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「バツイチなんて言わせない」 中村久瑠美・著 2013/9

2014-01-08 08:32:49 | 推薦図書






毎年お正月に弁護士の中村久瑠美さんから彼女の事務所の会報が届きます。
異業種交流ネットワーク「上昇気流」の創始者の一人であり、
華麗なバツイチとして、キャリアウーマンの最先端を行く彼女。

今年の会報に紹介されていたのが、上記の本です。

趣旨は、

「離婚した人に対する、<バツイチ>という呼び方は、現実にそぐわない。
 
 離婚したら、生活全般が向上し(=QOLを改善)、幸せになることが重要。

 そのためには、法律を良く知り、賢く対処しよう!

 賢く、上手に離婚すれば、そのイメージは<マルイチ>そのもの!」


驚いたのは、序章で突然、日野原先生の名前が登場したこと。

私が日野原先生の著書に触れ、傾倒し始めた4年前ですが、
彼女は、そのさらに10年も前、西暦2000年夏に

日野原先生を団長としたQOL研究会(於:New YorkとSan Francisco)に
医学関係者、介護や社会福祉関係の方たちとともに参加したそうです。

P.11 QOLは、医療と介護という車の両輪をいかにうまく機能させ、

   患者や高齢者の生活や人生の質をいかに上げるかを図る概念として

   アメリカをはじめとして先進諸国で50年ほど前から研究されてきた。


   日本でも20年ほど前から医学研究者のあいだで、

   がん患者や高齢者にはたんなる治療を施すだけでは不十分なのでは?

   という疑問、一人ひとりの生活や人生にまで立ち入った

   総合的ケアがなされないかぎり、患部だけを治療したところで

   個人のQOLは上がらず、安らいだ生活(人生)は送れない、

   という事態に注目するようになってきていた。


という訳で、先進的な目を持つ(=世界を常に見据えている)日野原先生や

久瑠美さんのような方々は、とっくにQOLの重要性を唱えられていたのです。


彼女は弁護士であり、法律の専門家です。が、医療問題でなくても、
人が幸せに暮らすためには、

「当人のQOLを保つ」という概念が重要だと痛感し、
日本国憲法の中に、その精神を見出し、研究し、

P.18 QOLを法律問題に導入することが非常に大切!と確信したそうです。

この後、「事実は小説より奇なり」という感じで、
信じられないような男女の感覚のすれ違い、葛藤の実例が紹介され、
興味本位で読んでいるだけでも面白いのですが、

随所に現れる「人生とは? 仕事とは? 結婚とは?」などの問いに対する
著者の考え方から多くを学ぶことが出来ます。

離婚を考えている人も、そうでない人にも、ご一読をお薦めします。
 


 
コメント
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