前日の雷雨で水量が増した千代の淵・千代が滝は、わたくしにとって絶好の被写体であった。紅葉のほのかな映り込み、部分的に当たる木漏れ日で浮き出る流れ、濡れて重質感に満ちた岩、体内まで響く重低音に駆り立てられて、わたくしはしばらく急流にレンズを向けた。
この淵と滝では、悲しい言い伝えがある(梅田地区には民話が多い)。
今年は台風による大雨と強風で、広葉樹の葉は散ってしまった。この画像を2013年11月に撮影した。このときは紅葉が比較的美しかったが、流れをクローズアップしたくなるほど水量は多くなかった。自然はまことに気難しい。
流れはかすかに虹色を帯びているようである。何度かシャッターボタンを押してみたが。
木漏れ日のいたずら。なぜだろうか。わたくしには、カラオケで歌いたくなる「神田川」の歌詞が浮かんでくる。
滝壺にて。清流ならでの色彩が木漏れ日で現れた。
さて、ダム湖では晩秋の装いが美しくなった。
撮影、11月16日午前(淵と滝)、17日正午頃(ダム湖)。