こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

カッコソウの花、みどり市・小平、岩穴管理地(2019年4月)

2019-04-28 | 

鳴神山(群馬県桐生市・みどり市)の固有種としてカッコソウ(勝紅草)は「種の保存法」で国内希少野生動植物に指定されているサクラソウ科の多年草である。今日、カッコソウが保護されている岩穴管理地(みどり市小平(おだいら))を、わたくしたちは訪ねた。


管理地は杉林の中にあるので、木漏れ日を受けて浮かび出る花の姿が印象的であった。




この管理地では、2種類のタイプの花が見られる。短花柱型と長花柱型である。両花型柱の間での受粉によって、タネができる(種子繁殖)。そして、遺伝的多様性が保たれる。

これらは雄しべのみが突出している短花柱型である。


長花柱型では、雌しべが長く突出している。


ところで、このような花も木漏れ日を浴びていた。花の形は八重咲きのように見えるが(?)。


優しい色の花を探してみる。

カッコソウでは、花茎と葉柄に白い毛が密生している。

 


杉の根元に群がる花々。


開花は昨年にくらべて遅れている(早春での異常気象(低温)の影響を受けて)。また、先日の強い降雨によってダメージを受けた花々も見受けられた。しかし、そのような例においても、カッコソウの花としての質感は保たれていた。



群生地に生えているクマガイソウの開花も遅れている。今日は開花しているものがなかった。昨年と同様に、間もなく双頭花が見られるだろう。


撮影、4月28日午前。EOS 6D 、EF 70-200 mm F2.8L。望遠(トリミング)

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「管理地の公開日」 明日以降(29日)は、5月5日まで(毎日、10-12時と13-15時)


岩穴観音(管理地付近)