著者はリウマチ科クリニックのドクター。
なんとも衝撃的なタイトルなので、反発は多かったことでしょう。
(その証拠に、「へぇ~、そんな意見もあるんだ~。」という人ばっかりで、
世の中の大勢には、変化がなさそうです。)
でも、その真意には、私は賛成です。
P.5 体操は、年齢や体力などに応じて、その運動内容を変えることも必要です。
子どもとおとな、若者と高齢者とでは、身体の条件が違うからです。
それから考えると、
ラジオ体操第一には「誰もができる」という優れた面はありますが、
「誰にでも適した」体操というには無理があります。
私自身も毎朝の習慣として、大雨が降っても6:05に家を出て、
徒歩25分の距離の洗足池まで通っています。
理由は、
①早起きして動き回る高齢者に面白いヒトが多いから。
いえ、高齢者だけでなく、東工大の留学生とか、素敵な若者もた~くさんいます。
留学生の一人はミュージカル研究会に入って活躍してくれているし、
高齢者の一人は「人脈コーディネーター」のような素敵な方で、
素晴らしいご縁をご紹介いただいています。
②洗足池の自然が美しく、心身への和みになるから。
③最後に、ラジオ体操という、国民的な運動が
本当に多くの国民のためになっているのかを観察するため、という理由がきます。
そして、残念ながら戸田医師と同じような意見です。
とにかく、<各種動きの意味・正しいやり方>を無視している人が多いのです。
せっかく、同じ時間かけて、似たような動きをするのだから、
もうちょっと、、、こういう風に、、、とか、思うことは多々あります。
すごく親しくなった方々には、自力整体的見地からコツを色々教えてあげて、
すごく感謝されています。
でも、教室の生徒さんとの違いは、
「イイこと教えてもらった! ラッキー!」
<でも、翌日には忘れている!>
そして、いつまで経っても膝痛は治らないし、姿勢も変わらない。
何人もの常連さんが、足腰の痛みや転倒その他の病気がきっかけで来なくなり、
風の便りで「あの方、亡くなったんだって・・・・」と、姿を消しました。
そういう方たちに比べれば、
月謝を払ってまで、「自力整体を覚えて、健康になりたい」という方々は、
結局医療費が少なくてすむから経済的だし、
ナビゲーターにまでならなくても、
いつでも「健康に良いこと」を人に伝えられる、という自信を持たれています。
だから、輪っかタオルの使い方も、わからなければ、ちゃんと質問してくれます。
そのようにナビゲートするのですから、効果はあがるのが当たり前。
「ラジオ体操」に行って、そのままウォーキング、という生活が、
実はとても安易な<健康管理の免罪符>になっていて、
ち~っとも国民の健康に役立っていない・・・・というのは私も同感です。
でも、そんなことを口にしたって、
難しい体操を短時間で正しく指導することは不可能だし、
「毎朝、早起きして、歩いて会場に来る」ということ自体は大切なことなので、
文句はつけられません。ただただ、もったいないなぁ・・・・と思い続けています。