで同体取り直しになります。二番目の相撲は隠岐の海が会心の内容を見せますが、隠岐の海に勇み足があったという判定になり、正代が辛くも二敗を守ります。

朝乃山は隆の勝と対戦しました。対戦相手の隆の勝は強い押しが武器で関脇まで上がってきた実力者ですが、朝乃山は落ち着いて取っており、最後ははたき込みで隆の勝を下し、カド番脱出を決めました。

今日から、不振が続いていた大関貴景勝が休場することになりました。ここまで2勝7敗の成績を考えると、勝ち越しはかなり難しく、3日目に足首を痛めていたことが師匠の常盤山親方より発表されていました。

下位では、四つでも取れるものの、今場所は押し相撲を見せている平幕明生が面白いです。大栄翔ほどの大波乱は起こしていませんがここまで8勝3敗と好調で、明日大栄翔と当たるのも楽しみです。
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大相撲初場所中日

2021-01-17 20:06:22 | 他スポーツ
今日の大相撲初場所中日は、またも波乱の日でした。最大のものは一敗でトップの大栄翔を追っていた大関正代の敗戦です。正代の相手は御嶽海で、二大関を倒してはいるものの2勝5敗と調子の上がらない相手なので勝ちを計算したいところです。しかし、御嶽海は正代の弱点をよく研究しており、もろ差しになって正代に差させなければ、正代は前に出られないと、もろ差しで攻めました。正代も必死に巻き替えて応戦しますが、最後は差し勝った御嶽海が寄り切りました。

2勝5敗と不振が続く貴景勝は玉鷲と対戦しました。同じ押し相撲の玉鷲は、貴景勝が本来の押しを見せれば押し負ける相手ではないです。しかし、今場所の貴景勝は体が前に出ておらず玉鷲に押し負け、最後は玉鷲の押しに後ろを向かされる悔しい負けを喫します。貴景勝は2勝6敗となり、勝ち越しはかなり難しくなりました。

もう一人の大関朝乃山は、遠藤と対戦しました。朝乃山右四つ、遠藤左四つのけんか四つの相手ですが、立ち合いの圧力は朝乃山が上なので、圧力をかけたい相手です。相撲はその通りになり、まわしには手がかからなかったものの、遠藤を押し込んで「押し出し」で勝利します。

優勝争い単独トップの大栄翔は、平幕輝と対戦しました。今日の大栄翔の相撲はこの8日間で最も悪く、輝に押し込まれる苦しい展開になります。しかし、好調な大栄翔は土俵際で相手の腕を引っ張る「とったり」で逆転し、輝を土俵に這わせました。こういう、劇的な勝ち方も優勝するためには必要なので、正代が負けたことで星の差が二つになり、優勝争いは大栄翔次第ということになります。

下位では、十両で剣翔が8戦全勝と好調です。幕内にいた剣翔ですが、腰を痛め十両に落ちています。今場所は突いて前に出る相撲が取れており、相撲勘の良さが出て外掛けで勝利した相撲もあるなど、十両では敵なしの印象です。十両8枚目の番付を考えると、幕内復帰には大勝ちが要りますが、その可能性は十分感じさせてくれています。
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相撲巧者(遠藤)

2021-01-17 10:32:17 | 他スポーツ
幕内上位に、相撲の上手さを生かして定着している実力者、遠藤を取り上げます。遠藤は過去に横綱輪島、関脇舛田山、小結大翔山らを輩出している相撲どころの能登半島の出身で、高校は相撲の強豪金沢学院東高校、大学は日大を出ています。

学生相撲で実績を残し、プロには幕下10枚目付け出しでデビューします。幕下は2場所連続5勝2敗で通過し、新十両の場所で14勝1敗の好成績を残し、一気に幕内まで上がってきました。当時の遠藤の相撲は、立ち合いは突いて出て、土俵際になると四つに組んで安全に寄り切る、考えられた相撲でした。

幕内に上がると、突きはあまり見せなくなり、得意な左四つで勝負するようになります。当時の遠藤は、立ち合いの当たりがあまり強くなかったという課題はあったものの、土俵の広さの感覚が天才的で、奇跡的な回り込みを見せるなど当時の幕内で注目を集めました。

このあたりから、幕内では有数の「イケメン関取」と有名になり、幕内では結びの一番並みの歓声が上がる人気力士になります。遠藤は巡業先でも大人気なので、彼は出番直前までファンが入れない場所に隠れていて、取組寸前に姿を表すのが常でした。

それでも、以前の遠藤は上位に上がると大きく負けが込むこともある力士で、上位力士を倒すイメージはあまりなかった力士でした。そんなイメージが変わってきたのは最近です。筋トレなどもしてパワーアップを目指した成果もあり、上位でも負け越したとしても7勝8敗くらいで踏みとどまれるようになります。

遠藤は30歳とベテランになってきましたが、まだ関脇昇進の経験がありません。相撲の上手さは幕内でも有数になってきたので、ここ一年ほどが関脇昇進のチャンスです。既に年寄株「北陣」は持っていますが、遠藤は相撲も強かったと語られるように、是非とも関脇に上がって欲しいと期待しています。
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大相撲初場所7日目

2021-01-17 08:05:53 | 他スポーツ
昨日の大相撲初場所7日目、今場所二度目の上位陣安泰の日でした。大関朝乃山は琴勝峰と対戦しました。四つには組める相手なので、朝乃山としては確実に左上手を引きたいところでした。その狙い通り、朝乃山は素早く左上手を引き、琴勝峰を一気に寄り立てて勝利を収めました。

正代は好調の突き押し相撲、阿武咲の挑戦を受けました。朝乃山、玉鷲には敗れたものの、阿武咲は照ノ富士、貴景勝を倒しており油断できない相手です。もっとも、正代の相撲はまわしにはこだわらず、左右どちらでも差せば相撲になるので、阿武咲相手にも立ち合い差し勝って、阿武咲に何もさせずに寄り切りました。

1勝5敗と大不振の貴景勝は、元大関栃ノ心が相手でした。四つになったら勝てない貴景勝としては、栃ノ心にまわしを取らせたくないところです。昨日の貴景勝は、ようやく自分の相撲の原点に戻れた印象で、何度も当たり直して押す、彼のスタイルが出ました。栃ノ心の腹を押し切って勝ったこの勝利が、何かを変えるのではと期待したいです。

ここまで全勝の平幕大栄翔は、隆の勝と対戦しました。同じ押し相撲の実力者隆の勝は、大栄翔としては簡単には押し出せない相手と予想していましたが、大栄翔の状態は予想以上に良く、隆の勝相手にも何もさせない完勝で全勝を守りました。これから、平幕相手にも今までのように無心で押し切れるかとの疑問もありますが、今一番強い内容なのは大栄翔です。

快進撃を続けてきた、再入幕のベテラン明瀬山は、ついに連勝が止まりました。自分より大きい逸ノ城が相手だったので、明瀬山は相手に差させたくないと突っ張りを見せましたが、足がついていかず土俵中央に手をつき敗れました。

優勝争いは今のところ大栄翔がどこまで行けるか次第ですが、正代が一敗で残っており、大栄翔が一つでも負けると本命に浮上するでしょう。まだ半分残っており、わからないですが、大栄翔、正代が絡んだ争いと予想します。
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朝乃山の記憶

2021-01-16 08:40:50 | 他スポーツ
現大関、朝乃山の記憶です。朝乃山は本名を石橋といい、富山県の出身で、近畿大学相撲部で伊東監督の指導を受け、三段目付け出しで角界入りします。

相撲ぶりは派手さはないものの、右四つという型がはっきりしている力士です。大勝ちではなく着実に幕内まで上がってきた印象ですが、その右四つの評価は高く、当時の横綱稀勢の里が右四つ対策で稽古相手に指名したほどでした。

そんな、地味な実力者がスポットライトを浴びたのは、令和元年5月場所の初優勝です。当時前頭8枚目だった朝乃山は、二敗をキープして終盤戦まで行きますが、上位陣の崩れにも助けられて初優勝を果たします。当時、三役経験のない力士の平幕優勝は何十年ぶりという記事が出て、当時としては大波乱でした。来日していたトランプ米大統領から優勝杯を受け取る幸運もついてきました。

朝乃山はこの優勝以前から、地元富山では大人気で、帰省した際に地元のスーパー銭湯に行くと、ファンが集まり臨時の握手会になったというエピソードがあります。この平幕優勝で前頭筆頭まで番付を上げた朝乃山は、その流れにうまく乗りました。本人が言っていた「看板力士」になる目標に、三役定着で応えることになります。

大関昇進は多少ツキもありました。大関昇進の基準である、3場所33勝に一つ足りない成績ながら、土俵際の攻防で惜しくも敗れた鶴竜戦の内容が良く、千秋楽に貴景勝に勝って大関昇進をつかみ取っています。大関としては、新大関から二場所連続二桁勝利と、大関としては合格点の内容でしたが、先場所肩を痛め途中休場して今場所はカド番です。

カド番も、休場明けの土俵も初めてとなる今場所は、迷いながらの土俵という印象もあります。今場所はカド番を脱出するのが手一杯かもしれませんが、力はあるので、これから大関としての責任を果たして欲しいものです。
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大相撲初場所6日目

2021-01-16 07:58:32 | 他スポーツ
昨日の大相撲初場所6日目、波乱のあった日でした。大関貴景勝と大関朝乃山が敗れました。貴景勝は、少年時代からのライバル、阿武咲と対戦しました。ともに押し相撲の両者なので、押し勝てば貴景勝でしたが、今場所の貴景勝は粘りがなく、先に引いてしまい阿武咲につけこまれて押し出されました。

朝乃山は宝富士が相手でした。朝乃山にとってはけんか四つの相手ですが、宝富士に左を差されなければある程度計算できる相手です。立ち合い、朝乃山は浅く右が入り、寄り切れなかったものの、得意な右四つに組みます。しかし、宝富士は左の上手を引いており、不利な体勢で思い切って仕掛けるしかなかった宝富士が上手から連続して投げを打ったことで、逆転負けを喫することになります。

もう一人の大関正代は、栃ノ心が相手でした。パワーはあるもののスピードはさほどではない栃ノ心相手には先手を取りたいところです。立ち合い、正代はもろ差しになる絶好の形を作り、そのまま前に出て寄り切って勝利し、5勝1敗といい位置につけています。

全勝の平幕大栄翔は、関脇照ノ富士と対戦しました。三人の大関をすべて倒し、両小結にも勝った大栄翔にとっては、照ノ富士は最後の難関です。立ち合い、照ノ富士に対して右はのど輪、左ははずでうまく押し込んだ大栄翔は、そのまま押し出して、明日隆の勝を倒せば上位総なめということになります。

また、不思議な強さを見せている再入幕のベテラン明瀬山は、昨日も勝利しました。昨日はラッキーな勝利で、照強に押し込まれながら土俵際の突き落としがうまく決まったものです。好調の要因についてはベテランらしく「部屋でリラックスする」と落ち着いたもので、どこまでこの快進撃が続くか、楽しみです。
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元大関把瑠都の記憶

2021-01-15 09:12:25 | 他スポーツ
ネタに困ったら思い出す昔の力士から、元大関把瑠都(ばると)の記憶です。把瑠都は四股名の通り、バルト海沿岸のエストニアの出身です。エストニアでは、飲み屋の用心棒をしていたこの巨漢を、尾上親方(元小結浜ノ嶋)がスカウトしました。

把瑠都で思い出すのは、私が見る限りでは、これほど相撲が下手で出世した力士はいません。197センチの長身で、相手に潜られても肩越しの上手を引き、力任せに勝つことができた力士でした。

当時、把瑠都より大きな琴欧洲が大関に在位しており、把瑠都は琴欧洲との対戦を楽しみにしていました。琴欧洲は膝の負傷がなかなか治らず横綱昇進はならなかったものの、欧州出身力士の中では相撲が上手く、把瑠都は苦戦した印象です。

把瑠都は海釣りの趣味があり、さすがは海沿いの国の出身ということで船酔いしない強さを持っていました。相撲もそういう身体能力を生かした相撲でした。荒削りで、彼が相撲の上手さを覚えたらどれほどの力士になれるのだろうと、ずっと思っていましたが、優勝一回で大関止まりに終わりました。

最後は負傷で大関を陥落して、十両に落ちても現役はこだわりましたが、ついに「怪我が治らない」ことを理由に引退します。日本国籍を持っていなかった彼は、いろんな活動を見せ、俳優業にも挑戦し、母国エストニアで相撲の指導者になった話も聞きます。さすがに元大関で地元では名士なので、飲み屋の用心棒には戻る必要がなかったのでしょう。彼の今後の人生の幸せを願うばかりです。
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大相撲初場所5日目

2021-01-14 19:01:41 | 他スポーツ
今日の大相撲初場所5日目ですが、5日目にして初めて、3大関が安泰だった日になりました。4連敗スタートの貴景勝は、同じく4連敗の琴勝峰と対戦しました。相手も調子が上がっておらず、立ち合いは琴勝峰がもろ差しを狙って下から来たものの、貴景勝は相手の上体を起こし、タイミングよく突き落として今場所の初勝利を挙げました。まだまだ、1勝4敗という成績では勝ち越しにたどり着くのも大変ですが、貴景勝本人は多少落ち着いたでしょう。

カド番で2勝2敗の朝乃山は元大関の栃ノ心と対戦しました。右の相四つで、少なくとも右四つには確実になれる相手なので、栃ノ心に上手を引かれない限り大丈夫と思っていました。栃ノ心は左から張り手の奇襲を見せましたがその後の手がなく、落ち着いて右を差した朝乃山が寄り切って栃ノ心を破りました。

同じくカド番の正代は、宝富士と対戦しました。立ち合い変化がなく、左四つの宝富士は、正代にとってはやりやすい相手です。立ち合い、宝富士も正代も左を差して様子をうかがいますが、一瞬宝富士が出る動きを見せます。すぐに、左右どちらでも差せば相撲が取れる正代が左差しから出て寄り切って勝利しますが、正代の口は「危なかった」と動いていた様子でした。

照ノ富士は北勝富士と対戦しました。立ち合いは押してくる北勝富士にまわしが引けず苦戦した照ノ富士ですが、右の差し手が入ったことでその差し手を返し、北勝富士の左手を無力化しました。結局まわしは引けなかったものの、押して北勝富士を破り3勝目を挙げました。

好調の大栄翔は高安と対戦しました。重い突きを持つこの元大関は、大栄翔が苦手にしている相手です。しかし、大栄翔の好調は続き、高安に押し勝って5連勝としています。平幕相手にも、このように無心で突けるかは微妙ではあるものの、今の状態では手がつけられないほど強いです。

また、不思議な強さを見せているのが、再入幕のベテラン明瀬山です。180キロの巨漢ですが、固太りタイプではなく肉はだぶついています。しかし、今場所はその差してじっくり攻める相撲がはまっており、下位相手とはいえ5連勝です。本人は好調の理由は「わからない」と言いますが、不思議で見たことがないような相撲なのが、その旋風の秘密かもしれません。
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正代の記憶

2021-01-14 09:47:20 | 他スポーツ
現大関、正代の記憶です。正代は本名で、大関昇進のときに四股名を変えなかったところを見ると、仮に横綱になってもこのまま行くのでしょう。熊本県宇土市の出身で、東農大相撲部から序の口デビューで角界入りし、スピード出世で三役までは上がってきました。

それから低迷が続きました。入幕時に「誰と対戦したいか?」と訊かれたときに「(強いので)誰とも対戦したくないです。」と答えた、ネガティブキャラクターも一つの理由だったかもしれません。大きい体を持ち、前に出たときの強さは一級品と言われながら、気の弱さが出て一方的に押し出される相撲もありました。

それからは平幕が定位置だった正代ですが、昨年の初場所に大きなチャンスがありました。1敗で終盤まで徳勝龍と並んで優勝を争いますが、14日目の徳勝龍との直接対決を落とします。千秋楽を勝って決定戦の準備もしていましたが、徳勝龍が貴景勝を破る奇跡が起きて優勝はなりませんでした。

正代はこれで大いに悔しがっていた様子でしたが、この経験は無駄になりませんでした。この優勝争い以降、上位に定着できるようになり、反り腰ながらどちらかの差し手が入れば寄れるという長所も出てくるようになってきます。

去年の秋場所、ついに念願の初優勝を果たした正代は、3場所32勝と基準に一つ足りない成績ながら大関に推挙され、ネガティブ力士から看板力士へと上り詰めます。先場所は負傷で途中休場して今場所はカド番ですが、これから大関としての責任を果たしていくことを期待しています。
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