トンネルを抜けると、そこは、鉄橋だった。
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日豊本線、大分駅からは、
湯布院から久留米に向かう久大本線、
阿蘇を越え熊本に向かう、豊肥本線とがある。
久大本線の方は福岡につながっていて、
由布院温泉の人気とで賑やかだ。
特急、ゆふいんの森号が有名だ。
豊肥本線の方はと言うと、
阿蘇へは、車が主であるので、
寂れた感じがするのは、いたしかたない。
だが、逆に、流れる田舎の風景を
のんびり楽しむこともできる。
どちらも、単線で電化はされておらず、
ディーゼル気動車である。
阿蘇を越える急勾配では、
がんばるエンジンを堪能できる。
さらに、外輪山を越えるための、
スイッチバックもあったりする。
そんな豊肥本線、大分駅を出て、
特急で約50分、百枝トンネルに入る。
眩しく明るい出口を出ると、
蛇が行くような、蛇行する大野川の、
鉄橋だった。
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こういう風景は、私にとっては、珍しく、
一度訪れてみたかった。
ここを知ったのは、何年か前の台風の時、
画像でもわかるように、
出口の上が崩落してしまったのだ。
汽車がやってくるまで待ちたかったが、
残念だが、その時間は無かった。
昔は、ここをSLが走っていた。
煙を吐きながら出てきて、
騒々しく鉄橋を渡る、、、
そんな光景を想像した。
そんな時代にいたならば、
1日中、ここにいるだろうなぁ~。
いつか、汽車に乗って阿蘇に行ってみたい。